僕は何処にでも居る中学二年の男子
その日、いつもの様に学校から帰って来ると
離れに住んでる、お祖母ちゃんに「ただいま」の挨拶をして
台所で忙しく夕食の支度をしている母さんをはた目に見ながら
その頃に出来上がってる早目の夕食を、母さんに小言を言われながら
ガツガツと食いまくり
ごちそうさまをして、一目散に二階にかけ上がり
自分の部屋に入ろうとドアを開けると
そこには、いつか見た不思議な少女が居たんだ
「今晩は~ニコ
ひかる君
又、遊びにきちゃた」
「…やー
又、会ったね
初めて会った時には、意気なり僕の部屋に居たので
ビックリしたけど、何だか又会えそうな気はしてたんだよ
元気だったかい
」
「元気と聞かれれば元気だけど
最近は£⊆Ж§§が不足してるかな
」
「何の事かサッパリ解らないけど
君と又、逢えて話しが出来るなんて、
とても嬉しいよニコ
」
「私も、嬉しい
」
「ところで僕は今日、理科の毛利先生から、
凄くいい話しを聞いたんだ


」
「凄く興奮してるわね!
でも理科の先生は国広先生じゃなかった?」
「あっそうか
君と初めて出会ったときに国広先生の話しもしたね
でも、その後で理科の先生は国広先生から
毛利先生に交代してしまったんだ
」
「そうなんだ~」
「それがね~

前にも話したと思うけど
国広先生と云う人は、ずーっと独身
なんだけど、僕の中学校で一番の、お爺ちゃん先生でね
も~すぐ定年なんだけど
普通の先生なら経験を活かして、
生徒のツボを心得た
授業すると思うんだけど
国広先生の場合は無気力でヤル気ZERO
生徒の顔なんて、ろくに見やしない
目は常に宙を泳いでるか
下を向いてる生徒の頭だけを一点に見つめて
時々にやけてる
いつも教科書は、なぞるだけで
実験らしい事は何一つ、しやしない
ビーカーに酵素剤を入れて…
実はポリデントなんだけどね
自分の入れ歯を浸して
入れ歯に付着してる老廃物を、酵素が
シュワ~って泡を吹きながら溶かして行く
様子をクラス全員で1つのビーカーを
取り囲んで観察するってのが、唯一の
実験の思い出なんだから、悲しくなるよね
しかも、いつも噛み合わせの悪い入れ歯を
フニャ~フニャ~させてて、
一番、前で窓際の席の僕でさえ
先生の言ってる事を、
まともに聞き取れないんだから
いつも先生の話しを真剣に聴いてる
僕としては本当に疲れてしまうよ
あれじゃ
ノイズや朝鮮語の混じった中で、
なんとかエロ番組を聴こうと
ラジオのチャンネルを回し捲る
思春期
真っ只中の中学生の心境だよ
・・・中学生が中学生の心境だなんて
例えが可笑しかったねニコ
」
「そうねニコ
」
「でも黒板に書く字は昔の人らしく
とっても綺麗だったよ
全部、草書(崩し文字)の縦書きだったけど
ちなみに、数学の武田先生も数式まで
草書の縦書きなんだよ
おかげで国語の理解力がアップしたけどね」
「良かったねニコ
」
「皮肉だよ
」
「ま―ァ!そうなの~」
「だからクラスの皆でよく話したもんだよ
国広先生の様な人が何が楽しくて
教師してたんだろ
出世の望みもなく仕事への意欲も無い
モテない、金ない、何にもない
ないないずくしのナイチンゲールだ!
無駄に人生を浪費してた
だけなんじゃないか
てね
・・・でもね
国広先生にも、楽しみは有ったんだ
授業と授業の合間の時間
先生は学校の裏山の小道を散歩してたんだ
日本は世界に類をみない、落葉樹の
大国だって事を先生はちゃんと知ってた
虫や動物や草花やコケなど固有種と云われる
オリジナルな自然が
世界で一番豊富だって事も、知ってた
こんなにも豊かで四季折々の美しい
自然はこの国、意外には無いって事を知ってたんだ

価値を知らない人からすれば
ただの学校の裏山の小さな小道だけど
価値を知ってる、国広先生にとっては、
他には替えられない
喜びの
一時を深呼吸するたんびに
満喫してたって訳さ!
・・・
・・・
て感じの話しを
前にしと思うんだけど、どうかな
」
「えー
一語一句まったく同じよ
思わず私も気を使って、同じタイミングで
同じ相づちを打っちゃったわ
何度も同じ話しをする、酔っぱらいの相手をする
バー
のマスターの気持ちが
今の私には痛いほど
よく分かる」
「気を使わせちゃて
、ごめんね
でも君が、とっても賢いって事が
よく分かったよニコ
」
「褒めてくれて嬉しいニコ
」
「エヘヘッ
でね!国広先生から毛利先生に
何故、替わったか?と言うとね
君に出っ会ってから1ヶ月程して
3月に入り、いよいよ定年の日と春の訪れが
間近に迫った
日和りの良い
ある日の事
国広先生がいつもの様に
学校の裏山の小道を散歩し始めたら
小道に入って5~6分の所かな
冬の終わりに咲くと云う、
寒桜の立派な木が有ってね
先生が行くと、
ちょうど桜の花が咲き始めてた時なんだ
雪の様な小さく純白の花が、
あまりにも綺麗なもんだから

