数日後、69新聞の三面に小さな記事が載った

『貝に成った謎の少女発見されるビックリマーク

昨日の夕方、サッカー場の選手控え室で、ある謎の少女が保護された、少女は4日程前から身も心も貝に成りきっていたと見られ

不思議な事に?少女が貝に成ってからと云うもの、沢山のチームがその控え室を利用したが

誰1人として少女の存在に気付かなったと云う事だ、今回、発見されたのも全くの偶然で

清掃員女性、名古屋さんによると

控え室をモップ掛けして掃除していたがモップの先端部が、たまたま何かに引っ掛かり抜けなかったので

力まかせにモップを引き抜くと、大量の潮をを吹いたので、ビックリして!!よく視ると、その物体は巨大な貝だった

恐る恐るモップの先端でつついていると、呻き声の様な声が聴こえる、よくよく視ると貝の様に丸まった少女だったと云う事だ

名古屋さんは急いで救急を呼び少女は何日かぶりにサッカー場から救出された

『世の中にゃ~よ、自分の存在を完璧に消せる

忍者みて~な、不思議な人間が居るもんだにゃ~』と

清掃員女性、名古屋さんは、しきりに感心していた

─NewS69─



その後の、高木はどうなってしまったのか?

知るものは誰も居ない…



────────────回想終わり──


亜希は全てを語り終わると、静かに肩で息をして

(やってのけたビックリマークアップ晴れ)という爽快感に溢れた表情をしていた

感心した表情の雅は、静かに亜希に語りかけた

「亜希さんの話しは、とても面白かったわ

実際にその場に居るかの様な、迫真の演技よ、何人もの登場人物を演じ分けて立派にやり切ったわね

ブスマネージャー高木さんを、罵倒する岩田君の演技は凄い迫力だし、高木さんが貝になる所なんて、リアル過ぎて思わず泣いてしまいそうだったしょぼん

エンディル・ワシントンもびっくり!!正にアカデミー賞ものよ王冠2

貴女が、ただ者ではない事を思い知ったわ!

でもね…」

雅はハ~とため息をつくと

「今の、お話しで分かっ事は

ここに居る高木さんとお話しに出て来たブスマネージャーの高木さんは別人なのに、なぜか卑屈な目付きは"高木"の専売特許って事と

亜希さんが、服飾@学園の卒業生って事だけよDASH!

雅の指摘を受け、亜希は愕然としたビックリマークΣ( ̄◇ ̄*)エェッ

(ヤッチまったのか?汗)と云う、焦りの表情を初めて見せる、亜希であった

そして高木は、店長の仲本や、いならぶ志村や加藤が引くほどの、汗と云う大量の潮を吹き出し

黙って亜希を親のかたきでも見るかの様に、憎悪の眼差しで見つめていた

もちろん高木の周りは、ビッチャビチャのギトギトだビックリマーク

そして雅は何かを打ち明ける様に、切り出した

「実はワタクシ、このお店に来たのには訳が在るのよ

今度、八年に1度行われるファッションコーディネーターバトル世界大会の代表者選考を兼ねて、ここに来たの車DASH!

因みに、ここ何年も候補者を探しているわ」

仲本の表情が驚きの、顔に変わる!!

亜希も、先程とは打って変わって真剣な表情になる、しかも、何処か殺気めいたものも感じる

志村や加藤は、何のことか分からずボケとしている

何故か?高木の目も怪しく光る

「さすがに仲本さんは、分かるみたいねビックリマーク

「はい雅様、8年に一度、オリンピックの様に世界のどこかの国で開催される

ファッション会の祭典、ファッションリーダー世界"No.1"を決める大会

バトルファッションコーディネーター世界大会ビックリマーク略して、バコワンビックリマーク

各国の代表者達が世界で最も美しいキラキラ戦いを繰り広げる大会だと聴きます

しかし、どこの国で、いつ開催されているのか?いっさい情報が出ない為、もはや伝説上の大会です

10年以上アパレル業界に居る私ですら、1、2度噂を聞いたに過ぎません

私も、ファッション会に生きる者の端くれ、一度は目にして観たいものです音符

雅はフッと小さく笑うと

「仲本さんよく勉強してるわね、でもね、美しい大会てすって!?

そんな、甘っちょろいもんじゃ無いわよ!」

雅は真剣な顔になり

「バコワンの情報が、なぜ表の世界に公開されないのか?

それはね、出場者やそのサポートメンバーの何名かが

必ず死ぬからよ!

必ず死人の出る大会なんて、決して表に出せないものね」

仲本の表情が凍り付く

「人間に絶対必要な物、衣、食、住

イは服を着る事、ショクは食べる事、ジュウは住む家

太古の昔から、人間は服を着ていた、いや、必要としていた

それは貧しい人でも、お金持ちで、決して未来永劫変わらない

世界には、人間の数以上に服が溢れている、そしてこれからも人間の数以上に必要とされる

その話しを踏まえて、今から私の話しを聞きなさい」

そう雅は前置きすると

「バコワンは、純粋にファッションコーディネートを個人で、競う大会にあらずパー

国の権威と威信をかけた、国と国との、代理戦争なのよ!!

