モラトリアムな日々 -10ページ目

モラトリアムな日々

隙あらば壁に張りつき、酒あらば飲んでしまう。そんな日常です。

自転車旅から帰った翌日、函館から送った土産が自宅に届いた。

海鮮物は鮮度が命!!ということで早速頂きました。



バ~~ン!!



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函館で食べたのとそんなに見劣りしてない。

茹でたタラバガニと、いくらは瓶詰めの物、ウニは塩水漬けの物。

イカは自分で捌いた。函館で食べたように、まだ少し温かい酢飯に

乗せていただく。お味は・・・・・


うま~い!


本場の物には少し劣るが、やっぱり美味い!食べていると何と

なく自転車旅が思い出され、少し懐かしい気持ちになるのでし

た。まだ帰って2日も経ってないのに(笑)


続きまして・・・


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イカ刺しです。

お土産の詰まった発泡スチロールを開けたとき、まずイカの美し

に驚かされた。つやつやで身が固く、緑の斑点がキラキラと光

っていた。黒々とした瞳は、とびきりに新鮮であることの証明で

ゲソを外すと、中から太った肝が着いて来る。こちらもキラキラに

光っており、僕は肝を見て初めて


「うまそ~~!!」


と思った。

布巾でイカの皮を剥いていく。スルスルと剥がれるのも、新鮮な

拠。真ん中で開きイカを広げると、函館の立ち飲み屋のご主

の手先を思い出しながら、さっさっと包丁を引いて切る。

出来ました。初めてにしては上出来。しょうが醤油に漬けていた

だく。お味は・・・・・


うま~い!


やっぱり本場にはかなわないが、東京で食べる物よりは数段美

味い。イカ鮮度考察。


鮮度レベル

1 朝市で食べる、揚げたての捌きたて。身が固く、甘みも少ない。

3 揚げてから半日ほど置いたもの。ここがベスト。

4 今回土産で届いた物。

5 おいしい居酒屋のイカ刺し。

6  普通の居酒屋のイカ刺し。

8  スーパーのイカ。

9  スーパーで半額のイカ。


イカは生きたまま食べるのが贅沢とされるが、それでは身は固く、甘

みも少ないとのこと。地元の人は半日ほど置いたものの方が甘みが出

て美味いといっていた。これは函館の立ち飲み屋で教えてもらった事で

す。今回届いた物は、ベストに近い状態であったように思う。

ゲソもにんにく醤油で焼いて頂いた。こちらも絶品であった。

まだまだ書きたいことはある。


・ツートンカラー

東京から北海道を目指すとなれば、ひたすら北上する事になる。


これが何を意味するのか?


主に午前中に行動する僕は、東から照りつける太陽の光をずっ

右半身に浴び続ける事になるのだ。右腕、顔の右側、足の右

のふくらはぎ。ただでさえ日焼けで黒い僕だが、この部分は際

立って黒い。ツートンカラー人間である。特に右腕がひどい。

皮がむけた上から強い日差しを浴び続けたせいか、もはや日本

人とは思えぬ黒さである。

ツートンカラーはいつ解消されるのだろうか?


・航空ショー

詳しい場所は忘れてしまったのだが、あれは確か青森県小川

湖へ向かう道であったように思う。一日の行動も終盤で、疲れ

てグタグタになっていた時、僕は航空ショー(練習かも)を目撃し

たのだ。

晴れた午後の田んぼ道をのろのろと走っていると、頭上で爆音

が鳴り響いた。驚いてそちらを見ると、何もない。

音の正体は、すでに遥か彼方である。


はえ~~・・・・・。


「音が見える」とでも表現したくなる。衝撃がビシビシと体に伝わ

ってくる。こんなに迫力あるんだ・・・・・・。

田んぼに爆音鳴り響かせるジェット機は、戦争の風景とも一致し

た。こんなのが攻撃してきたら怖いよ・・・・・・・・。

しかし今ジェット機は、見るものを楽しませる為に飛んでいる。


5機のジェット機は綺麗な逆V字型に並んで、空を走る。

うち2機が隊列から離れ、左右対称に大きな弧を描き始める。

機体から噴出される飛行機雲は、いつか大きなハートマークを

空のキャンパスに浮かべたのである。


わ~~、すげ~~!!


