「痛み苦しみ、辛さの限界に耐える為に…」
このところ椎間板ヘルニアによる下半身の神経痛の激化と、前立腺ガン治療の後遺症の肛門系統の痛みと不調の挟み撃ちに気力をそがれ、度々限界を感じるようになっている。
特に両足の神経痛が厳しくなる一方で、睡眠中に起こるゲリラ型の激痛が頻発する為に寝不足が続いている。
若い時に過酷な労働状態で鍛えられたお陰で少ない睡眠で済むありがたい体になっているのだが、さすがに一か月も二か月も睡眠不足が続くと、全身的な気だるさがとれなくなっていて、大事な気力も沈みきってしまうことが多くなっている。
85歳という人生の終末期にある老体にもあちこちガタだらけで、この点からも気力の衰えに拍車がかかかっている。
年齢からみたらとうに引退しているのが当たり前なのだが、いまだに沢山の人達がこの私に夢を託して下さっている。
死期が近づいているのに人から期待されるなんてことは、世間的にはまずあり得ないありがたいことなのだ。
ここは残りの壽命の全てを懸けて期待に応えなければバチが当たるのだ。
人々が期待して下さっているのは“ホームラン”だ。
となると、160cmで52kgの小さな老体では“気力”が無くなったら即終わりだ。
どうしたら気力を高められるかと、必死に考え続けていた。
ついに結論が出た。
「130km/hで、一ゲームで7本のホームラン」という不滅の記録を持っているのだから、今後は元プロの金本さんの持っている「120km/hで、一ゲームで7本のホームラン」という記録に並べるかに挑戦することにした。
しかし、私の持つ“130km/hで7本”もまだ誰も近づいてこないが、この“120km/hで7本”というのも、いまだに誰も近づく気配が無いほどに超絶困難な記録なのだ。
ということで、その困難さに反発心が芽生えて、下半身が抱えているすべての痛みや苦しみや辛さを忘れることが出来るのではと思うのだ。
即、今日のローテ日から「120km/hで7本のホームラン」への挑戦を始めた。
神経痛がやや治まり気味の時に二ゲーム挑戦した。
その結果は一ゲーム目に二本、二ゲーム目に三本しか打てなかった。
相変わらずの力みが出て来て、バットヘッドが上ずる為に狙いすまして打つつもりが凡ゴロばかりで、ホームランを打っても単発で終わることが多くて、七本は遥か彼方に見えた第一回の挑戦だった。