秀吉の枷(下)  | 龍の毎週つまみ読み 書評

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読んだことのない本でも、"つまみ読み"した感じになります。

フレーズどんどん使ってください。

今月も今日で終わり。
8月なのに涼しい北海道。

週末は歴史ミステリー。今日の本は昨日の続きです。

●秀吉の枷(下) 加藤廣 日本経済新聞社

歴史ミステリー。上巻に引き続き下巻です。

下巻では、秀吉の天下統一への過程が描かれています。本書の最大の魅力である、秀吉の心情描写。下巻でも生々しく表現されています。

結果的に主君の家に取って代わり天下を治めることになった秀吉。その心情に 一点の曇りもないわけがありません。天下人として栄華の絶頂を極めたあとでも、その感情が秀吉を少しずつ壊していきます。

さて、最後の謎解きですが秀吉の「出生」に関係しています。この部分については、いままであまり触れられてこなかったところですので、作者の目の付けどころはすごいの一言。最期の場面で、秀吉自身が心の中でなぞ解きを叫ぶということになります。

歴史ミステリーですが、今回の謎解きは衝撃度からいえば前回よりやや劣ります。前回があまりに強かったせいか・・・

ミステリーというよりも、人間の心の醜さと弱さを秀吉を通して作者は表現したかったのかもしれません。