子供のようにはしゃぐしかない。

コンビネーションプレイの次は、個人技である。

高速スピンをしながら空を駆け抜けていく機体。ジェットコース

ーのような、大きな大きなループを描く機体。どれもお見事。

よくテレビなんかで見ることはあるけど、迫力が全然違う。スピ

ド感が凄まじい。ちょっと目を離した隙にもうどこかに行ってし

まって、爆音がしたかと思うといきなり目の前に現れたりする。

僕はそんな光景を見ながら、田舎道をちんたら走っていた。


・条件反射的快便男

本編でも少し触れたが、少し詳しく。キレイな話ではないので、

嫌な人は読まない方がいいです。


僕はそもそも胃腸があまり強い方ではない。学校に行く途中に

お腹が痛くなり途中下車する事もままある。

そんな僕が、この旅でピンチに陥ったのは僅かに一回。残りは

どこかしらのトイレでキチンと用を足していた事になる。半分は

宿をしていたのに、どうしてこんなに優秀な結果を残せたのだ

ろうか?


答えは、条件反射である。


道の駅、コンビニ等、トイレのある施設をブラブラしていると、不

に催す。(いや、狙ってやっているのだから不意ではないか)

何となく「来るなぁ」という予兆を感じると僕はこれらの施設に身

を隠す。そしてミッションを遂行すると、スッキリした顔で再び自

転車を走らせるのである。

ただ、一度だけ失敗した事があった。あれは岩手の田んぼ道。


あわわわわ・・・・・・・・。

12日間の旅の割には記事の数が50になり、少し書きすぎたかなとも

思ったが、実際はまだまだ書き残した事がある。

わざわざ書くほどでもないが、常に気になっていた事。ここではそんな

本編からこぼれたお話を・・・・・・



・ミミズ

全く、僕の自転車旅は常にミミズと共にあったと言ってもいい。毎日の日

記に登場してもおかしくないほど、走っている時はミミズで頭が一杯であ

った。

千葉茨城の田んぼ道が始まる辺りから岩手県に差し掛かるまでおよそ5

00キロあまり、車道の8割はミミズに占拠されていた。干からびた物から

半なまのもの、あるいはまだ元気なもの。どの自転車旅行記を見てもミミ

ズについて触れている物などなかった気がする。あんなに一杯いるのに!

僕はミミズを避けながら、えっちらおっちら走っていた。もちろん全てのミミ

ズを避けきれるはずもなく、走り終えて荷物を降ろすと、車輪にひき潰され

たミミズが張り付いていてオエッとなったこともある。

雨が降ると干からびた連中はモワ~ンと元の姿に復元したりして、


「おまえはインスタント食品か!!」


と突っ込みたくなった。

ハチミツとクローバーが取り上げぬ、自転車旅のダークサイドである。



・ハチミツとクローバー

せっかく触れたので。僕が自転車で北海道を目指すとまわりの友達に言う

とその大多数が


「ハチクロ?自分探し?」


というリアクションをとった。僕はなんのこっちゃ、と思ったが、どうやら自転

車旅を(も)描いた漫画で、今人気があるらしい。

と言う訳で読んでみました、昨日。


そうそう、これこれ。


ってか、これ俺をモデルにしたの?

竹本くんと僕の辿ったルートは恐らく全く一緒。海沿いのルートだ。

僕は彼より装備を揃えていったからあそこまで苦労はしなかったけ

まあ読んで頂ければ分かるとおり、やってる事もしてもらった事

も殆じである。

松島は僕にとっても因縁の地であった。苦労の連続の末辿り着い

の地で、僕は野宿場所を見つけられずさらに20キロ先の石巻

まで進む羽目になったのだ。

もし僕が松島の寺でぶっ倒れていたら・・・・。ハチミツとクローバー

は、松島で分岐した僕の自転車旅のパラレルワールドの様な気が

してなない。料理好きだし。なかなか面白い作品で、少し懐かし

く読めたのでした。(もっとも僕は自分探しなんて言葉は大嫌いな

んだけど。いや、自分探しという言葉を平然と使える人が嫌いなの

かも)


