はじめての方、ようこそ。再来、応援してくださっている方にありがとうございます。ハクジュと申します。

私の記事の紹介です。メッセージボードとほぼ同じです。内容の振れ幅が大きいので、スマホユーザーでご興味を持たれた方はこちらをどうぞ。


[ハクジュの引き寄せ]

問題のある引き寄せをしていました。お金も使ってしまったと思います。先日“お金は要らない。自分がハッピーになるところを想像するだけでいいんだ”というブログに出会いました。いざ、実践してみようと思います。

私は抱えていた問題をみーんな片付け、ほっとして毎日シアワセにゴロゴロしています。若い石油王にかしづかれてラブラブな日々を送っています。私にモラハラしていた兄、ヒロタカがこまづかいになって馬車馬のように働いています。

ん? なんでヒロタカ(仮名)が出てくんの?

[ヒロタカの物語]

「こんな肉じゃがが食えるか!」
「あう?!」
皿を叩き返され、ヒロタカ(オス)はべそをかいて肉じゃがを作り直す事になった。
「ひどい、ひどいわ、ハクジュったら。私こんな仕打ち、もう耐えられない」

ゴーッ、バタン

その時、トイレからコスプレイヤーの女が出てきた。ギンギラギンで趣味の悪いローブととんがり帽子のいで立ち。
「あなたは?」
「私はトイレの魔法使い」
「トイレしてただけじゃないの?」
「細かいこと気にしちゃ駄目よ」
「ハンカチで手を拭いてるじゃない!」
魔法使いはハンカチをしまった。
「あなたを幸せにしてあげます。ドレスをあげるから、舞踏会に行ってらっしゃい」
「舞踏会にいくと何があるの?」
「トイレットペッパー!」

魔法使いはいま一つコミュニケーションをとらない女だった。持っていた杖をくるりと振る。

するとヒロタカはサイズの小さいみちみちのドレスを着ていた。みちみちのチョーカーもつけている。いちいちサイズが小さいことに比べたら、ガラスの靴を履いていることなんてどうでもよくなった。とにかく苦しくていけない。
「サイズを何とかしてよ」
「面白いからそのまま行きなさい」

魔法使いは冷蔵庫から里芋を見つけ、庭に持ち出し、馬車と御者にかえた。
「これで行ってらっしゃい」
「座席がねちょねちょしてるでしょ」
「細かいこと気にしちゃ駄目よ」

ヒロタカは馬車でお城に向かい、王子とひと目で恋に落ちた。ガラスのヒールで躍り狂う。

ヒロタカは王子に見初められ、結婚式を挙げた。ウェディングベルがカランコロン鳴る。しかし新婚生活を始めると、王子はモラハラ夫であることが解った。
「こんな肉じゃがが食えるか!」
「あう?!」
ヒロタカは肉じゃがを作り直す事になり、台所でむせび泣いた。
「ひどい、ひどいわ。でも、このひどさが癖になる……」
ヒロタカはその後、新たな快感に目覚めた。王子にしいたげられながらそれなりに幸せな人生を送った。

同じ頃ハクジュはすっかりヒロタカを忘れて、若い石油王を押し倒して、あんなことやこんなことをしていた。
(おわり)

[後書き]

自分の引き寄せしてたらヒロタカが幸福になってしまいました。おかしいな? どうしてこうなったんだろう……。でも引き寄せって楽しいですね。

失礼いたします。ご覧くださった方に感謝。