そして、優勝者の国には向こう八年間、世界中の衣類を扱う多大な発言力と決定権が約束される

正に、その国が真のファッションリーダー、つまり大元締めになるの、世界マーケットの巨大な利権とマネーを牛耳る事が出来る

私の言っている意味が分かるわね?」

仲本はこめかみからスーと汗を垂らしながらゆっくり頷いた

皆真剣に聴いている

「だから…命を掛けないと勝てないし、相手も殺す気でくる

だからこそ、国の代表者を私達はファッション会、アパレル業界を上げて全力でサポートする

なまかんかな気持ちでは、代表者にもサポートメンバーにも成れないわ」

雅の話しを聞いて、そこに居る全員が、大量の冷や汗を流していた

亜希を除いて…

「そして今回、初めてバコワンが、自国で開催される

私はこの国の代表者に恥ずかしくない人材を探しての、いや、必ず優勝してくれる人を王冠2

つまり、不況に喘ぐ疲弊しきった、この国を救ってくれる救世主をね

このお店のオーナーデザイナーのイッセイ後藤氏は、私の古くからの友人で

このお店に、面白い子をパプアニューギニア支店から呼び戻したから、一度見に行かないか?て言われたんだけど

イッセイ後藤氏の目に狂いは無かった見たいね」

まっすぐ亜希の顔をみる、雅

亜希も、真剣な表情をくずさず雅を見つめ反す

雅の表情と声に喜びの感状が乗る

「やっと出逢えた…

パトラッシさんの関係者だって云うのも、頷ける

亜希さん…合格だわ!」

「ありがとうございます」

亜希は表情を崩さず普通に礼を述べた

「なぜパプアニューギニアなんかに自ら志願して行っていたの?」飛行機

「母さんを…探しに」

「だと思った…貴女成りに調べたのね?」

「はい」

「なあなたの笑った顔、真希にそっくり」

「そうですか」

雅は亜希の顔を見て、明らかに涙ぐんでいた

話しの見えない仲本達は、そんな雅を見て動揺した

まるで"鬼の目にも涙"をリアルに見ているみたいだ

「ごめんなさいね、皆さん

亜希さんの素性が分かって少し感情的に成ってしまったわ

ここに居る亜希さんは、私の大親友で在り、共にバコワンを戦った戦友

荒井真希さんの娘さんなのよ」

仲本達は、言葉なく絶句した!!

「私と真希が初めて、会ったのは16年前パリで開催された、バコワン出場の為の国内最終選考会での事

当時は託児所の都合で、小さな亜希さんを真希は連れていた

覚えてる?亜希さん」

「いいえ」

「失礼だけど私、思ったわ

こんな、どこにでもいる婦人服屋の子連れ店員に、当時、財力と美貌と見識もあり、超イケイケアップの私が、負ける訳が無いって!

でも、いざ真希とコーディネート対決をすると、真希は本当に凄かった

私は戦いの最中なのに、思わず真希を尊敬してしまう程に

こんな事は、私の人生で最初で最後、真希も私に、同じ様な感情を抱いてくれたんだと思う

最終的に真希が代表者に選ばれ、私はサポートメンバーに回った

全く、悔いは無かったわ

私はファッション人生においても、最も尊敬出来る大親友を得たんですもの

その年のバコワンはどの国の代表者も実力が、均衡してて近差の激戦でねドンッ

真希を有する私達にも優勝の可能性があった

とても若いチームだし、怖いもの知らずでとにかく、野獣の様に突き進んだドンッ走る人

当時は託児所の都合で、小さな亜希さんを真希は、おんぶしてたわ

覚えてる、亜希さん?」

「いいえ」

「気が付けは、真希を除いて、サポートメンバーの八割は死傷してて、生存率5割を切ったブロークンアロー(壊滅)状態

正に傷だらけボロボロのチーム、でも、私達は真希を先頭に頑張り続け

何人もの戦友の屍を、乗り越えて富士山走る人ついに、この国始まって以来の、初優勝をこの手に掴んだの王冠2キラキラキラキラ

真希が小さな亜希さんをおんぶして、優勝トロヒィーとワールドカップを高々と掲げ富士山

チャンピオンベルトを巻いて、金メダルを首から下げ指輪キラキラ

副賞の松茸一年分と吉野家のマイネーム入りどんぶりを貰ってから、優勝者インタビューで表彰会場全体に響きわたる大きな声で

「インザピープゥ・アイアム・ア・グレードキングダム!!

直訳:「皆の衆、我は偉大な王である!!王冠2パーと宣言した瞬間!!

