週の真ん中。
さすがに長期休暇のあとは仕事が山積み。
今日の一冊。
●チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 塩野七生 新潮文庫
- チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷/塩野 七生
- ¥540
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塩野さんの作品は、とても好きです。女性の細かな描写力と男性の力強い表現力を兼ね備えているため、文章を通して風景が頭に思い浮かぶのです。
特に「ローマ人の物語」などの中で描かれている戦争の場面は秀逸。
さて、本作品はルネッサンス期にローマ法王の子息として、権力を得てその力を背景にイタリア統一を目指した野心家の物語。
マキャベリの「君主論」のモデルにもなったといわれるチェーザレ・ボルジア。
彼の生き方は、目的のためには手段を選ばないという非常にシンプルなもの。貴族的な表情の奥底に冷酷なものをもっている人物。
全くなにも持たない彼が、さまざまな策を弄してイタリア支配をしていく様は、圧巻です。しかし、その快進撃もやがて止まってしまいます。
彼の最期はあっけなくおとづれます。策の限りをつくした男の最期は、ひどくそっけなく描かれ、それが強烈な印象を与えます。
彼は権力のバランスをよくわかっていた人物で、そのバランスのとり方は現代の大きな企業で働く人たちにとっても参考になる処世術だと思います。
そういった意味では、「君主論」も現代のビジネスマンにとっては、必読の書なのでしょう。
龍