秀吉の枷(上) | 龍の毎週つまみ読み 書評

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フレーズどんどん使ってください。

週末です。
週末は、歴史ものシリーズでいきたいと思います。

昨日の「信長の棺」につづいて、今日の本は・・・

●秀吉の枷(上) 加藤廣 日本経済新聞社

「信長の棺」に続く歴史ミステリー。前作の終了時、本能寺の変から時代を少し前に戻し、秀吉の立場から描いています。信長の棺と異なり、本書は上下巻に分冊されているため、背景の描写などがかなり細かな部分まで表現されています。上巻では、本能寺の変の前から、本能寺の変、その後の清州会議、賤ケ岳の戦いまで。

前作の謎解きが衝撃的だったため、本作の上巻はその点では弱い感じがします。ただ、前作から登場人物たちの会話でのやりとりが非常にリアリティがあって、どんどん引き込まれていきます。

本書の最大の魅力は、秀吉の心情の描写。本能寺の変から山崎の戦いで勝利した後に、どんどん変化していきます。

また、時代の流れに合わせた描写の合間に、藤吉郎時代の信長とのやり取りの記憶が挟み込まれています。

これが、より秀吉の信長に対する複雑な心情を浮きあがらせているようです。

上巻はあっという間に読んでしまいました。