白い袴は紺屋の羽根飾り(こころいき) -3ページ目

Voyantroupe第三回本公演。

サンモールスタジオにて。

 

Paranoia Papers赭・黝の二章のうち、赭を観劇。

 

『ジルドレと黒魔術』

ジル・ド・レ/窪田裕仁郎さん

プレラティ/紅日毬子さん

マリー/春名風花さん

カトリーヌ/沈ゆうこさん

ピエール/山下 諒さん

マレストロワ/邑上笙太朗さん

フレディ/里仲 景さん

少年1/早坂カラスさん

少年2/酒井菜々夏さん

 

『快楽刑』

A/大森さつきさん

B/宇野正玖さん

Y/重野祐輝さん

J/田口真太朗さん

P/根来武志さん

K/鈴木大二郎さん

 

『バートリ・エルジェーベト・リバイバル』

バートリ/川添美和さん

ドルコ/加々見千懐さん

ヤノシュ/折原啓太さん

フィレンツォ/常川博行さん

アルイーズ/酒井菜々夏さん

イルデコ/永渕沙弥さん

ジュリエッタ/大森さつきさん

マグダレナ/里仲景さん

トゥルゾー/丸山 翔さん

マーチャーシュ/渡辺一人さん

侍女(農家の娘1)/名無しの千夜子さん

農家の娘2/市松さん

獄卒1/山本恵太郎さん

獄卒2/井口ジョージさん

獄卒3/鈴木大二郎さん

獄卒4/邑上笙太朗さん

 

倒錯した視点により、巷間を慄然とさせた所業の記録。

耽美は酸鼻に。

享楽は崩壊に。

爛熟は闇黒に。

 

かつて救国の英雄であったジル・ド・レは、頽廃と荒淫の末に刑に処されることとなる。

滅亡へ導いたプレラティの扇動と策略を、ジルが恋い焦がれるジャンヌ・ダルクの再誕たらんと欲するマリー、元執事にして司直となったピエールとを絡めてジルの狂気を描く。

 

マフィアにはしきたりがある。

法には粗い目がある。

零れ落ちる愛が真実なのか。

愛していた。

過去形で語りながら、魂は流離しない。

 

バートリ家の紋章は狼の牙三本であったと記憶している。

吸血の血脈を暗示していると聞かされて中世貴族の闇にさもあろうと頷いたものである。

王家と諸侯と宗教と小昏い精神が血脈を保っていた。

幽閉のエルジェーベトの怨嗟を闇に響かせた。

 

 

稗史である。

勝者が記す歪められた正史に書かれない、貶められた敗残の者が血で残した裏面史。

 

俳優の肉体を筆に、劇場という史書に刻んだ記録。

偏執狂短編集。

 

 

 

 

APOCシアターにて。

 

相本輝実/石嶌弘忠さん

石井士門/宇井晴雄さん

谷木哲人/大森寛人さん

能美正市/蒲田 哲さん

能美正仁/二神 光さん

相本理紗/岡林 愛さん

安田 蓮/白木けい子さん

勝俣美智/玉一祐樹美さん

小椋環子/未浜杏梨さん

小椋康子/村中玲子さん

 

袖擦りあうは多生の縁。

家族も縁者も近所も友人も。

家は果たして安息の場所であろうか。

折り合いがつかなくなった家族の元に帰る、放蕩者の帰還は話を転がすに魅力ある素材であろう。

帰り来る者、正仁はノイズとして存在する。

正仁と共にその家に辿りついた美智と哲人はまろうどであろう。

帰還を終着へ導く筈の美智と、異端として因習を掃滅させる哲人。

理紗と士門は世俗に希求するものを隠さない。

輝実は家の内外を繋ぎ、福音を届ける使徒。

康子と環子は踏み絵のようなものか。

環子は試練でありながら再誕を描いているようだ。

正一は普遍在にして、その家の真実そして主題の業なのかもしれない。

蓮は、家たる正一と反撥する正仁にとって秘められた鍵といえる。

『終のすみか』は漂着する魂と、救済への挑戦を描く宗教的哲学に思える。

真実は知らず、事実を淡々と書き連ねた二時間、身動ぎなく見せつけられた作品であった。

 

 

観劇の決め手となった白木さん、一番謎な役でしたが鬼子母神を想起しながら観ていました。

不可触の怖れと救済にして正一、正仁にとって忘却の彼方であった母性を最後に仄めかした蓮、重い話を開放してくださいました。

 

 

 

新国立劇場中劇場にて。

GW恒例の丸美屋食品ミュージカル アニー

組分けの名前も変わってチーム・バケツを観劇しました。

 

