住吉神は、イザナギ神で現れた。

ここには住吉の元宮の現人神社がある。

一柱の神から現れたものは、すべて同神を意味していた。

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☆1 筑紫の日向の橘の小門の阿波岐原

 

  筑紫の日向の橘の小門の阿波岐原

(「儺の國の星」24、山形星より引用)

 那珂川の西隈あたりを、昔は立花とよびました。...”たちばな”とは虹の根が大地に率直に登る部分の光景でありまして、特に夕陽に映えるところから、中の黄がめだたず、両側の赤と紫が一つに滲んで溶けあった朱にみえる現象を云いました。

...これが”たちばなのおど”なる成句が三千年の間、神官によって詠まれ、居会わせる氏子百姓漁師に何の不思議もなく云い継がれて今日に及んでいるのであります。

 

那珂川は祓い戸の神の故郷である。

とも、かの書にはある。

 

祓い戸の神とは、住吉神と瀬織津姫ほか。

この地の神は、それに繋がっていた。

 

 

「立花」は、神話のイザナギ神が禊をする場面で出る地名である。

<筑紫の日向の橘の小門の阿波岐原>

 

ここ那珂川には、その全ての地名と地形があった。

禊で現れた神は数多の神。

しかし、神話では住吉神が登場する場面毎に、この文言が繰り返されている。

 

ひとえに「住吉神のおられる地」を示唆している。

ここには住吉の元宮の現人神社があった。

 

現人神社

 

私が初めて那珂川のその地名を知ったのは、郷土史研究家の篠原正之氏の著書「邪馬台国位置論」だった。

今回の「儺の國の星」の地名は、ほぼ同じである。

 

それも参考に書く。

 

*筑紫の日向
筑紫は福岡近辺をさす。
日向は、日に向かう明るい場所と篠原氏の著書にはあったが。

 

この地は建日向豊久士比泥別だと推定している。

神話の「筑紫の日向」はこれを意味しているのだろう。


図1 左 海面上昇シュミレーションシステム

右 Google map

 

「白日別」である筑紫の国魂は、高良神。

高良神は住吉神と同神である。

「イザナギ神の禊で現れた神」だ。

では、その他も彼に関わる。

 

 

高良神の后は高良の伝承では「神功皇后」。

彼女は、本殿に合祀される豊姫。

 

高良神は、その実、物部の神の饒速日命。

その后は御炊屋姫であり、豊受大神。

女神の天照であり、瀬織津姫。

 

ゆえに、建日向豊久士比泥別の豊は豊姫。

久士は、櫛であり、櫛玉饒速日命を意味する。

 

祓い戸の神の二柱、住吉神と瀬織津姫は彼らであった。

 

 

この地にある山が、クシフル岳であり、櫛布留岳。

同神であるからこそ、矛盾なく成り立つ。

 

 

彼らはこの国の最高神の二柱の天照であった。

神話の「一柱のイザナギ神から現れた神」は、すべて同神を意味していた。

 

この地が神話の舞台であり、故に名を変えた彼ら(高良神と神宮皇后)が関わるのだ。

 

 

 

図2 地図はGoogle map

 

 

*橘

橘は、「立花木(昔は橘)」という地名。

*安徳台の側、那珂川を挟んだ西隈にある。

 

*小門  

小門とは、川の流れが山と山で狭まった地形。
*那珂川の下流から遡ってきて、最初の「小門」がちょうどその辺り。「小門」という地名でもある。

 

これと同じことが「儺の國の星」にある。

(23、坩子星より引用)

たちばな”は祓いの言葉では”をと”の冠辞になっております。小戸(門)とは山脈が左右両岸にそびえ立ち、その間を往古は海流潮流が勢を荒だてて通ったところでありましたが、年経た今は田圃に作られて盆地となり、しずかな川が淀むところになりました。

 

その項には「小門原は山田の西」とあり、写真があった。

 

図2  の小門原。
緑線で囲った一帯を小門原(小戸原)というようだ。

 

*阿波岐原

篠原氏は、阿波岐原を  「はぎ」か「おぎ」の生えている原という意味とされていた。
*「萩原(はぎわら)」と表記して、おぎわら。

<おぎわら橋>という名の橋は今もある。


 萩原と書くならば、普通は「はぎわら」と読む。
昔は水辺の近くには大抵、生えていた。
そこは那珂川の岸辺になる。

 

これは自分の考察だが、「あわぎはら」は、単に水の流れを表しているものかもしれない。

 

那珂川の俯瞰写真

 

これに地名を合わせたものが、下の写真。

 

 

☆7 橘(立花木)、小門、岩戸

☆8 おぎわら橋

☆9 (8~9一帯が地名の小戸原(小門原)

 

更に川の那珂川から西は、岩戸地区、昔は岩戸郷。

オレンジの線はニニギ命の降臨の際の「真の道」。

 

 

 

これが、那珂川に語り継がれてきたもの。

地名が合えば「神話の地」なのに、不思議と候補にあがらない。

 

彼は隠された神であったからだろうか。

 

 

(つづく  )

 

 

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