不動産投資の難しさ=自己資金、属性、融資、運営、空室・災害リスク…机上のお話と現実のギャップ | 1級FP技能士があなたの投資活動を応援します!

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テーマ動画(机上の空論とは?)

不動産投資において順風満帆に行く事

は稀で運営中には想定内、想定外も含

めて大小、様々な問題が生じます。

そして不動産投資における収益シュミ

レーションはあくまで想定内だけの話

で余裕資金がないと最悪、損切や破産

する事になります。

レバレッジを効かせる不動産投資とは

諸刃の剣で一旦、逆レバになると地獄

が待っているのです…

そうなるケースは幾らでもあります。

しかし、その為に保険を掛けたり事前

に調査したりする訳です。

経験値があるとそうした危険センサー

が働いて物件選びが洗練されます。

 

さて、テーマ動画の方のお話は良い面

を押し出し過ぎです。

内在するリスクをもっと詳しく話すべ

きです。

空室リスクや家賃下落リスク、金利上

昇リスクや止むを得ない事情の発生に

による離職・失業リスクなどです。

大規模修繕や自殺等の事故リスクなど

も稀ですが時々あります。

それ以外にも管理会社が倒産して家賃

回収のリスクや天災地変で長期間家賃

が入らずに大家さんがデフォルトする

可能性もある訳です。

こうしたリスクは基本的に機動的に使

える現預金があれば凌げることが多い

のです。

だから、最低でも家賃の六カ月分以上

の現預金は常にないとダメなのです。

この場合だと諸経費以外に使途予定が

ない250万の現金は必要です。

簡単にフルローンで買え買え!と言い

ますが諸経費分を支払っても最低でも

家賃の半年分の現預金はバッファーと

して必要です。

 

テーマ動画の事例で説明します。

築30年中古一棟木造二階建アパート

と仮定します。

物件価格は5000万。

購入諸経費は特に築古木造の火災保険

料も爆上がりしていますので、余裕を

て10%=500万とします。

表面利回りは10%とします。

融資はL&F利用なら5000万以上なの

2.9%を採用します。

(※価格ではなく融資額ベース)

5千万未満だと3.9%になります。

そうすると30年融資で返済額は月額

約21万円になります。

管理費は家賃の5%、清掃費やネット

設備の維持、水光熱費、小修繕や空室

損、現状回復費、税金なども見積もる

と軽く20%は必要になります。

つまり5%+20%=25%は必要経費に

なります。

では計算していきましょう。

5000万×10%=500万/年の収入

500万×(100-25)%=357万

返済額21万×12ヵ月=252万

BTCF(税引き前手残り)105万とな

ります。

CCRは21%なので指標的には合格で

が大規模修繕計画が入っていません

家賃下落のリスクや金利上昇リスク

計算には入っていません。

 

こうした規模の大規模修繕は外壁屋根

の塗装や配管洗浄、その他の設備も老

朽化で修繕や取り換え、旧設備の交換

(バスや台所など)などでかなり高額

な資金が必要になります。

まあ、お金のかかる頭の痛いイベント

が10年後には容赦なくジャンジャン

やってきます。

そこでケチってキチンとメンテナンス

しないとそのアパートはスラム化して

空室率が爆上がりします。

だから、毎年105万貯まるのBTCFも

実際には殆ど使えず備蓄しておく必

あります。

旅行や車、高級時計などを買っている

経済的余裕など普通はありません。

もちろん修繕は融資を使っても良いが

返済率が悪化して、経営は更に苦しく

なってしまいます。

こうした理由で不動産投資は規模感が

大事で複数のアパートを買ってBTCF

をグルグルと資金を回す訳です。

毎年1棟買って10棟もあればBTCFで

大規模修繕も計画的に無借金で回して

行けるのです。

不動産投資は規模拡感が大事だと理

する必要があるのです。

 

そして、融資期間30年の融資は50歳

までが限界です。

法人で親族の承継者候補がいれば良い

ですがその規模にするには40歳から

始めないと間に合わないのです。

つまり、逆算すると40歳から始めて

毎年1棟買って5億規模になります。

問題は長期でフルローンの融資が受け

続けられるか?です。

債務償還年数、自己資本比率なども悪

化するので信用スコア=格付けが低下

して段々と融資は難しくなります。

そして頭金を3割以上を求めたれたり

共担を提供したり資金繰りで四苦八苦

して何とか、と言うイメージです。

だから、不動産投資におけるBTCFは

原則、余程現金が溜まっていない限り

不動産事業以外には使えないのです。

そうした賃貸業の長期的な視点とシナ

リオが見えない人は中途半端な規模で

終わったり撤退する事になります。

 

そして現在の市況で利回り10%超の

さげな木造アパートはありません。

ド田舎や過疎エリアなどの問題のある

地方・郊外や修繕費等が過大に必要な

耐震でお化け屋敷みたいなものしか

りませんよ…

つまり、相場的に現在の低利回り化で

無理ゲー状態なのです。

今の時代は不動産投資のブームなので

そんなに競争は甘くはないですよ…

「現金力」がないと今は難しいです。

時々、ラッキーで買える事はあります

がコンスタントには優良物件は出てこ

ないのです。

宅建業者になって買取営業をバンバン

やれば買える確率は上がりますがサラ

リーマンの副業では時間的・物理的に

無理でしょう…(苦笑)

 

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