・マギー司郎

何の因果か、僕は毎日何度もこの男と顔を合わせる事になった。

「弐萬円堂」という眼鏡屋をご存知だろうか?国道沿いのバカでか

い看板にマギー司郎の姿・・・・・・・。


なんでマギー司郎なんだよ・・・・・・。


50キロおきくらいに一度、僕は突っ込まねばならなかった。


・ローソン

東北に差し掛かる辺りから、コンビニの種類が限られていく。

セブンイレブン、ファミリーマートは早くに姿を消した。僕はセブンイ

レブンのATMサービスを利用したかったから、これには参った。

そしていつしかメジャーなコンビニはローソンだけになっていくので

ある・・・・・・。なぜローソン・・・・・?

旅の最後の日は6時半に目を覚ました。

今日は11時30分の白鳥20号に乗って、僕は東京へ帰る。

下に降りると、また熊さんがコーヒーをくれた。僕はコンビニで買っ

てきたクイニーアマンをコーヒーと一緒に頂いた。


最初は怪しいだけだと思っていた熊さんだが、僕とはいろいろ話をし

てくれ、アイヌの料理など興味深い話もあった。(もっともこの人の

場合、見ているだけでも好奇心を満たしてくれるのだが)。

荷物を詰めるダンボールをどこかから拾ってきてくれたり、コーヒー

をくれたり、おんぼろ自転車を貸してくれたり。部屋もキチンとしたも

のだったし何ひとつ不満を感じる事はなかった。


最初に疑いすぎてごめんよ・・・・・・・。


感謝の気持ちも込めて、僕は彼が熱心に作り続けているアクセサリ

ーを一つ買うことにした。僕が選んだのはセイウチの牙と数珠玉で

作った腕輪。熊さんにはお目が高いと誉められた。

セイウチの牙は今はワシントン条約で禁止されていて、とても希少

価値のある物なのだと言う。お値段2000円。サービスしてくれたら

しい。ホンマかいな?(笑)


熊さんに挨拶すると僕は朝市に出かけ、お土産を買った。

イカ、カキ、瓶詰めいくら、瓶詰めウニ、ホッケ開き、イカめし、松前

漬け、とうもろこし、ジャガイモ、玉ねぎ、かぼちゃ。

これらを10時頃までかけてゆっくり選び、魚屋さんに交渉して全て

送ってもらえるようにした。


残り僅かな時間、のんのんのベンチで過ごすことにした。


せっかく戻ったのんのんに、熊さんの姿はなかった。まああの人の

ことだから何があっても不思議ではない。

僕はベンチに座り、道行く人をぼんやり眺めていた。

怪しい店のベンチに座っているこの僕に、好奇の眼差しを向ける

人達。僕はニッコリと笑い返す。そう、僕は「こっち」側の人間なの

だ(笑)


店の前で、ふと立ち止まりアクセサリーを眺めている女の子がいた。

何だ肝心な時にいない熊さんの代わりに僕は


「お一ついかがですか?」


と声を掛け、知っている限りの事を喋ってあげた。


これは熊の爪で・・・・


セイウチの牙はワシントン条約で・・・・・


今の僕の風貌ならこの店の人間と疑うまい。どうやら脈ありなので、

僕は店の中に入り熊さんを探した。なんと彼は小さな部屋でお腹を

出して寝ていた。




おいっっ!!




売る気ないんかい!!っていうか盗まれたらどないすんねん!!

僕は好奇心を通り越して熊さんが少し心配になった。

結局女の子は悩みつつ1000円のブレスレットを買った。熊さんは

僕に売り子のセンスがあるといい、弟子入りも認めると言ってくれた。

僕はそんな事より「のんのん」に1000円の現金収入があったこと

が嬉しかった(おまえはのんのんのなんなんだ)。


俺はのんのんのなんなんだ!!


