わからないけど
「猿🐒は山に帰るもの」なんだって!
そう言っていたの。


猿のような男子小学生に
「山に帰れ!」と
命じるばかりでなく

わからないけど
そういうものなんだって!


そんなふうに
母親に報告させるほどの
説得術をもつ女子小学生

今はどうしているのだろう。


 


あるとき、おばが言った。

長男くんは時間厳守行動だから、時間を守らない友達だとペースが乱れて嫌でしょ?

おばあちゃんが言った。

そんな友達、いないんじゃない?
そういうのが合わない人同士って、付き合わないっていうか。



え?😆

そんなやつ
いっぱいおるよ。

いつも遅れてくるやつは、いつも遅れてくるんだから、べつに気にせんよ。

いつもどおりなだけやろ。

今日も、遅れてくるんだなぁって思いながら待ってるよ。
いゃ、それを見越して自分が遅めに家を出るときもあるし😅

まぁ、それは俺のそのときの気分や。
したいようにするよ。


俺が時間に遅れないのは、そもそも支度が早いってのはあるし、単に自分がそのほうが動きやすいからだよ。


べつに、迷惑かけたくないとか思ってるわけじゃないなぁ。

俺は、人を待つ時間を迷惑な時間とは思わんし。 

毎回遅れるやつは、単にそういう習性の奴だから心配もせん。


むしろ、いつも遅れないやつが遅れるほうが心配やろ。

俺が自転車で自損事故やって
スマホ壊れたまま、念のためって一泊入院したときなぁ。

連絡もなく、サークルに来ないのはおかしいって。みんな心配して家に見に来たらしいぞ。

しょっちゅうさほってたら、一日くらい誰も気にせんのにな。

俺の習性のほうが、めちゃくちゃ迷惑やら、心配やらかけとるわぁ〜🤣🤣🤣


 





遺伝と環境の問題でよく取りざたされるのは、脳科学では知能と遺伝の問題かと思います。

知能の遺伝率についてご存知でしょうか? 45パーセントと考えられています。

遺伝率の説明はちょっとややこしくなりますが、その集団の中で、その人がどれくらいズレているか。そのズレを、遺伝要因と環境要因に分けて考えようというときに、遺伝で説明できる割合が、知能の場合は45パーセントという意味です。


ちゃんと遺伝学を勉強してる人はきちっと理解しているんだろうなと思いますが、まあ本当にざっくりと、あまり科学的に正確というわけでない説明で大まかに理解したいという人向けには、環境要因と遺伝的な要因が半々ぐらいなんだということでいいかもしれない。

ズレを環境要因と遺伝要因で説明できる割合が半々ぐらいというのはどういうことかというと、自分の努力の割合がけっこう大きいということでもあります。

自分の知能がもし、自分の満足のいく水準でなかったとしても、完全に親の遺伝子が理由だということにはならないんです

自分の選択も相当効いてきている。
あなたの人生は、あなたが決められる部分も大きいということです。

「遺伝か、環境か」問題については、一卵性双生児と二卵性双生児を比較するという研究で行われています。

同じ遺伝子・違う環境、それから違う遺伝子で同じ環境、という条件を整えるとコントロールが取れます。遺伝子が効いてるのか、それとも環境が効いてるのかがよくわかります。


 ​​遺伝子が一緒でも       環境が違うと能力は変わる


さて、脳の中で働いて、記憶学習に重要な役割を果たしているタンパク質があります。マウスで、これの一部を「ノックアウト」といって、体の中で作られないようにすることができるんです。発現しないように調整できる。

頭の悪いマウスを二手に分けて、別々の環境で育てます。狭いかごの中で、個体の密度を高く、ストレス高く育てたマウスと、広い場所で、隠れる山とか回る車とか遊び場がたくさんある場所で育てるマウスと、二つのグループ作ります。

その上で、水迷路をやらせる。

そうすると、広い遊び場で育てたグループのほうが水迷路の学習速度が速くなっていることがわかりました。

刺激の豊かな環境で育てることで変化が起こった。

遺伝子が一緒でも、環境要因が違うと能力が変わってくるということがわかったわけです。


母親の経験が         子どもに「遺伝」する


さらに、そのマウスの子どもたちについても調べられています。

遺伝子が一緒で育ち方が違うために
能力に変化があった大人マウスたちの
子どもたちは、一体どうなるのか。

子どもたちの条件は一緒ですが、親の受けた、いわば教育的な部分の要素が違うという条件の実験をしているわけです。

結果は、狭いかごで育てたマウスの子どもたちは、やっぱり水迷路を解く速度が遅かったということになりました。一方、広い遊び場で育ったマウスの子どもたちは、能力が高くなっていたことがわかりました。