わたしの人生、最高の瞬間だったわしょぼんキラキラキラキラキラキラキラキラ

そして、この国に空前絶後のバブル景気をもたらしたくもり

わたし達のお陰で、皆、アゲアゲアップウハウハアップだった

それから8年後、ファッション不毛の地、パプアニューギニアINバコワンが開催され…」

先程と違い雅の表情が急に曇り話し方がたどたどしく成った

「私は、代表者に決定してたんだけど…

大会間近にうっかり"ガリガリ君"の食い過ぎで…高熱に犯されてしまい…

私の代わりに…亜希さんを国に残して第一線を退きアドバイザーとして参加してた

真希が絶対王者として大会に出場したのだけど…

マークが厳しくなるのは予想出来ていた…

私は高熱と下痢でサポートにも付けず、大会期間中に…

パプアニューギニアで真希は突然行方不明になってしまった…

死者は出ても、行方不明者は出たことの無い、大会がったから大会運営サイドはとても困惑したらしい

私達は大会が終わっても、必死で真希を探したんだけど、何一つ手掛かりはなかった

後から分かったんだけど、ただひとつ気掛かりが有るとすれば、大会期間中、バコワン開催を妨害しようとした

小さな自然団体が、大会に抗議をしてた事、大会運営サイドは別に気にもとめなかったらしい…

本当に、ごめんなさい…亜希さん」

雅はそこまで話し終わると、小さな溜め息を漏らした

「ミヤビサマガ、ハハヲミステタワケジャナイト、ワカリ、アンシンシマシタ」

唐突にサントス風にそんな事を言われ、雅が亜希をみると

亜希はいつもの、のんきな雰囲気をかもし出していた

雅は、プッと笑ってしまった

「真希も、どんなに窮地追い込まれても、なんの緊張感も無い人だった

だから安心できた、信頼できた

これから命をかけた戦いの前なのに、ピクニックにでも出かけるワクワクした雰囲気だったもの♪

やはり貴女達は親子なのね」しょぼん

不覚にも雅は、又泣きそうになってしまった、それをグッとこらえると

「私は、これからバコワン実行委員会の責任者として、大会の準備が有るから亜希さんにばかり、かまっては居られない

サポートメンバーはある程度決まって居いるから、これからサポートチームのリーダーと引き会わすわ」

雅が話し終わると、雅の後ろに、いつの頃からかは分からないが、立って付き添っていた、雅のドライバーがヌッと前に出て来た

「サポートリーダーの猪狩矢だ」

名前を聞いて一瞬、亜稀の眉間に眉がよる

猪狩矢は顔に装着していたアイマスクを外した、それを見て亜希は驚いた

「先生ビックリマーク
「か、監督ビックリマーク

そこには服飾@学園の教師でありサッカー部の監督がいた、と同時に亜稀以外にも、驚きの声を上げた者は確かにいた

「よビックリマーク亜希、久しぶり…そして随分変わっちまったが、今の声で核心が持てたよ、高木も元気そうたな」ニカ

「どうなってるの?汗…」亜稀は何が何やら分からなくなった



つづく
永遠に止まっていた時間は、再び動き始めた

「ごめんなさい…」

そう言い残すと、泣きながら岩田の元を走り去った

結局、高木は岩田の告白を断ってしまった

その岩田が今、何とも言えぬヤりきれぬ表情で、皆が高木を攻め立てる選手控え室のなか

ただただ、高木を見つめて立ち尽くしていた

高木は、居たたまれない気持ちになった

自分のことを好きだった岩田からすれば

こんな告白など、聞きたくは無かったで在ろうことは、やすやすと想像出来た

と同時に毒気抜け熱が冷める様に少し正気に戻ってしまった

今の自分が、恥ずかしい気持ちになり下をむく、高木

シーンと静まりかえる、選手控え室

依然として空気は腐り切ったままである

しかし誰かがその静寂を破った

「イワタセンパイ、コンナ、クソオンナ、カバウ、ヒツヨウナイデスヨ!イワタセンパイハ、ヤサシーヵラ」

すると何処からか?又、激しい高木バッシングが始まった

「そうですよ、この糞たれ女に騙されちゃダメですよ!」

「このドブスめ!!」

今回ばかりは、高木はただ黙って石像のように下を向き、皆に言われほうだいである

岩田も黙っている

「一回死んでこいよ!ブス」

「おめ~の面、鏡で見たことあんのかよ?」

「一緒に歩きたくないわ!!恥ずかしい」

「オナP覚えたての猿か!?」

「うんこ女」(笑)

高木への集中砲火は鳴り止まないが、少し間が開いた

その一瞬雷聞き慣れない声がした

「ま~ま~、その辺で勘弁してやれんかね?もし」

罵声が止み、その声の主に、皆の視線がむく目

思わず高木や岩田も目をやった目?

この控え室には、監督、選手、マネジャー合わせて14名しか居ないはずである

しかし確かに居るのである15人目が!?