すみません、響きが良かったからつい・・・・・・。

アクセサリーを買ってくれた女の子はこれからお昼を食べに行く

と言う。それを聞いて熊さん、僕に目配せをした。


よ、よしっ。


「あの、お昼、た、食べに行きませんか?ラッキーピエロ」


すると女の子が何と言ったかは忘れてしまったが、僕はその子

とお昼を食べに行く事になった。その子は函館にいる友達の家

を頼りにして、一人旅をしているのだと言う。

ラッキーピエロに行くはずあったが場所が分からないので(情け

ない)、朝市のスープカレー屋に入ることにした。

女の子は、僕の自転車旅の話を面白そうに聞いてくれた。僕は

僕で地図まで広げさらには携帯の写真を見せ朗々と旅について

語った。女の子は海をバックにした写真を見て


「この自転車は~~君の分身なんやね」


と言った。僕はその一言でハッとした。

あの自転車は相棒を通り越して僕の分身になっていたのかもし

ない・・・・・。パンクした時も、函館に置いて帰るのかと思った

ときも、締め付けられるように心が痛んだのだ・・・・・。


ようやく到着したスープカレーは別にどうって事ない味であった。


女の子はあさって東京に寄って、それから実家の大阪に帰ると

いう。それならば、と


「あさって、東京で会えませんか?」


と誘ってみた。何なんですかね、この積極性。

女の子も頷いてくれた。やった!連絡先を交換すると、電車出

の時間が迫っていた僕は一足先に店を出る事にした。

昨日楽しく飲ませてもらった酒屋さんに挨拶して帰りたかったが、

もう時間がない。少し駆け足で函館駅に向かう。


意外と時間ギリギリだ!


間に合わなかったら大マヌケだ!


走れメロス!!


まわりの人全てが振り返るような必死の形相で駅のホームに駆

込み、間一髪で発車に間に合った。いや、最後までドタバタし

まった。

指定された席の周りはガラガラで、ゆったり使えた。

この電車は八戸まで連れて行ってくれる。そこからは新幹線で東

京だ・・・・・・。

一息つくと、の外を早足に流れていく景色に目をやる。僕が自

転車で走っきたような道だ。さすがに電車は早いな(笑)

僕はこの10日間あまり、ゆっくり走ることでしか見えてこないもの

をたくさん見てきたんだ。ゆっくり走ることには、ゆっくり走ることの

価値がある。便利さや早さを求めるあまり、本当は見えるはずの

ものを見落としている事が多い。





いずれにしろこの旅は最高だった・・・・・・。


おまけに明後日は東京で女の子とお昼を食べに行くのだ。


大きなおまけがついたものだな・・・・・・・・。


もしかすると、この旅はまだ終っていないのかもしれない・・・・・。





僕は幸せな疲労感に包まれそんな事を考えているうちに、いつの

間にか眠りに落ちていた。



完!!

一波乱ありつつも何とか僕は自転車を折りたたむ事が出来た。

たたんだ自転車は、テントなどの他の荷物と共に夕宅配便屋に持

ち込み東京に送ってもらう事にした。2000円だというから持ち帰る

手間を考えれば安い物だろう。

のんのんに戻りシャワーを浴びると8時頃まではテレビを見て過ご

した。それから夕食を食べる為に外出した。


最後の夜だし、どこかお酒の飲めるところがいいな。


函館の商店街の方をブラブラ歩く。途中酒屋がやっている立ち飲み

屋を見つけたが、中ではおっさんが盛り上がっており、とても入れる

雰囲気ではなかった。他には何件か北の海の幸を食べさせてくれる

店があった。しかし、それは今朝充分食べたからなぁ。

結局僕はホルモン焼き屋に入ることにした。チラッと中を除くと、もう

もうとした煙の中若いサラリーマンやカップルが賑やかに飲んでい

て、とても楽しそうに見えたのだ。

ここならまた何か起こるかもしてない。そして、ホルモンは陸前高田

のスーパーで見つけて以来の因縁である・・・・。


ガラッと戸を開けて中に入ると、おばあさんが水を持って来てくれた。

僕はホルモンとビールを注文した。ややあって、ホルモンが登場。

うむ、この量なら安い物だ。早速焼き始める。

まわりには一人で飲んでいるおっさんもいる。地元の人じゃなさそう

だし、出張で函館にきたのかな?