思わず見とれて歩いてた

ちょうど、そこえ運悪く
誰かが勝手に持ち込んで、自然に繁殖してしまった
奄美の黒ウサギが一匹居てね
先生は知らずに、踏ん付けちゃったんだ
転けそうに成った先生は
片足を大きく踏み出した
するといきなり、
右足のかかとの上辺りがブチッ
て
鈍い音がしたんだって
先生は驚いたと同時に
急に襲って来た激痛に耐えながら

なんとか左足をふんばって
体を支えようとしたんだ
その瞬間
神様のイタズラか
奇跡的な悲劇が起こったんだ
左足のかかとの上辺りからも、右足よりも、
もっと大きな鈍い音で、ブチッ
ブチッ
ブブブチッ~
て音がしたかと思うと
国広先生はプラトーンって云う
ベトナム戦争映画の兵士みたいに
スローモーションで両膝から崩れて、倒れ込んでしまい
そして、生きたまま、金網の上で焼かれる
芋虫のように
悶え苦しみながら
綺麗な落葉樹の寒桜の下の小道の地面の上で
もんどりうって、泣き叫けんだ
『痛いよ~
痛いよ~
痛いよ~
』って
新種のサイレンじゃないかって云うぐらい
大きな声で
」
「とても、痛そうね
・・
奄美の黒ウサギは、ど~成ったの?」
「奄美の黒ウサギも、
凄く痛かったんじゃないかな
小道の上で先生と一緒に成って
『ウォー
ウォー
ウォー
』って
身をよじりながら唸ってたらしいから
」
「ま―ァ!可愛そうに
勝手な人間に学校の裏山なんかに、
理不尽にも連れてこられて
故郷の奄美島が、さぞ故意しいでしょうね
きっと悪い人間に、身を盾にして
復讐をやりとげたのね
人間は、もっと思いしるべきよ
自分たちがいかに、
身勝手な生き物かって事を
」
「国広先生が、・・
連れて来たんじゃないけどね
ニコ
」
「たしかにそうねニコ
」
つづく
その日、いつもの様に学校から帰って来ると
離れに住んでる、お祖母ちゃんに「ただいま」の挨拶をして

台所で忙しく夕食の支度をしている母さんをはた目に見ながら
その頃に出来上がってる早目の夕食を、母さんに小言を言われながら
ガツガツと食いまくり

ごちそうさまをして、一目散に二階にかけ上がり
自分の部屋に入ろうとドアを開けると
そこには、いつか見た不思議な少女が居たんだ
「今晩は~ニコ
ひかる君又、遊びにきちゃた」
「…やー
又、会ったね初めて会った時には、意気なり僕の部屋に居たので
ビックリしたけど、何だか又会えそうな気はしてたんだよ
元気だったかい
」「元気と聞かれれば元気だけど
最近は£⊆Ж§§が不足してるかな
」「何の事かサッパリ解らないけど

君と又、逢えて話しが出来るなんて、
とても嬉しいよニコ
」「私も、嬉しい
」「ところで僕は今日、理科の毛利先生から、
凄くいい話しを聞いたんだ



」「凄く興奮してるわね!

でも理科の先生は国広先生じゃなかった?」
「あっそうか

君と初めて出会ったときに国広先生の話しもしたね
でも、その後で理科の先生は国広先生から
毛利先生に交代してしまったんだ
」「そうなんだ~」
「それがね~


前にも話したと思うけど
国広先生と云う人は、ずーっと独身
なんだけど、僕の中学校で一番の、お爺ちゃん先生でね
も~すぐ定年なんだけど
普通の先生なら経験を活かして、
生徒のツボを心得た
授業すると思うんだけど
国広先生の場合は無気力でヤル気ZERO
生徒の顔なんて、ろくに見やしない
目は常に宙を泳いでるか

下を向いてる生徒の頭だけを一点に見つめて
時々にやけてる

いつも教科書は、なぞるだけで
実験らしい事は何一つ、しやしない
ビーカーに酵素剤を入れて…
実はポリデントなんだけどね
自分の入れ歯を浸して
入れ歯に付着してる老廃物を、酵素が
シュワ~って泡を吹きながら溶かして行く
様子をクラス全員で1つのビーカーを
取り囲んで観察するってのが、唯一の
実験の思い出なんだから、悲しくなるよね

