私が娘にオススメしたい職業
今日は娘が歯医者さんでクリーニングを受けています。
実は私は、娘の将来の職業候補のトップに「歯科衛生士」を考えていて、昨日「よく見ておいでね」と伝えました。
娘も嬉しそうに頷いていたから、ちょっと興味を持ってくれたのかもしれません。
娘に「歯科衛生士」という仕事をすすめたいのには、理由があります。
先日、私が接客した振袖のお嬢さんが「これから歯科衛生士の専門学校に行くんです」と教えてくれたんです。
高校3年生の子でした。
その子の話によれば、歯科衛生士の専門学校は入試も学科試験がなく、面接と通知表の提示だけで受けられるとのこと。実地がベースで、国家資格試験も看護師ほどの難易度ではないそうです。資格が取れれば一生もの。
さらに看護師のように突発的な状況に臨機応変に対応する必要はあまりなく、基本的には「同じ作業をどれだけ丁寧に繰り返せるか」という仕事。
美容師さんのように長時間お客様とおしゃべりを続ける必要もなく、そもそも患者さんは口を開けていて会話が成り立たない場面も多い(笑)。
作業も完全個室であり、作業中に誰か先輩に監視されて怒られる心配もない。
つまり「単純作業を丁寧に、感じよくこなす」という適性が問われる仕事なんです。
それって、私の娘にとても向いていると思ったんです。
しかも現実的に見ても、歯科衛生士という職業はとても安定しています。全国の歯科医院はコンビニより多いと言われるほどあり、どこも衛生士不足。求人は常に出ていて、需要は高いんです。勤務時間も多くの歯科医院が朝9時〜夕方18時くらいで、夜遅くまで働く必要はほとんどありません。残業も少なく、土曜は午前だけ診療という医院も多いので、家庭との両立もしやすい。
さらに正社員として働けば年収350〜450万円程度が相場で、安定した収入を得られます。子育て中はパート勤務で時間を短くすることもでき、ライフステージに合わせて働き方を調整できるのも魅力です。
──でも、今日娘に「どうだった?」と聞いてみたら、「やっぱり私は看護師さんがいい」と言うんです。
確かに看護師はやりがいのある仕事だと思うけれど、臨機応変な対応が常に求められ、ちょっとの判断ミスが命に関わることもある。記憶力も必要だし、国家試験のために暗記を山ほどこなさなければならない。
看護学校に通っている子たちからも「とにかく試験が大変」とよく聞きます。
私は娘に正直に伝えました。
「看護師は夜勤があるからね。ママみたいに夜8時まで働いて、帰ってくるのは夜9時。それでも毎日ギリギリなのに、夜勤が加わったら家庭との両立は本当に難しいよ」と。
夜勤をこなしながら家庭を支えるのは並大抵のことではありません。
だからこそ私は、娘には歯科衛生士という道をオススメしたい。無理をして自分をすり減らすのではなく、安定した環境で「人の役に立つ仕事」を続けていける未来。その方がきっと幸せに働けるんじゃないかと、母として強く思っています。
でもふと考えるんです。歯科衛生士のお仕事って、将来AIに取って代わられる可能性があるのかな?と。
そう考えた時に思い浮かんだのが、私が通っている美容室のこと。白髪染めは3週間に1回ぐらい行っているけれど、その時は安いお店で機械にシャンプーを任せています。「安いし早いし、これで十分」って割り切れるんです。
でも、パーマをかけたり、ちょっと特別なケアをしたい時には、やっぱり人の手で丁寧にやってもらえる美容院に行きます。そこには温もりや安心感、機械では代えられない価値があるから。
歯科衛生士の未来も、きっと同じようになる気がします。
「安く早く済ませたい時はAIや機械に」
「人のぬくもりや丁寧さを求めたい時は人間に」
職業そのものがなくなるのではなく、役割の使い分けが進んでいくんじゃないかな。
娘には、そういう未来を見据えながらも「人の手だからこそできること」の魅力を知ってほしいと思います。 (勿論、強制はできませんが…)