ニュースリリースに100点はない!
「ニュースリリース」や「取材依頼」などの報道機関向け資料は、広報活動の基本であり日々業務上書かれるものである。ベテランともなれば何十本や多い人では100本越えなどの人も少なくはないだろう。
しかし、何年担当しようが、何本書こうが100点が取れないのがニュースリリースの奥深いところである。例え今回は大ベテランの部長が書いたからチェックの必要はない、ということにはならない。どんなに上長が書こうがチェックが、ダブルチェックが必要なものである。
どんなに内容を熟知し想いも強く、またどんなに専門的な内容であっても例外ではなく、逆に要チェックのパターンでもある。想いが強ければくどくなる。リリースは事実を淡々と書くものであるため、想いが強過ぎると読みにくく、また信憑性に欠けるとも思われる。ラブレターではいけない。
また専門紙誌だけに載れば良いと割り切ったとしても、余りにも専門用語が多過ぎれば問題が起きる。担当記者が理解できても読者に理解させる書き方が解らないからだ。問合せが来れば良いが、確認事項が多過ぎると掲載確立が格段に落ちるのも事実であろう。また自社のHPに掲載するだけであっても、余り専門用語の使い過ぎは勧められない。
これらは担当であればある程、入り過ぎれば入り過ぎるほど見えなくなっていくものであり、必ず誰かのチェックを受ける必要がある。チェックを頂くのは、別に広報を知らない人でも良い。ニュースリリースは報道機関向け資料ではあるが、一般の人が読んでも読み易いものである必要がある。なぜなら記者の相手は、一般の人でもあるからだ。
慣れは禁物、これは広報の基本であるニュースリリースにも言えることだと思います。
広報活動の本来の目的
中村英俊の「広報力向上講座」・・・・・広報活動の本来の目的
■先日の広報セミナーにて(2-1)
今回から当メルマガで執筆をさせていただくことになりました、株式会社第一広報パートナーズの中村と申します。広報実務に参考になる考え方などを書かせていただこうと考えております。宜しくお願い致します。
さて先日とある広報セミナーに参加しました。内容は残念ながら満足のいくものではなく、そのひとつがニュース性=新規性というもの。確かにニュース性の構成要素のなかで、新規性というものは最重要かも知れません。
しかしそうなると2~3年に一度位しか新製品を出せない企業などは、ほとんど広報活動ができないということになってしまいます。しかし実際の新規性とは、ニュース性を構成する要素の1つに過ぎません。
新規性以外にも○○性とつくものはほとんどが構成要素です。例えば社会性、継続性、突発性、意外性、地域性などなど、多くの構成要素が存在します。これら構成要素の総合点が、ニュース性の価値となります。
またそれに加えて、誰がいつ、どこで、どのように情報発信するかということもニュース性向上のためのポイントとなります。従って、ニュース性を新規性と断言してしまうのは明らかに間違いです。ご安心ください。
そしてもう一点気になることが。それは広報活動を行う目的や効果を“売上げ向上”と断言していたことです。確かに広報活動をきちっと行えば売上は上がります。しかし認識を間違えば取り返しのつかないことに…。
■広報活動の目的、効果(2-2)
広報活動の目的や効果を“売上げ向上”とすると、売上を妨げる不利益な情報は隠蔽する、売上に直接寄与しない情報は出さないということになるなります。大袈裟ではなく、実際にこの様な企業は少なくありません。
広報活動は、信用信頼を得ることが目的であり、その結果売上げ向上につながると理解すべきです。また広報活動の対象は顧客や潜在顧客のみならず、業界関係者や管轄官庁、地域住民や社員などと本来幅広いはず。
業界へ訴求することで既存の取引先との信頼関係を強化でき、新たな取引先を発掘できる可能性も広がります。また記事が出ることで商談がスムーズに行え、また記事を販促ツールにも使うこともできます。
そして何よりも、自社の記事がメディアに掲載されて喜ばない社員はいないはず。それが専門紙誌から産業経済紙に、そして日経などの5大紙にとなっていけば社員のモチベーション向上にも寄与します。
メールや社内報で社長メッセージを流しても、“また何か言っている”と安易に取られがちですが、それが記事として出れば、同じメッセージでも重みが全く違うものに。社内広報としても十分活用できると言うわけです。
単に売上げ向上や商品PRという切り口だけでなく会社の価値を再検証し、会社自体のニュース性を探してメディアにアプローチしてみませんか?きっと今までにない効果を実感できるのではないでしょうか?
【ここがポイント】
1.新しさだけがニュース性ではない
2.広報活動の目的は、信用信頼を得ること 売上向上ではない
3.社内広報と言う観点でもメディア対応は重要
※評価やコメントなどを頂ければ幸いです。こちらから
広報担当者力向上の秘訣:露出の成果
誰しも苦労して新商品やサービスなどをプロモートして、目標通りの報道露出がされるとうれしいもの。ましてや特に発表の契機もない日頃の取り組みなどのネタを加工し、ニュース性を向上させた案件などの取材が取れ、そして報道された場合などは喜びもひとしおでしょう。
特に発信の契機がない、ニュース性がない広報素材を報道露出させることは、広報担当者の醍醐味であり、広報担当者力に差が出る場面ではあります。しかし広報担当者力に差が出るのは、報道されるまでだけではありません。
効果的な報道がされた場合、その担当部署から感謝されるでしょう。その際に、”俺が私が頑張ったから”と言ってもその時は評価されるのでしょうが、その後の情報入手に差が出てきます。
どんなに広報担当者の力量で報道された広報素材であっても、その勝因は事業部門自体やその担当者であると表現することが非常に大事であり、その担当者に如何に喜んでもらえ、次も同じような経験をしたいと思ってもらえるかが大きなカギとなります。
広報の仕事は非常に地味でもあり、なかなか評価され難い役回りでもあります。せっかく成果が出せた時に自身を誇りたい、評価されたいと言う気持ちも当然解りますが、一時の成果を誇るよりも、より中長期的に見て情報を活性化させるように努めた方が結果的に自身の成果につながると言えます。
広報担当者は黒子。黒子のプロは、徹底的に黒子に徹した方が良いのではないかと思う今日この頃です。