しかも女性♀どこか甘く清々し声で在った

控え室の、皆から見て死角とも言える隅の方

影に為っていて、皆からはよく見えなかったのである

その女性が、皆の方にゆっくりと進み出て来た

モデルの様な体型に、美しさと愛くるしさを兼ね備えた顔

キャプテンと岩田が、ハッ!となり

一年生がポカーンと見とれていたラブラブ

条件反射なのか!?サントスが思わず叫んだ

「セニョリ~タアップドキドキ

高木は死神にでも魅いられた様な、うらめしそうな目で見ている

フリーズしたはずの監督が、急に再起動を果たした

監督「あビックリマークそうそうあせる

皆に紹介が遅れたがビックリマーク去年、我が服飾@学園高校を卒業した、亜希くんだビックリマーク

二三年生の生徒は知ってる者も多いよな!?

昨年の文化祭のミスコン王冠2では人気投票断トツの1位だったものな!キラキラ

現在は、アパレル関係の仕事で海外で活躍中だ

本来サッカー部とは縁もゆかりも無いんだが!?

今回はタイミング良く帰国してたので

特別に皆の士気を高める為、応援に来てもらった!」

「おー!!」歓声が飛ぶ、控え室

亜希は高木とは反対側の監督の隣に立ち、皆に挨拶した

亜希「オハよ晴れ荒井亜希です

皆さんとは、多分直接話した事は無いと思うけど?

見かけたことのある人は、何名か!?居るみたい」

そう言って、ニコっと笑いながらキャプテンと岩田の方を見る

キャプテンと岩田は、明らかに照れて目が泳いでいる

亜希「市立舟端はかなりの強敵だけど、皆さん玉砕覚悟で頑張って下さいビックリマークシ・ヌ・キ・デ・ネドキドキ」ニコ

「おー!!グー盛り上がる部員一同

「ヒーハーアップ晴れ

「命捨ててやるぜ!!

亜希の登場により、腐り切って死臭の漂う空気は、一瞬にして雷

高木の半径3センチをのぞいて、全て浄化され

常夏の国ハイビスカスの咲き乱れる、ハワイの様に為っていた桜晴れ

しかし高木からすれば、監督を軸にして余りにも酷い、亜希との対比で在った

それはまさに、お花畑の様な天国と、糞貯め地獄の紙一重の対比である

直ぐに誰かが亜希に質問した

高木の存在は、皆の記憶から既に消去されている

「カントクトハ、ドウイウ、カンケイナンデスカ?」晴れ

亜希「実はね~」

亜希はいたずらっ子の様に、ニンマリ笑いながら

監督を横目で見やると、監督は少し慌てた風に動揺した

亜希「私が卒業してから、どういうルートか知らないけど?

海外に住んでる私の連絡先を調べて

帰国したらデートしようって、何度も誘われたのよ(笑)

でもデートしたいって思わなかったし、断ってたらパー

だったら今度、顧問してるサッカー部の試合が有るから応援にきてよ?て誘われて

それだったら行きますアップニコニコて事に為ったのよ」ニヤリ

監督、冷や汗を流す

キャプテン「監督ビックリマークやりますね♪」

思わずキャプテンが、ニヤケながら監督に突っ込む

「ヒューヒュー音符

「監督もすみに置けないな~」(笑)

「マルガリータアップ晴れ

控え室全体が和んだ空気になる、高木の半径3センチを除いて

監督が誤魔化す様な早口で「そうだ!!あせる

亜希くんが今日の為に皆に、手作りのお守りを用意してくれてるぞ

ビックリマーク亜希くんの所に集まれビックリマーク

キャプテン「それは有難いですアップ

でも監督、皆控え室に入る時に、マネジャーの高木から、1人づつお守り貰ってるんですよ

お守りが2つ有ると、神様どうしが喧嘩するっていいませんかね?」ドンッ

高木は自分の話題が出で、下を向きながらも、ビクッ!となった

すると誰かが「クソノ、ノロイフダナンテ!ステレバイイデショウ!?」

亜希「そんなこと言ってはダメよ、お守りには罪は無いもの

お守りが喧嘩するって言うのも嘘よ

お守りは、有れば有るほど御利益があるんだから皆、仲良くしましょ音符」ニコ

キャプテン「それもそうですねビックリマーク

そう言いながら、皆、亜希の方へ集まり始めた

亜希は1人1人に、笑顔で話しかけながらお守りを、渡していく

「ウヒョ~アップ小さくて可愛お守りだな音符

「ありがとうございますラブラブ亜希先輩音符

皆、大喜びだビックリマーク

自然と亜希の周りに、和気あいあいとした人の和が出来て行った

しかし高木は見のがざなかった目雷

皆、タバコのポイ捨ての様に、高木から貰ったお守りを捨てている長音記号2タバコ

自分のお守りは、亜希の急造品と違い

何ヵ月も前からコツコツとこしらえた思いを込めたモノである

生地にしても、亜紀のカラフルで可愛だけの

安くて加工のしやすいケルト生地と違って

わざわざ京都まで出向いて買い付けた

西陣織の金刺繍のあしらった、高価で華やかな生地である

中に入れている、御札は戦勝の神様と言われる

四国、金剛山のガトリンク阿弥陀仏に参らないと手に入らないかなりのレアモノである

亜希のお守りに、戦勝の御札なと入っているはずはない?