ホルモンが焼き上がる。ビールと共にパクリ。うむ、まずまず。


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・・・・・・・・・・・・・・・・


しかし、この店は想像してたのとは少し違うなぁ。悪くはないんだけど

、普通過ぎるんだよな・・・・・・・・・・。何かが起こるということはなさそ

うだ・・・・・・・・。


それでも結局ホルモン2皿にビールと焼酎、締めにご飯を食べ、外へ

出た。お腹はいっぱいだけど、何か物足りない・・・・・・・。

そうだ、さっき見つけた立ち飲み屋に行ってみよう。ダメならダメで出

てくればいいし。僕は軽く中を覗くと


「こんばんは」


と言って入っていた。

するとおっさん達はいっせいにこちらを向いて


「あ、ど~ぞど~ぞ!」


と中に通してくれ、僕の分のスペースを空けてくれた。やっぱり来て

正解だったと思った。

店は狭く、カウンターに10人も立てば一杯になってしまうほどであ

る。客層は多分地元の人、おっさん、それに熟年夫婦、そしておば

ちゃん。

メニューは生ビール300円、チューハイ150円、日本酒150円、

ツマミは春巻き150円、ナッツ100円、ニラ玉200円等々。とにか

く安い。お腹は一杯であったが、生ビールを注文した。

おばちゃんがカウンター越しに渡してくれたビールはグラス一杯に

注がれ、明らかに中ジョッキより量が多かった。


「安いですね」


と言うと


「うちで仕入れてるから。アサヒスーパードライよ」


と教えてくれた。ビールは冷えていて、とても美味かった。

こういう店の自然な流れで、僕は隣にいたおじさんと話し始めた。

おじさんは地元の人であるが、ここに来るのは初めてらしい。話し

みると、とても品のいい人であった。いつしか話は「正直である事の

大切さ」という深いテーマになり酒を重ねつつ議論を交わした。


こんなところで見知らぬおじさんと議論をしていることが面白く、きっ

とそれはおじさんにとっても同じにあったに違いない。


しばらくするとおじさんは、もし良かったら、と言ってナッツを僕にく

れ帰っていった。

次は店のご主人と、僕の右側にいたおばさんが話し相手になって

くれた。ご主人は昔自転車で過激な距離を走ったことのある人らし

く、僕よりよっぽどすごい体験をしているのであった。

そのうち店のおばちゃんも客の世話を焼きつつ酒を飲み始め、かな

りご機嫌になってきた。ガチッとした感じのご主人とこのおばちゃんは

、きっといい夫婦なんだろう・・・・・・。


僕が店の棚にある小田和正の「個人主義」というアルバムを見つけ、

それについて指摘するとなんとおばちゃんはラジオを消してCDをか

けてくれた。


まさか函館の立ち飲み屋で小田和正を聴けるとはな・・・・・・・・。


雰囲気と少し違うけど、最高。おばちゃんも口ずさんでいるし・・・・・。

そのうちご主人が、


「美味いイカ刺し食べさせてあげる」


と言ってイカを捌き始めてくれた。捌くといっても、小さなまな板の上で

果物ナイフのような包丁で。しかし手際が素晴らしくよく、イカは見る間

にイカソーメンに変身した。生姜醤油で頂く。


うん、めっちゃ美味い。


ご主人曰く、朝市で出しているような水槽から揚げたばかりのイ

は身が硬く、甘味が少ないとのこと。だから半日ほど置いたも

のの方が刺身としては美味しい、という事を教えてくれた。(ちな

みに値段は300円。朝市はぼったくりだと言っていた)


なるほどね~・・・・・。


朝市ぶらついているだけじゃそんな事は分からないわ。

しかしホントにここは雰囲気いいなぁ。何で一軒目にここに入らな

ったのか後悔した。

その後地元の人とワイワイ飲み、結局閉店の11時まで飲んでし

まった。店じまいするご主人に、また来る事を約束し僕は外へ出

た。



旅の最後を締めくくるには相応しい夜であった。



僕はだいぶ酔っ払いながらのんのんに帰り、コテッと寝てしまった。