花組「ポーの一族」の私的感想(未見の方は閲覧注意) | たからづかを愛していた▪タカラヅカを愛している▪宝塚を愛していく…多分

たからづかを愛していた▪タカラヅカを愛している▪宝塚を愛していく…多分

恐らく、殆ど大部分宝塚の話になると思います^_^;
ごく稀に日常とか…

…松の内迄に見る筈がなかなか叶わず、もしかして、遠征ウエストサイドが今年初の宝塚!?になりかけていたんですが、どうにか間に合って良かった(笑)


では、今年も私見バリバリに感想書きます!




観劇前に原作、ざーっと読み返しましたが…


私は、原作にさほど思い入れありません。

初日からのSNSを見ると、作者の萩尾望都女史はじめ、原作ファンはおおむね満足されている様子…


肝心要の原作ファンが満足されているなら何よりで、それを基準に考えると、今回の舞台化は「成功」といえるかもしれない。



しかし、私の重要視点は

・ポー舞台化を熱望して止まなかった小池修一郎氏が、どれ程全てをかけてきたのか?
・再演出来る宝塚の財産になったのか?


この2つだったのですが…



…私の期待に応えるものではなかった…ように思います。


先ず、1つ目


小池氏は、原作舞台化をずーっと熱望していました。

ご本人も前から公言されているし、ファンにも広く知れわたっている。

ならば、多忙過ぎてやっつけ感のある昨今のオリジナルよりは、熱意持って作る筈!



…そうこちらが勝手に思ったのが間違いだったかも知れませんね…

「あれだけ焦がれて実現した舞台がこんなもの…?」と感じた私の方がむしろ、「小池氏のポーへの拘りに対する思い入れ」が深かったのかも(苦笑)


内容自体は、各エピソードをバランスよく取り入れていて、話の流れがわかりよくなっています。


でも、演出構成は本当に代わり映えしなかった。良くも悪くも「無難」だった。

1幕ラストのキャスト勢揃いとか、盆フル稼働とかいつもの小池氏パターンで、またかよ…になってしまったし…

2幕ラスト…どうしても「小鳥の巣」、入れたかったのね( ̄▽ ̄;)終わり方としては、その前のアランを仲間に引き入れるシーンが夢のように美しかっただけに、あのまま終わって欲しかった…


いや、あの終わり方…もしかして「小鳥の巣」メインの続編作る気なのかも!?メリーベルやシーラは回想シーンとか作って…?(;゜∀゜)



そして2つ目


同じ漫画が原作のベルばらは、何度も再演されています。

まぁ、ベルばらは植田紳爾氏や、時の上層部ゴリ押しな面もあるけど、そもそもの再演可能な理由は


・オスカルメインもあれば、アンドレやフェルゼンメインもある→複数のバージョンがあるので、全てキャラ違いな演者は無く、どれかは出来る
・「植田歌舞伎」と言われている位で、定まった型にはめ込めさえすれば、あまり演者を選ばない演出


だからじゃないか?


しかし、ポーはどうしてもエドガーが主役…

エドガー役者が出ない限り、再演は厳しい…況してや、明日海りお嬢は見た目・内面共に、完璧にエドガーを作り上げて来た。


それに、植田歌舞伎程の「型」がない小池演出では、誰でも…という訳には…
(それでも、エリザを見るとそうでもなくなってはきてるけど)


再演…しなくても良いのかもしれないけど、「再演してほしい」の声は、それだけその作品が良かったという証でもある。

このままだと、ポーもまた「名作食い散らかし」の1つになってしまう…なんか、勿体ないんですよね…


これがエリザ以前、涼風真世女史時代に作られていたら、素直に感動して再演も熱狂したかも…とか、色々詮なき事を考えてしまいました…

でも、それだと「PUCK」は生まれなかったと思うから、やはり「今」だったんですね…




登場人物については次回に!