しかも、いつも噛み合わせの悪い入れ歯を
フニャ~フニャ~させてて、
一番、前で窓際の席の僕でさえ
先生の言ってる事を、
まともに聞き取れないんだから
いつも先生の話しを真剣に聴いてる
僕としては本当に疲れてしまうよ

あれじゃ
ノイズや朝鮮語の混じった中で、なんとかエロ番組を聴こうと
ラジオのチャンネルを回し捲る

思春期
真っ只中の中学生の心境だよ
・・・中学生が中学生の心境だなんて例えが可笑しかったねニコ
」「そうねニコ
」「でも黒板に書く字は昔の人らしく
とっても綺麗だったよ

全部、草書(崩し文字)の縦書きだったけど

ちなみに、数学の武田先生も数式まで
草書の縦書きなんだよ

おかげで国語の理解力がアップしたけどね」
「良かったねニコ
」「皮肉だよ
」「ま―ァ!そうなの~」
「だからクラスの皆でよく話したもんだよ
国広先生の様な人が何が楽しくて

教師してたんだろ

出世の望みもなく仕事への意欲も無い
モテない、金ない、何にもない
ないないずくしのナイチンゲールだ!
無駄に人生を浪費してた
だけなんじゃないか
てね・・・でもね
国広先生にも、楽しみは有ったんだ

授業と授業の合間の時間
先生は学校の裏山の小道を散歩してたんだ

日本は世界に類をみない、落葉樹の
大国だって事を先生はちゃんと知ってた

虫や動物や草花やコケなど固有種と云われる
オリジナルな自然が
世界で一番豊富だって事も、知ってた

こんなにも豊かで四季折々の美しい
自然はこの国、意外には無いって事を知ってたんだ


価値を知らない人からすれば
ただの学校の裏山の小さな小道だけど
価値を知ってる、国広先生にとっては、
他には替えられない
喜びの
一時を深呼吸するたんびに満喫してたって訳さ!

・・・・・・
て感じの話しを前にしと思うんだけど、どうかな
」「えー
一語一句まったく同じよ思わず私も気を使って、同じタイミングで
同じ相づちを打っちゃったわ
何度も同じ話しをする、酔っぱらいの相手をする
バー
のマスターの気持ちが今の私には痛いほど
よく分かる」「気を使わせちゃて
、ごめんね
でも君が、とっても賢いって事が
よく分かったよニコ
」「褒めてくれて嬉しいニコ
」「エヘヘッ
でね!国広先生から毛利先生に
何故、替わったか?と言うとね

君に出っ会ってから1ヶ月程して
3月に入り、いよいよ定年の日と春の訪れが
間近に迫った
日和りの良い
ある日の事国広先生がいつもの様に
学校の裏山の小道を散歩し始めたら

小道に入って5~6分の所かな

冬の終わりに咲くと云う、
寒桜の立派な木が有ってね
先生が行くと、
ちょうど桜の花が咲き始めてた時なんだ
雪の様な小さく純白の花が、
あまりにも綺麗なもんだから


思わず見とれて歩いてた


ちょうど、そこえ運悪く
誰かが勝手に持ち込んで、自然に繁殖してしまった
奄美の黒ウサギが一匹居てね

先生は知らずに、踏ん付けちゃったんだ

転けそうに成った先生は

片足を大きく踏み出した
するといきなり、右足のかかとの上辺りがブチッ
て鈍い音がしたんだって

先生は驚いたと同時に

急に襲って来た激痛に耐えながら


なんとか左足をふんばって

体を支えようとしたんだ
その瞬間
神様のイタズラか奇跡的な悲劇が起こったんだ

左足のかかとの上辺りからも、右足よりも、
もっと大きな鈍い音で、ブチッ
ブチッ
ブブブチッ~

て音がしたかと思うと
国広先生はプラトーンって云う
ベトナム戦争映画の兵士みたいに
スローモーションで両膝から崩れて、倒れ込んでしまい
そして、生きたまま、金網の上で焼かれる
芋虫のように
悶え苦しみながら
綺麗な落葉樹の寒桜の下の小道の地面の上で
もんどりうって、泣き叫けんだ

『痛いよ~
痛いよ~
痛いよ~
』って新種のサイレンじゃないかって云うぐらい

大きな声で
」「とても、痛そうね

・・奄美の黒ウサギは、ど~成ったの?」
「奄美の黒ウサギも、
凄く痛かったんじゃないかな

小道の上で先生と一緒に成って
『ウォー
ウォー
ウォー
』って身をよじりながら唸ってたらしいから
」「ま―ァ!可愛そうに

勝手な人間に学校の裏山なんかに、
理不尽にも連れてこられて
故郷の奄美島が、さぞ故意しいでしょうね

きっと悪い人間に、身を盾にして
復讐をやりとげたのね

人間は、もっと思いしるべきよ

自分たちがいかに、
身勝手な生き物かって事を
」「国広先生が、・・
連れて来たんじゃないけどね
ニコ
」「たしかにそうねニコ
」つづく
、それからは
」(笑)