つまり親世代の学習の経験が、子どもの能力にも反映されているようにみえる。

これはなかなかすごい研究で、DNAの配列が変わっているわけではないのに発現している能力自体は変わっている。それはなぜかということで、かなりインパクトのある結果でした。もう20年ぐらい前の研究です。

子どもは刺激の豊かな環境で育ったわけではないんだけれども、生まれつき能力が高かった。

それがなぜなのか調べてみますと、どうも母親の経験が子どもに「遺伝」しているようにみえるということがわかりました。

母親マウスが受けた教育、あるいは、発達段階において置かれた環境、その要因がどうも子どもの能力と相関があるように見える。

遺伝子のコード、つまりDNAの塩基配列そのものは変化していません。科学的な常識としては、獲得形質は遺伝しない、というのはすでに皆さん高校生までで習っていると思います。

それが科学的には普通の考え方なんですよね。 親の個人的な経験は通常子どもに遺伝しないとされている。

けれども

「遺伝」しているように見えるというのが、この研究のおもしろい部分です。


遺伝子コードそのものは変化してないけども、遺伝子の発現の仕方がどうも違うんじゃないかということで、これを「Epigenetic Regulation(​​後成的制御)」と言います。

ここに「母親」と書いたのが気になる人もいると思います。わざわざ「母親」と書いています。どういう要因が関係してるのか調べるために、メスマウスだけをケージを分けて育てた時と、オスマウスを分けて育てたバージョンでも実験してみているんですね。

そうすると、父親の経験は「遺伝」しない。つまり父親マウスを一生懸命広い遊び場で育てても、子どもの記憶学習能力にはぜんぜん関係がないということがわかりました。一方で母親マウスを豊かな環境で育てるといわゆる括弧つきの「遺伝」をするんですね。

父親だけ豊かな環境で育てても効果はない。母親だけ豊かな環境で育てると、子どもの記憶・学習能力が上がっている。これはいったい何なんだと。

そしてこれも大変興味深いことですけども、孫世代にはぜんぜん影響がないんです。母親の経験のみ、それも一世代だけ、子どもたちに伝わっていくように見えた、ということです。

げっ歯類の研究なので、
人間がどうかはわかりませんよ。
でも人間にもそういう可能性がある
かもしれないという話です。




この報告を
信じるのであれば

迷路を抜けるなどの記憶学習能力に関しては母親から遺伝するということになるでしょうか。


信じるとするなら、といったのは、科学を信じすぎることがないようにしていただきたいと思うからなんですけども、この原則は高校までの勉強と大学の勉強とで大きく違うところでもありますから、

かならず覚えておいて損はないものです。

科学は、誰がどうツッコんでもいいという前提がある。

高校までのお勉強は、先生の言うことを基本的には「はい、そのとおりです」と頭から信じるところから始まったと思います。

けれども、大学ではそうとは限らない。少なくとも、自然科学における研究というのはそうではありません。

反証可能性という言葉を聞いたことがありますかね。
科学というのは、まず疑うという姿勢から入ります。

論文も一言一句、批判的に読むべきものです。「この人はこう主張してるけど、こういう矛盾があるじゃないか」と、いちいちツッコミを入れながら読むものなんです。

これが自然科学の最初のトレーニングといってもいいかもしれない。

誰でも、その主張に対して疑義を呈してよい。反証可能性があるということは、科学を正しいものにする縁(よすが)なんです。

科学哲学を志している人もいると思いますが、このあたりはとても大切なところじゃないでしょうか。

その唯一の縁(よすが)である反証可能性保持して対峙しなきゃいけない。

誰がどうツッコんでもいいというのが、科学の前提です。

そういう意味では、誰にでも開かれている学問だともいえる。

どんなに貧乏人でも、自信がなくても、性別も人種も年齢も学歴ですら関係ない。

裸の王様を裸だという権利が誰にでも与えられている、というのが自然科学の本来あるべき姿です。

10年前に唱えられていた通説が、10年後には覆ってる可能性がある。

宗教はそういう構造をしていません。どちらがいいとか優れているとかいう主張をしているんじゃないですよ。






ただ
そういう
もの
という話をしています。