ReaL -6ページ目

昇る華に水を

未明の夜空の下、僕はひたすらペダルを漕ぐ。
好きなんだ。見渡す限りの人が作ったはずの冷たいコンクリートの上に、人の気配がない光景が。

ココニハ誰モイナイ、ツメタクテ、トテモ、トテモ、キレイナセカイ

十字路、車道の信号は赤、黄と交互に点滅する。僕も死んだらこんなふうになるのかな。

苦しみも悲しさも全て消化する。ペダルを漕ぐ。
苦しみも悲しみも全て昇華する。風を切る。

肩に残る大切な仲間の重み。僕は今にも泣きそうな表情をする写真を、最後に残った線香花火の火と共に空にかえす。

「そんな顔してないで笑えよ。」

自分に言い聞かす。

夕焼け空

かなたに沈む夕日は遮る雲に白い輪郭を与える。本来は白という雲への先入観を拭い去る黒を与える。

いつからだろう、雲が白くないと気づいたのは。いつからか僕は白い雲に色を添える。
いつからだろう、本当は一人だと気づいたのは。いつからから僕は空っぽの自分に君を添える。

でも、僕はまた、真っ白のキャンパスの前で立ちすくむ。


絵の具を買う金はどうやらもうないらしい…

青空

不安になるような雲一つない青空の下を緑の草花が風になびく。
風が止まると、目の前は時間が止まった絵画のようになる。
明るくて、心晴れやかにするこの輝きは僕を不安にする。

真っ暗な部屋に閉じこめられるより真っ白な部屋に閉じこめられるほうが、きっと苦しい。

真っ暗な部屋は自分が見えない。真っ白な部屋は自分しか見えない。
そう、自分しか…