きっと『頑張ってドキドキ』などと書かれたメモが折り畳まれて入っているのが、せきの山だビックリマーク

そんな安物のお守りを、皆、有難たがって受け取り、子供の様にはしゃいでいるアップ晴れ

高木のお守りはと云うと?

ある者は、すみに有るゴミ箱へ投げ捨てバスケ

ある者は床の上に、ポトリと落とし踏みつけるくつドンッ

けして言葉には出さない無言の行為

高木は、ひたすら悲しかったしょぼん

もう自分の居場所はここには無いと思った…

しかし高木は見付けてしまった目ビックリマーク

岩田だけは、皆の和には入らず、その場に立ち尽くしている

しかも手には、高木のお守りを握りしめているではないか!?

高木は救われた気がした、そして高木は思った

高木「そうなんだわ、岩田先輩は自分と一緒なんだ

岩田先輩も自分も、皆の和に入れないで居るものダウンしょぼん

「岩田先輩…」そう口走ると

岩田に救いを求め、小走りで駆け寄った走る人

高木「岩田先輩はまだ自分のことを好きで居てくれるドキドキ

その思いだけが、行動の原動力であった

高木は泣いていた、すっと岩田の手をとり、声を絞りだす様に訴えた

高木「岩田先輩!私…もうここには居たくないしょぼん

サ-カー部なんて…もうどうでもいい

一緒に外に出ましょ…今からホテル行っても良いよ」

今の高木に出来る、精一杯の言葉であった

しかし岩田はボーッと高木を眺めるだけ…

岩田は元来、可哀想なモノをほって置けない性格、自分でも自覚が有った

しかし、なぜ自分はこの目の前にいる

高木という不細工な女子マネジャーが、好きたったのか分からない?

岩田は無意識に、高木の手を振り払い

握り締めていた、高木のお守りを、高木の顔面に

おもいっきり野球のオーバースローで投げつけた野球

軽いお守りとはいえ、近距離なので

高木は「グエッ!!」とイボガエの様な叫び声を上げて、顔面をのけぞらしたしょぼん

岩田には、自分では自覚していない部分があった

岩田は優しいのではなく、自分より可哀想な者が好きな偽善者であり変体であった

可哀想なモノをほっとけない=助ける=優越感

可哀想なモノ=好きなのである

そんな隠れた自分の一面を、岩田は今まで気付かなかった

そして今日始めて、自分が可哀想な立場になって、岩田の自我は崩壊し

高木の毒で洗われた魂は"本来の岩田"と云うべき性格に再構築されたのだった!!ビル

岩田「高木ビックリマーク俺様に気安く触ってんじゃね~よむかっ

この糞女がビックリマーク

お前とホテル行くぐらいなら、その辺の犬とヤルわ!!

近寄るなむかっドブスやりマン!!

高木は、信じられないと云う表情でお守りの当たった、鼻の真ん中を手で抑えて呆然としている

あの優しい岩田が発した言葉とは、思えない

高木「いや何かの間違いだわ!?汗

なおも巻くし立てる、岩田「彼氏も絶対出来ないブスマネジャーを可哀想に思った俺様は、一生の記念に、お前に告白してやっただけだわ!!

マジボケに勘違いしてんじゃねーぞビックリマークコラ

俺様とお前を一緒にしてんじゃね~よ、クソ又女!!

何かの聞き違いでは無い事を、高木は確信した

そしてスローモーションの様に、両膝をつき土下座の格好で、小さく丸まった

そう高木は、無意識に全ての思考を強制停止し貝に成ったのだ

それきり、高木は動かない

しかし、亜希を中心にワイワイ騒いでいる皆は今の2人のやり取りを全く気付かなかった

亜希以外は…

監督が思い出した様に、大声で岩田を呼ぶ

監督「そうそう岩田、お前、試合には出て貰うぞ!!

