チェからの手紙
右手に持つカストロ元議長宛の手紙の内容。熱烈!と聞かされて読んだ和訳文の印象は、熱烈というよりも信頼を寄せるものだった。以下はキューバを去る時にチェ・ゲバラが書いた別れの手紙。
ハバナ、農業の年
フィデル
僕に何らかの誤りがあったとすれば、それはシエラマエストラの初期の頃、君に十分な信頼を置かなかった。指導者ならびに革命家としての君の資格をさほど早く理解しなかったことだ。僕は素晴らしい日々を生きてきた。そしてカリブの危機の輝かしくも苦しい日々に君の傍らにあってわが国の国民であることを誇らしく感じたものだ。あの頃の君よりすぐれた政治家なんていないだろう。僕は君に躊躇なく従い、君の考え方を身につけ、僕らが置かれていた危険や原則を理解し、評価したことを誇りにしている。
いま世界の他の国が僕のささやかな力添えを望んでいる。君はキューバの責任者だから出来ないが、僕にはそれが出来る。別れの時が来てしまったのだ。喜びと悲しみの入り混じった気持ちでこんなことをするのだと察して欲しい。僕はこの地に、建設者としての希望の最も純粋なもの、そして僕が最も愛している人々を残していく。。又僕の息子のように受けられた国民からも去っていく、それは僕をとても悲しい気持ちにするのだ。
僕は新しい戦場に君が教えてくれた信念、わが国民の精神、もっとも神聖的な義務を遂行するという気持ちを携えていこう、帝国主義のあるところならどこでも戦うために、だ。それが僕を慰め、深い心の傷を癒してくれる。
繰り返すが、これまで模範であったことから生ずる責任を除いて、キューバにおける一切の責任から開放されたことをいいたい。もし異国の空の下で最後の時を迎えるようなことがあれば、僕の最後の想いはこの国の人々に、特に君に馳せるだろう。君の与えてくれた教えやお手本に感謝したい。そして僕の行動を最後までそれに忠実であるように努力するつもりだ。僕はキューバの革命家たる責任を自覚し行動する。僕は妻子に何も残さなかった。それを後悔するどころか、むしろ満足している。国家が彼らの必要とするものや教育を与えてくれるだろうから。僕が彼らのために求めるものは何もない。
君やわが国民に言いたいことは尽きないのだが、その必要はないようだ。言葉は僕のいわんとすることを表現できないし、これ以上は紙を汚すに値しない。
永遠の勝利まで。祖国か死か。
ありったけの革命的情熱をこめて君を抱擁する。
チェ



























