断捨離で難易度の高かった書類などを
放り込んでいた箱を整理していたら
27年前にイギリスでお世話になった
ホストファミリーからいただいた
手紙が出てきた
もともとマメでない私は
日本に帰ってきてから
連絡も途絶えてしまったが
初めてイギリスに行き
たどたどしい英語しか話せなかった私を
優しく受け入れて下さった家族
とても知的で優しい人たちだった
その家のご主人はロンドンの銀行勤め
奥様は主婦だが
もとはテレビ局で働いていたそうで
家にはテレビがなかった
4人のお子さん達は
それぞれパブリックスクールに通っていた
そして彼らはそれまで日本人と
関わったことがないと言っていた
私を受け入れてくれたのは
お子さん達への教育の一環
だったのだろう
ボンド紙にインクで書かれた
癖のある文字を見ていたら
もう一度イギリスに行き
あの家族の皆さんに会いたいとおもった
そこで
手紙に書かれていた
電話番号に電話をかけてみたものの
もう使われてない様子
そこでその住所宛に
思い切って手紙を書いてみた
「ここにお住いの方へ」と。
郵便物はいつも
お屋敷のドアの下から
差し込まれていた
私の手紙もあのドアの下をくぐり
またあの家の中に入れるだろうか?
願わくば
その家族の誰かが
手に取り
遠く見覚えのある名前に
反応してくれたら嬉しい
4歳だったニコラスは31歳
11歳のクリスは38歳
13歳のジョアンナは40歳
16歳のカトリーナは43歳
そのご両親は70くらいか?
私の人生の中で
最も大きな節目となった
イギリスでの生活
初めて出会ったイギリス人の方々
願わくばもう一度お会いして
改めてお礼を申し上げたい