サッカーはスタートは11人だけど、途中交代は3人まで出来るんだ

お前は、アレだ!?スーパーサブって奴だビックリマーク

CoCo壱番の勝負所で、必ず出て貰うからな

言うの忘れてたわビックリマークごめんごめん!!ガーンパー

岩田「だと思いましたよ、監督アップ

キャンプ「良かったな~岩田~」(泣)

岩田は元気よく、皆の和の中に駆け込んで行く走る人

皆、大喜びで岩田を迎え入れる

岩田「キャプテンビックリマーク泣くのはまだ早いぜ

俺様に任せとけって、手向かう奴は全員地獄を見せてやるぜ!!ニコニコ

監督「何か岩田!キャラ変わったか!?ガーン

皆の笑い声が、控え室にこだまする…

こうして試合は始まった、誰もいなくなった選手控え室には

試合の歓声が、小さく漏れてくる

そこには貝だけが、取り残されていた

そしてもう1人…

亜希はしばらくの間、優しく貝を見つめていた

試合はと云うと、試合開始3分でサントスが、足を吊ってしまい

そうそうに岩田は試合には出た、何とか岩田の個人技で、1点はもぎ取ったが

それが限界であった

市立舟端高校の選手は、最初こそ相手高校のマンマークに

気持ち悪がったが、徐々に平常心を取り戻し

気がつけば、1人を除いて試合に出た全員が2~3点は決めていた

何しろゴールキーパーにまで点を入れられるしまつ

しかし何故か?高校屈指のストライカー、岩清水君は

試合中、しゅうし頬を赤らめ、冴えの無いプレーを繰り返し

相手チームの選手とジャレ合ったり、ボールを渡して上げたりもしていた

そして、けして点を決める事もなかったと云う

試合が終わって、控え室に帰ってきた服飾@学園の選手達は

悔し涙を流したり、叫んだりしたが

監督は、ウンウンとうなずきながら腕組みして選手達を見守った

着替えとキャプテンと岩田の部活引退ミーティングが終わり

解散する頃には、負傷したサントスを含め

皆、爽やかな笑顔になって帰路についた

貝を除いて…



つづく
控え室は、およそ高木に対して逆風が吹き始めていた

「監督とヤッたなんて嘘つくなビックリマークむかっ

「うんこ女ビックリマークうんこ女ビックリマーク」(笑)

そこは譲れないのか!?「本当だもんビックリマーク

監督とヤッたもん」しょぼん涙目で反論する、高木

「お前いい加減にしろよビックリマークむかっ

「監督となんて吊り合わね~よビックリマーク高木むかっ

「うんこ女ビックリマーク」(笑)

「本当の本当~にビックリマークヤリ捲ったもんビックリマーク信じてよ皆あせるしょぼん

泣きながら訴える、高木

「信じられるか!?むかっ

「そうだよお前の話し自体、信じられね~よビックリマークむかっ

「うんこ女ビックリマーク」(笑)

高木「ヤッたんだってば~ビックリマークしょぼん

「嘘だビックリマーク嘘だビックリマークむかっ

「もーうんざりだ!!辞めてくれ!!!!パー

「うんこ…汗

叫び声が控え室にこだました

ビックリして声のした方を皆が見て視ると

そこには拳を震わせながら握りしめ

顔を赤くした涙目の岩田が立っていた

そんな岩田を見て高木は「はっビックリマーク」と成った

高木は思い出した・・・・・・

まだ新入生が入学する少し前

夜のアルバイトを初めたばかりの頃

放課後直ぐに高木は岩田に、体育館の裏に呼び出されたのだ

高木が行くと、そこには両手をポケットに入れて

少し格好をつけた岩田が1人立っていた

いつもの岩田とは少し雰囲気が違うのは、高木にも直ぐに分かった

「と~したんですかビックリマークせ・ん・ぱ・いドキドキ

高木は意識して明るく声をかけた

「実は今日はマネージャーとしてではなく

1人の女の子として話しを聞いてほしい」

「は汗はい」

いつにもまして真面目な岩田の物言いと

真剣な表情に、高木は緊張した

「俺は不器用だから、こんな言い方しか出来ない」

「はい」

2人の間で緊張感が高まる

「俺と…俺と…俺と…俺と…俺と」

「はい?」(笑)

なかなか言い出せない、岩田

しかし、より真剣な表情になり

「つき合ってくれビックリマーク高木」ドキドキ

したを向き固まる、高木

今日ここに来た時、岩田に告白されそうな予感はあった

しかし普段の部活を共に過ごす岩田からは

そんな素振りは、みじんも感じ取れなかった

いやむしろ、岩田は発していたのかも知れない?

