読書メーター:妻を看取る日(垣添忠生)
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2人に1人がガンを患い、3人に1人が死亡するといわれる長寿国・日本。この病は、医者はもちろんその家族にも、ほぼ等しく発症する。
国立がんセンターの名誉総長・垣添忠生氏は、40年連れ添った妻をガンで亡くす。傘一本を携え(雨天だった)駆け落ちで一緒になった12歳年長の愛妻。子はなく、国内外の出張や会席にも連れ立って行くおしどり夫婦。
「何もできない」まま、あっという間に妻を喪ったその無力感さは、ガン治療の最高権威だからこそ重く大きく、鬱状態に…。
その後、受け入れることで再生なさるのだが、涙無くしては読めない
読書メーター:顔面麻痺(ビートたけし)
顔面麻痺(ビートたけし)を読んだ本に追加
ビートたけし氏の、バイク事故~復帰会見までの闘「生」、生きるための闘いを綴ったもの。
事故の知らせを受けた弟子が、四谷警察署で「よくても植物人間」と言われた凄まじい事故ながら、医師曰く数々の奇跡が重なり半身不随にすらならず生還した。
傷や病を治すのはあくまで自分、医師はそれに手を貸してくれる存在と言い切り、顔面麻痺の手術は拒否。自らの治癒力を信じ、治らなければ背負って生きると覚悟する。
グチや弱音も呟かれてはいるものの、全編を通してビートたけしという生命体の野生的な、ふてぶてしいまでの強さ・たくましさを感じるのだが、「呆気ない」という言葉が多出するのも印象的。
「人間の体なんてのはじつに呆気ないもので、最低の欲求さえ満足させてもらえれば、それだけで十分という意識と体になってしまう」
「これほどまでに人間が呆気ない存在であることには気がつかなかったね。その呆気なさは、まるで暴力そのものだ」
「精力絶倫男が、呆気なく床ずれになり、白骨になる」等々。
死の淵を生き延びた人間の、諦めた強さなのだろう。
読書メーター:おかあさんががんになっちゃった(藤原すず)
おかあさんががんになっちゃった(藤原すず)を読んだ本に追加
想いを表に出すこと(言葉/行動)、ともに過ごす日々を愛し慈しむこと。
大切な誰かががんでもそうでなくても、心がけていたい。
本書の「おかあさん」の体調が急速に悪化し、がんセンターのホスピスに移ることを決断した際、それまでの担当医に言われた言葉が胸に響いた。
「ホスピスにだけは素直に患者さんをお渡ししたくないんです。どうしても最後まで治療として関わりたいんですよね。本当は諦めたくないんです」。
よりよい治療ができる科や医師はどんどん紹介したいが、ホスピスには…と。
こんなドクターに出会えたら有難く、心強い。