庚申塔は 夜更かし記念 思う私は 不謹慎  ~ 矢倉沢往還 愛甲宿 ~ | 温泉大好き!厚木の住人

温泉大好き!厚木の住人

厚木・伊勢原・平塚を中心に古街道を辿り、時には川を遡りながら郷土の歴史を探訪します。

 「夏が来れば 思い出す 遥かな尾瀬 遠い空」

 この歌、久し振りに耳にしました。つられるように、山行記録も再び引っ張り出してきて(笑)。

 

 〇十年前の夏、3泊4日の尾瀬山行。最終日の朝早い時間に「至仏山」山頂に立ちました。

 眼下に尾瀬ヶ原、そして東北地方最高峰「燧ケ岳」山容も美しく見えて。

 

 振り返ると遠く富士山の姿までくっきり拝めました。直線距離で175㌔もあり、夏場に見られることはまずないのではないでしょうか。

 という幸運に感謝して、富士山に向かって手を振ったのですが。

 

 まさにこの日この時、父が富士山頂にいた、ということ後日になって知って。

 まさかに尾瀬の方角に向けて、父が手を振ることはないのでしょうけれど(笑)。これほどの長い距離で相対したこと、稀有の経験となりました。

 

 さて、本題に戻って「伊勢原市内周遊」。前回は小田原・厚木道路を越えるところまででした。これまで辿ってきた「旧玉川緑道」はここで終点。ですが、この先も旧玉川を遡ることができて。

 旧の流れのほとりに佇む「庚申塔」。

 これまでの繰り返しになりますが、「庚申講」は60日に1度徹夜する風習。私にはこの碑が「夜更かし記念碑」のように思えてしまって。

 「二十三夜塔」にも同じ感想を抱く私、不謹慎かも(笑)。

 

 この先、玉川に架かっていた橋が遺されていました。

 既に水の流れはありませんが「しゅくしもはし」と読めます。

 漢字を充てると「宿下橋」。

 

 この付近は、江戸・青山を起点とする「矢倉沢往還道」の宿場町でした。厚木宿の隣「愛甲宿」になりますが

 現在もこのような風情のある道筋と

 至る所に道しるべを兼ねている「庚申塔」を目にすることができるんですよね。

 

 江戸の昔にタイムスリップした感覚を楽しみながら、次回も愛甲宿近辺を歩きます。