着ごごちのよくないダウンジャケットや
もう着たいと思わない上着があった
服をほとんど買わない夫の手前
捨てにくいという思いと
コートやダウンジャケットなど
少し高い服＝一生持っておくべきもの
という思い込みがあった
でも。
だからといって
着ごごちの悪い服を
なぜいつまでも持っていなければならないのか？
なぜもっとお気に入りのものを
自分に取り込むことを許さないのか？
なぜそんなにも
自分に制限をかけているのか？
様々な思いが頭を駆け巡った
でも
自分はもう嫌だ
というシンプルな思いに従い
私はそれらの服を思い切って手離した
パンパンだったクローゼットから
幅をとっていた服がなくなり
その分すっきりした空間ができた
それだけのことだったけど
手離せた自分という
小さな自信が芽生えた
これらのジャケットが
象徴していたこと
それは
息苦しい生活に
うんざりしていても
自分はそれを変えてはいけない
変えることはできない
だってそういうものだから
という思い込み
そして
服を手離す行動が象徴していたのは
自分に「そう思うことを許す」
ことであり
自分が「自分の思いに沿って行動することを許す」
ことでもあった
捨てられないモノ
手離せないモノは
自分の中の何かを象徴してる
「使えるから」
という大義名分の前では
まだ使えるものを捨てるなんて
「悪」以外の何者でもない
でも
モノがそこにあっても
あることすら忘れている場合もある
あっても存在を認識しないこともある
あるいは
長年ほったらかしにして
いざ使うときに使えない場合もある
お金がもったいない
置いてあっても困らない
いつか使うかも
そう考えて留め置くのは簡単
けれど
そうしてきた挙句の部屋の有様はどうか？
そしてそれが人間関係を表しているとしたら？
モノの量の分だけ
自分の人生が重くなっていることに
私たち世代は気付きにくい
いつの間にか
モノに支配されて
心の自由を失い
思考感覚感性が麻痺して
自分の本当の気持ちを
感じにくくなっている
どこか閉塞感を感じているなら
そのモノを留め置く自分の気持ちを
よく見てみるといい
そして
今自分が必要でないモノ
心地よく感じていないモノは
手離してみる
そうすることで
そのモノが象徴している思いに気づいたり
なくても大丈夫な自分を信じられるようになったりする
何よりも
空間を得て
得られる爽快感は
想像以上。
着ごごちの悪いダウンジャケットを手離した私は
夫に対しても
思っていることを伝えようと
思えるようになった
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