こんにちは、代表の藤間です。
今回は1泊2日でTOBIGERI ONE関東予選に参加しました。対戦して下さったチームの皆様、運営の皆様、ありがとうございました。
まずは何と言っても入りが悪過ぎましたね。
初日の1試合目と2試合目はもう本当に積み上げて来たことが全部リセットされてしまった感じで、コーチとしてもどこをどう声がけすれば良いものやら、と言うぐらいみんなのパフォーマンスが悪かったです。
事故で高速道路が通行止になっていて到着が遅れたメンバーがいたり、オウスケのユニフォームがない問題とかソウスケの鼻血とか…。
まぁアンラッキーもありましたし、3時間も車に乗って着いたら30-40分後に試合でしたから、パフォーマンスが上がらないのも分かります。
…が、にしても当たり前に出来ていたはずの事が出来なくなっていた印象で、頭の中までテンパってしまっていた印象でした。
コーチも引き締めようと色々声がけしてみたんですが、上手くいきませんでした。
その理由を分析してみると、1つにはプロミネンツでは“思考停止状態では出来ないサッカー”をやろうとしているってことが言えると思います。
例えばウイングが開くとかボランチやトップ下の選手が間で受けるとかってことがありますが、ウイングが3-4歩バックステップを踏んで開くかどうかだけでも大きく状況が変わります。
ディフェンスがウイングに付いてくるなら中にスペースが空き、そこでトップ下やボランチが受けられる、と言う様な。
そう言うのが幾つも重なってみんなのやろうとしているサッカーになっていくんです。
逆に言うと、そう言う細かいことをやらずにいた場合、相手との距離が2m近い、0.5秒寄せられるのが早い、ボールを失ってカウンターを喰らう。
それで失点するとますます固くなってプレイが小さくなっていく、という様な。
ディフェンスも“マークとボール両方見られる位置”って言うのを忘れてしまってみんなボールしか見ていない。当然パスカットなんて狙えないし、声も出てないから誰が行くのかも分からない。寄せも甘い。
相手のミスでラッキーってぐらいしかマイボールに出来ない。
これが、“良くない時”のカラクリです。
急に下手になるわけではないし、どうにもならないほど相手の強度が高いわけじゃないのに上手くいかないって時はだいたいこのパターンで、今回の初日は正にそのパターンにハマってしまいました。
初日の3試合目と2日目の朝、改めて“当たり前のこと”を確認したらある程度上手く行きましたね。
けど今回の初日の様に、チームで話し合えないケースも多い(と言うか試合前にみんなでじっくり話し合える機会なんて殆どない)ので、こういう確認をそれぞれで事前にしておくことが大切です。
ただそれを踏まえても、2日目は1勝2引分(残念ながらPKで2敗)という結果は今のみんなの実力だと思います。
PK戦は仕方ないですが、そこまで行かせない為に全体としてのレベルアップはやはり必要なので、個人面談で話した様な個人の課題をクリアしてそれぞれ少しでも高いステージに到達してくれることを期待しています。
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個別に言うと…
ぺぺは、初日は全く目立てませんでした。3試合目になってようやく前を向いてハルへのパスなど良い場面も作れましたが、自身のシュートはゼロで、良さげな場面もありませんでした。ディフェンスも消極的でしたし、トラップの前に周りを見ておくこともしていなかったので、狙われて奪われるシーンも多くありました。
2日目はいつも通りのぺぺが見られて得点も多く挙げたので、その辺りの波を減らしていく事は課題だと思います。
オフサイドで取り消されたゴールは後ろから斜めに走り込んでいたのでオンサイドでしたし、最後の試合でラインを割ったボールを続けられてしまって失点したのもあって、PK失敗も含めてアンラッキーもありました。
ただそれがあったとしても勝てるだけの強さを身に付けましょう。その為の良い機会だったと思うので、続けていきましょう。
ユウワも、初日はパスミスが多く運動量も少なくて、守備も攻撃もいつもの半分以下ぐらいの力しか発揮出来ていなかった様に思います。
2日目は良かったですね。特に最後のゴールはスーパーでした!
