心踊った日々を懐かしむ
手放したわけじゃない
奪われたわけでもない

開かれたカーテン
柔らかな輪郭をなぞる僕は
眩しさに目を細める
微睡みながら
一緒に息をする心地よさと
君の 眉間の小さな皺を天秤にかける
驚くほど臆病になったと
手を伸ばしかけて思う
気づかないふりで
わずかに距離をとる君は
小さな苛立ちを滲ませた
繰り返される朝
心踊った日々を懐かしむ








繰り返す記憶
ワンピースの花柄
誰か知りませんか
誰かこの子を知りませんか
私は膝を抱えて
名前も知らないその子を想う
空はこんなにも青くて
寒々しくも穏やかな日々
妨げる音も無いのに
なぜ
聞いて欲しい人には届かないのだろう










どうもありがとう
一つ
生きる意味が生まれた
そこまで行くから
必ず行くから
流れ続けた血は
指先で乾き始めた
このぶんなら
這い上がれるだろう
噴き出したとしても
構うものか
限界まで目を凝らす
すぐに上まで見えるようになるだろう
思わず笑みがこぼれ
乾ききった唇が裂ける

どうもありがとう
一つ
生きる意味をくれて
鉄錆の味ですら
今日を生きる糧となる
そこまで行くから
必ず行くから