アニー/野村里桜ちゃん

オリバー・ウォーバックス/藤本隆宏さん

ハニガン/マルシアさん

グレース・ファレル/彩乃かなみさん

ルースター/青柳塁斗さん

リリー/山本紗也加さん

ルーズベルト大統領、他/園岡新太郎さん

執事のドレーク/鹿志村篤臣さん

フレッド・マクラケンとワッキー、他/白石拓也さん

効果音係、他/谷本充弘さん

野犬捕獲人、他/富永雄斗さん

ハンドルズ、他/森 雄基さん

バート・ヒーリー、他/矢部貴将さん

メイドのアネット、他/神谷玲花さん

未来のスター、他/坂口杏奈さん

フランシス・バーキンス、他/原 宏美さん

ソフィ、他/美麗さん

モリー/小金花奈ちゃん

ケイト/林 咲楽ちゃん

テシー/井上 碧ちゃん

ペパー/小池佑奈ちゃん

ジュライ/笠井日向ちゃん

ダフィ/宍野凜々子ちゃん

ダンスキッズ/今枝 桜ちゃん

ダンスキッズ/加藤希果ちゃん

ダンスキッズ/庄野顕央くん

ダンスキッズ/菅井理久くん

ダンスキッズ/筒井ちひろちゃん

ダンスキッズ/生田目 麗ちゃん

ダンスキッズ/吉田陽紀くん

ダンスキッズ/涌井 伶ちゃん

 

演出、美術、衣裳、ステージング、音楽

新たな世界をもたらされたアニー。

アニーズのまとまりの良さ。

ハニガン(ミスではなく、さん付けされる)の虚脱感。

グレース、一歩下がりながら時折ガツッとした存在を示す。

ウォーバックスの偉丈夫さ。

ファミリー向けのみならず、一個のミュージカル作品としての重厚さを増し、アニーを楽しみにする子どもたちを決して置いていかない。

復活なったフーバービルは現実をまざまざと見せながら希望の明日を描く。

転換でなく、これまでの歴史を引き継ぎ魅了する。

Star to Beの歌うように。

「いつか舞台に立つ」

その夢の舞台は、これからも続く。

大好きな、Annie

 

 

 

 

 

 

参宮橋トランスミッションにて。

劇団えーてぃーふぃーるど719公演

白のお話を観劇。

 

白/大西聖志さん

黒/根魏山リョージさん

女/中島玲奈さん

兄/須藤飛鳥さん

妹/瀬口杏奈さん

客/浅川拓也さん

 

病院ともホスピスとも明瞭ではない医療施設。

医師らしき主人公と、どうやら実体ではないような人格の具象。

過去の体験への悔悟とも、或いは時を経ての再挑戦なのか。

兄と妹の持つ雰囲気がファンタジー色を薄め、それでいて人格の深みを与える。

客に配された役は、当人にとっては白い主張、傍から見れば黒の所業であろう。

 

理想の白を求め、現実の黒に絶望する。

終末期医療は黄昏の色に染まる。

演出の深みに照明、音響がベストマッチする。

言葉を詰まらせる深淵を見せつけた。

 

 

日生劇場にて。

 

第8代ハイハースト伯爵、ダイスクイスファミリー/市村正親さん

モンティ・ナバーロ/ウエンツ瑛士さん

シベラ・ホルワード/シルビア・グラブさん

フィービー・ダイスクイス/宮澤エマさん

ミス・シングル/春風ひとみさん

警部、他/阿部 裕さん

コプレー、他/小原和彦さん

判事、他/香取新一さん

看守、他/神田恭兵さん

ミスター・ゴルビー、他/照井裕隆さん

ドクター・ペディホーン、他/安福 毅さん

ミス・バーリー、他/彩橋みゆさん

ツアーガイド、他/折井理子さん

ミス・ヘイズ、他/可知寛子さん

ヒルダ、他/伽藍 琳さん

レディ・ユージニア、他/高谷あゆみさん

パブの女将、他/RiRiKAさん

 

ザ・ライト・オノラブル・ロード オブ ハイハースト。

伯爵を襲位するためにモンティが手にかけるダイスクイスファミリー。

ファミリーを演じる市村さんが目まぐるしく次から次へと早替え(衣裳もキャラも)で楽しませます。

現実的・打算的なシベラのシルビアさん、夢見がちなフィービーのエマさん。

浮ついてるのか振り回されてるのかモンティとの三重唱、なんかスゴイ!

キャストのちびソロつないだ曲、気持ちよく聴こえました。

 

モンティのブラック(ダーク?)な行為も、母への追慕といえるのかな~?

ブラック・コメディとはいえ、観ているだけで楽しい作品。

照明がワクワクさせてくれました!