Gone with the rain | AREA73 MY NEXT THIRTY YEARS

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1973年出現、船長、だけど今は陸での仕事。
海に戻りたい坊主おやじの出来事、気になる事。

まもなく赤道を超え、南半球にはいります。
風は少し静かになりましたが、たまに大きく揺れています。

真っ直ぐに歩いた 当てもない道を
降りしきる雨に 何もかも流せるよう

真っ直ぐに歩けば 当てもない道を
あなたへの思い 忘れ去ることができる

この辺りになると風は弱まるのですが、スコールが激しく打ち付けるんですよ、日中何度も。
ウソみたいな状況ですが、積乱雲から落ちる雨水はまさにバケツをひっくり返したような雨。
積乱雲の下でも均等に雨が降るのではなく、局地的に集中して降るトコがありそれに当たるとこんな感じ。
船橋のサイドの窓からのぞむ海面…雨が塊になって落ちています。
窓が斜めになっていて上部が外側に出っ張っていて、海面が見やすくなっているのですが、海面に打ち付ける雨水が波のように白く泡だっています。

もう 苦しむことなどないから
傷ついて泣くこともないから

船の揺れにより斜めになった窓にも雨が打ち付ける時もあり。
コレでも、最集中豪雨域を抜けた時です。
それでも雨粒がしっかりと分かる程、大粒の激しい雨が。
愛していたわ 誰よりもずっと
眠ることさえ 忘れてしまうほど待った

実質、最集中豪雨域は3分も無いのですが、その時の視界は、サイアク。

コレは最集中豪雨域に入る前の状況で、視界100mもないです。
最集中豪雨域内ではほぼ視界ゼロ。
船橋から船の前のマスト灯の支柱(写真の先が黒い支柱)が見えないですからね。

真っ直ぐに見つめたあなたのことだけ
心の中には凍るような風が吹いた

ただ、コレは太平洋のど真ん中で周りに船がいないからイイんですけど、船の多いトコだとホント視界が狭まるのは困るんですよね。
車の運転も同じですけど、海の上は道路みたいに導くモノがないので、どこから来るか分かりませんから。

例えレーダーがあってもコレだけの雨だと、レーダーが雨を拾い、どれがホントの船の映像か分からなくなるんですよ。

そう いつかあなたわたしのこと
振り向いてくれると信じてた

周りが白くなり横の窓が今見ている窓に写ってます。
殆ど前が見えない状況です。

たとえ3分程でも、かなり不安です。
入った時は3分で抜けるかどうか分からないですからね。

愛していても いつまで待っても
わたしへの愛 ほんの少しだってないの

ただ、これだけの雨が降ると何もかも洗い流してくれます、甲板上にある煤や砂、ちょいとした汚れなど。

愛していたわ 誰よりもずっと
眠ることさえ 忘れてしまうほど 待った

この雨に流すのよ あなたへの想い全て
泣けるだけ 泣いたら 新しいわたしになれる
〜Gone with the rain / 松田聖子〜

スコールを抜けて…夕方には月と一番星が輝くキレイな夕暮れを見せてくれました。