感じ取れないほどに、岩田は皆に優しかった

キャプテンと2人だけの上級生であるにもかかわらず

決して気取ったり上級生ヅラして偉そうにする訳でもなく

わけへだて無く誰にでも、気さくな態度をとり

キャプテン以上に皆に気を配っていた

真面目で爽やかな好青年を絵に書いたような性格キラキラ

だからこそ皆に信頼され慕われる

容姿にしても、決して二枚目とは言い切れないが

その性格からにじみ出る印象は、優しくてりりしい男前だ

かねがね自分はけっこうイケてる方なのにキラキラ

不思議な事に、今まで一度も告白された経験が無い事を

コンプレックスに感じていた高木は、岩田先輩の告白を正直、嬉しいと思った

そして皆が慕う岩田先輩で在れば、自分ともギリで吊り合がとれるとも思った

しかししかし、自分は絶対的存在として監督のことが好きなのだドキドキ

小悪魔ラブラブが二股を掛ける様なまねは出来ない

相手が久保ていどなら遊んで捨てる事も出来事だろう

しかし、相手が優しい岩田先輩だからこそビックリマーク

そんないい加減なまねは出来無いと思った

そして高校生でありながら、夜のアルバイトをする自分に

ほんのちょっぴりだけ、引け目を感じてしまった

自分の中でさまざまな思いがさくそうして

結果、高木は固まってしまった…

真剣な眼差しで高木の返事を待つ、岩田

時は永遠に感じた・・・・・・

岩田次郎と云う青年は、少年時代、家庭の事情で両親に代わり

優しい祖父と祖母に育てられた

預けられた先は、山陽の田舎だが主要道路が通っているので、交通量は激しいかった車DASH!

男2人、末に女の兄妹の真ん中で、本来なら自由ほんぽうな次男だが

年老いた祖父母を良く助け、兄妹仲良く、特に妹の面倒は良くみた

池で魚を捕まえたり、山でカブト虫を捕ったり

都会の子供が田舎に来てやるような遊を、一年中やっていた

岩田が小学校に入学したての夏の暑い日晴れ

歳の近い兄と2人で、小学校のグラウンドで行われている

スポーツ少年団のサッカーの練習に来ていた

子供達は皆、上下白、半袖半ズボンの学校の体操服を着て

元気にボールサッカーを追っかけて走り回っている

そんな中「こら次郎ビックリマーク

「あビックリマーク兄ちゃん」(笑)

「あビックリマーク兄ちゃんじゃぁ無いわぃパー

皆が練習しとるグラウンドで、何を

ピョコタンビックリマークピョコタンビックリマークどび跳ねて

遊んじゅう!?練習の邪魔じゃぁビックリマーク

遊ぶんなら帰れ!!むかっ

ワシが監督に怒られるんど!!むかっ

あ~ぁ、連れて来るんじゃなかったダウン

「な~兄ちゃんビックリマークカエルがな~…」

「カエルが何じゃい!?むかっ

「おるんよ~…」

兄が目をこらすと、たしかに小さなカエルが

ピョコタンビックリマークピョコタンビックリマークと飛び跳ねていた

弟はカエルの動きを追っ手、カエル跳びで追いかけて居たのだ

「ここに居ったら皆に踏み潰される

アッコの川に逃がしてやろ~思うて…」

グラウンドぞいに溝の様な小川が流れている

「でも…捕まらんのよダウン」兄に怒られて岩田少年は涙を流した

「泣くな次郎ビックリマーク汗…ワシも一緒に捕まえちゃろ」

「……」

「早よせい、そっちに回り込めビックリマーク

「うんビックリマーク

少年に元気が戻った

「早よせんと汗暑さでミイラになるで」

「ミイラガエルじゃの、兄ちゃんひらめき電球」(笑)

「それもおもしれ~の」(笑)

兄弟はカエルを捕まえようと、ピョコタンビックリマークピョコタンビックリマークと飛び跳ねる

それを見つけたサッカー指導の大人が

「そこの2人ビックリマーク遊ぶんなら帰れ!!