やはりユウワに求められるステージは、このチームの中で言うと自分のプレイはもちろん、みんなを引き締める様なプレイです。出来ていないチームメイトがいるなら、具体的に指示をしてあげなきゃいけません。忘れているなら思い出して貰わないと。
個別面談で話した内容はアントラーズ合宿の時も今回も同じで、周りを動かす、その為のコミュニケーションをもっと積極的に取ろうという事でした。
個人ではなくユニットとして守る、攻める。
更なるレベルアップの為にユウワの力になってくれる内容だと思うので、引き続き意識してください。
オウスケは、怪我の影響もあったとはいえユニフォームがないとかキーグロどこ?とかもありましたし、ピッチに出ても初日はずっと混乱し続けている様な印象を受けました。オウスケ自身も楽しめていなかったと思います。
その辺もあって、宿舎での班長や2日目の救急箱管理を任せました。
こう言った小さな責任って意外と馬鹿に出来なくて、その経験が成長の糧になったり、気づかなかったことに気づくきっかけになったりするんです。
今回は怪我でなかなか多くの時間を出してあげられなかったこともあって、コーチとしてはその辺を意識して接しました。
プレイ面では、今回はなかなか目立つ活躍がありませんでしたが(準決勝でのコーナーからのシュートは決めたかったですね!)、個人面談でも話した様にノリノリの時期のオウスケも見ていますし「スゲェなオウスケ!」ってプレイも見てきています。
成長の波は人それぞれで、今は引潮の時期ですがいずれまた満ち潮に向けて伸びる時期が来ます。
なのでまずは怪我をしっかり治して、また楽しくサッカーをしましょう。
スバルは、初日では一番普段のパフォーマンスに近い(スバルかソウスケだと思って見てました)選手でしたし、プレイでみんなを引っ張ってくれようとしていたと思います。
2日目のファーストゴールもスバルでしたし、それでみんなの気負いを無くしてくれたとも感じました。それ以外のプレイでも要所で効いていて、頼りになりました。
PK失敗は、まぁ気にするなと言っても気にしちゃうものですが、強くなる為のきっかけだと考えるべきです。PKの場面で強くなるってことではなくて、そこまでに勝負を決められる選手になること。
その為には、個人面談で話した様に“自分の強みを活かせるポジション”に集中すること。
正しいステップを踏んでくれていると思いますし、確実に良い成長をしてくれていると思いますので、続けていきましょう。
ソウスケは、引き続き縦パスを引き出そうと言う意図は感じましたし、スバルのところにも書いた様に1日目で普段に近いパフォーマンスを見せてくれた数少ない選手の一人でした。
それでも、やはりポジションとかソウスケ自身の特徴もあってなかなか一人でどうにかするって話にはならないので、初日の1-2試合目は全体として低調なのに付き合っちゃったって感じでしょうか。
となると課題は、“一人でどうにか出来る様にする”ってことでは多分ないです。
それはソウスケ自身も分かっている(ここから急にめっちゃくちゃ背が伸びたりあり得ないほどスピードが上がったりすれば別ですが) と思います。
となると、個人面談でも話した様に味方をどう動かすか、その為に試合の状況(相手のフォーメーションだったりスペースだったり強度だったり)を見て戦い方を変えられる柔軟性と、コミュニケーションを取ってそれをチームとしての共通認識にする、その為の行動が重要です。
これは相当難易度が高い話ですが、面談でも中村憲剛や遠藤保仁の話をした様に、何年も何百試合もそのことを考え続けたからこそ彼らみたいなプレイヤーら存在するんです。そしてソウスケは恐らくこの辺の面白さを感じられる選手です。
今日明日出来る様にならないのは分かっています。
けどチャレンジを繰り返しましょう。
何回かに1回訪れる成功体験がソウスケを強くさせてくれる筈です。
期待してます!
ケイタも初日は普段に比べてかなりミスが多かったですね。ちょっと考えにくい様な、ほぼフリーなのにほんの3-4mのパスがズレるとか弱いとかってシーンが気になりましたし、運動量も少なかったです。
ただ2日目は良かったですし、最後の試合でゼロトップに変えてウイングから中盤に落ちた時、かなり効いていました。同点にするきっかけを使ってくれたと思います。
最後はちょっとバテた感じがあったので変えましたが、左サイドのスバルをよくサポートしてましたしケイタが開いてスバルを絞らせる様な狙いも見えて、1点目の、こぼれ球をぺぺが詰めたゴールはケイタの頑張り無くしては取れなかったゴールだったと思います。
後はもっとゴールに絡むプレイが欲しいです。
当然ケイタ自身も望んでいることでしょうが、ゴールやアシストですね。
個人面談でも話しましたが、欲張るところとシンプルに味方に任せるところ、その上で自分を如何に自分自身が得意な位置に置くのか、その辺りをハッキリ意識しましょう。
ケイタの能力ならもっともっとゴールやアシストを増やせる筈です。
意識して続けていきましょう。
カズマは、ディフェンス面ではかなり頼りになるシーンが増えてきました。
運動量も増えて来ていますし、抜かれても付いていくって言うプレイも多く見られたのが良かったです。
ビルドアップも卒なくこなしてくれていましたが、イッコ多い!って言うシーンもあり、そこからピンチを招いてしまっていました。これはユウワもオウスケも、みんなが経験して来ていることです。カズマも間違いなく良くなって来ていますので続けていきましょう。
この時の原因は、技術的なミスと認知判断のミスと2パターンあります。技術的なミスは当然減らしていくべく練習を重ねるしかなくて、認知判断のミスは試合前などに「受ける前に周りを見る!出した後に首を振る!」とか呪文の様に唱えるのが意外と効果的です。習慣になる様に取り組んでいきましょう。
シュウマは、みんなが乗って来た2日目に怪我で殆ど出場出来なかったのは残念でしたね。2日目の流れの中であれば良いボールも出て来たでしょうしチャンスもあったでしょうから、勿体なかったです。
積める筈の経験値を積めなかったので、その意味でも勿体なかった。
ただ怪我は仕方ないので、無理しないことも大切です。まずはしっかり治して、またサッカーを楽しめる様にトレーニングしましょう。
ハルは、特に2日目が良かったですね。ソウスケと組む中盤が機能していたので、ウイングのぺぺやケイタにチャンスを作れていました。
ハル自身も良い形でシュートまで行けたシーンがあったので、決めていればヒーローになれたところでした。
ディフェンス面でも頑張ってくれていましたし、最後の試合になっても激しく追いかけてくれていました。この学年でも重要な戦力になってくれていますので、更に高められる様にトレーニングしていきましょう。
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いずれにしても、最初の1-2試合悪かったって言うことは、大会ではほんと致命的です。もう取り返せないですし、それだけで少なくとも1位リーグに行く様な可能性が無くなります。
望んでいないけどその経験をしてしまったので、これを繰り返さない様に、最初に書いた様な「当たり前のこと」をそれぞれ頭の中で考えたり、移動の車の中でお父さんお母さんに話したり、それぞれ工夫して繰り返さない方法を考えて実行してください。
それではまた!