怒鳴り声がグラウンドにこだまする…



こんな事もあった、岩田が小学高学年の夏

その年は特に暑い日が続いた晴れ

祖母のおつかいで、歳の離れた小さな妹と2人

主要道路を車が猛スピードで、ひっきりなしに行き交う中、歩道を歩いていた

兄はお気に入りの白いTシャツに青い半ズボン

妹は母に送って貰ったばかりのヒマワリがらの可愛いワンピースを着て

兄と手を繋ぎスイングさせながら上機嫌で

妹の大好きなアニメソングを謳いながら歩いていた音符

「あビックリマーク次郎兄ちゃんあれビックリマーク

妹のさち子が何かを発見して指差す

岩田少年が目を向けると、道路の脇に灰色のモノが横たわっている

このまま歩道を歩いていたら、必ず遭遇してしまう汗

一瞬迷ったが、小さな可愛い妹の手をしっかり握りしめ

恐る恐る歩道を歩き進む

その灰色のモノの所に着くと、2人の兄妹は立ち止まってしまった

灰色のモノとは犬だったわんわん

白に所々にブチ模様の雑種、大きさは中型犬といったところだ

世間的にも、可愛いとか愛くるしいとか言われている犬ではない事は確かだ

首輪はしてないし薄汚れて灰色に見える、汚い野良犬

少年は息を飲む汗

道路と歩道の間に納まる様に横たわっている

目は生気を失い、口から舌をだらりと出している

腹からは少し内臓の様なモノも見える

しかし…息をしている

犬の胸は大きく波打っている…苦しそうだ

車は犬を避ける様に、ほんの少し位置をずらして

スピードを落とさずに次々に駆け抜ける

2人が立っていると、何人かの大人達が

汚いモノを視界から避ける様に、足早に通り過ぎて行く

少年の隣に知らない間に、おじさんが立っていた

おじさんは独り言のように

「可哀想~に、ひかれたんじゃの~…

早よ~、楽にしてやればえーのにダウン

役所には連絡いっとるんかのー?」

そう言い残すと、あっけなく立ち去ってしまった

硬く手をつないで犬のそばで立ちつくし

じっと犬を見つめる2人の兄妹


「次郎兄ちゃん、汚い犬じゃねー」

「うん…」

「なんか臭いよ~」

「うん…」

「こんな犬、家じゃ飼えんね」

「うん…」

「痛いんじゃろうか?」

「うん…」

「舌出とるね」

「うん…」

「血出とるね」

「うん…」

「お腹ん中、見えとるよ」

「うん…」

「苦しそうじゃね」

「うん…」

「元気に楽になればえ~ね」

「うん……うん!」

なぜそうしたのか自分でも分からない

少年は妹の手をはなし、お気に入りの白いTシャツを脱いだ

シャツは着ていないので上は裸だ

犬の所に行き内臓の出でいる所に、覆う様にTシャツを丁寧に巻くと

犬を抱えて持ち上げた、何の抵抗も示さない

もう、体力が無いのだ

そのまま歩道を歩き初める

「さっちゃん、兄ちゃんと手をつながんでも

1人で、付いてこれるよな?」

「うんビックリマーク

ピョンピョン飛び跳ねる様に付いて来る、妹

行き違う人は一応に、ビックリした表情をしてすれ違う

上半身、裸でぐったりした汚い犬を両手で抱き抱え

小さな女の子を連れた、少年の姿は

一種異様な雰囲気を視る者に与えた

うだる様な暑さのなか、延々と歩き続ける、兄と妹

兄は凄い汗をかいている、それでも犬はなさない

裸の少年を見つけた車のドライバーは少しスピードをゆるめて

何を抱えてるのか確認する様に通り過ぎて行く

何か、不思議なものでも視る様な表情で…

少し疲れた妹が「どこに連れていくん?」

兄がほんの少し間をおいて、寂しい声で

「……

兄ちゃんが…楽にしてやる」

「ふ~ん…凄いねビックリマーク次郎兄ちゃんビックリマーク」ニコ

真昼の炎天下、道路では車が排気ガスを撒き散らし

熱いアスファルトの上では、陽炎が立ち登っていた

どれくらいの距離を歩いたのか分からない

100Mだろうか?1Kmだろうか?

どれくらいの時を歩いたかも分からない

10分だろうか?1時間だろうか?

腕に感覚が、無くなって来ていた

暑い、しんどい、も~辞めようか
そう思い始めていたが、そんなとき

気がつくと少年の腕の中で、犬は波打つ様な

鼓動を止め…静かに…優しく…死んでいた

そうして少年は、静かに立ち止まった…

妹が心配そうに「どしたん?…」と兄の顔をのぞき込

しばらくの沈黙の後…

兄は妹に微笑えんで「…行こう」

又、歩き初めた

妹は、兄を察した様に静かに付いて行く

苦しくない

悔しくない

悲しくない

微笑むことだって出来る

でも涙だけは流れてしまう

そんな不思議な顔で、歩いていた

説明出来ない不思議な感状も沸き上がる

黙々と黙々と歩いて行く

やがて大きな川にたどり着き、横風も涼しい

道路の縁から下の河川敷に、犬を抱えた少年と小さな少女は

足を滑らさない様にゆっくり下りていく

ギラギラ光る川のせせらぎ、とても美しい

河辺りの柔らかい所を探して2人で手や棒っ切れで穴を堀り

犬を白いTシャツでくるみ直して埋めた

兄妹は終始無言だった、埋め終わると

妹が寂しげに「汚い犬、しんじゃったね」

「うん…」

「犬にも天国あるんじゃろうか?」

「うん…」

「汚いけん、ほかの犬にいじめられんかね?」

「うん…いや!いじめられんよ

天国では、きれいになっとる」

「そうじゃね、車もおらんよね」ニコ

「うん…そうじゃ」ニコ

「それじゃたら道路の上でも走り回れるね」ニコ

「それは無理じゃ」

「なんでぇ?」

「車も無いけん、道路も無いよ」

「犬の天国では道路は要らんのじゃね」ニコ

「うん!」

「次郎兄ちゃん、上、裸ん坊それに臭いよ」(笑)

「恥ずかしいけん、走って家に帰ろうかね?」

少年は大きく伸びし、走る素振りをする

「さっちゃん付いてこれんかったら置いてくで」(笑)

「もーむかっいじわる言わんといてビックリマーク

妹は兄を追っかける

兄妹はキャッキャッと鬼ごっこを始めた

青空に2人の子供の声がこだまする



つづく