粗にして野だが卑ではない | 龍の毎週つまみ読み 書評

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一週一冊。ジャンルで多いのは、ビジネス、文芸、歴史、教養、社会、時々ミステリー。

読んだことのない本でも、"つまみ読み"した感じになります。

フレーズどんどん使ってください。

ぼちぼち仕事しています。

9月もそれほど忙しい時期ではないのですが、なんとなくあっちこっちに呼ばれます。

さて、今日の一冊。

●粗にして野だが卑ではない 城山三郎 文春文庫
ベストセラー小説。文庫化されていたので、読んでみました。

第5代国鉄総裁石田禮助の物語。

ビジネスマンとしても人生を考えても晩年と言える78才総裁職に就任し、国鉄の経営に心血をそそいだ人物伝。

正直言って、石田という人物を、この小説を読むまでは知りませんでした。ビジネスマンとして決して有名というわけでもないようです。しかし、小説を読んでみると「昔の日本のビジネスマンは骨太の人が多かった」という印象が残ります。

「勲章を断るのは・・・マンキーが勲章を下げた姿、見らせやせんよ」

つまり、粗にして野なのだそう。しかし、卑ではないということ。卑というと、卑屈なという意味。人間としての生き方がこの言葉に凝縮されているような気がします。

個人的な蓄財は、当たり前のように無関心。さらに名誉欲もなく、ただひたすらに仕事をする。人のため国のため。

私を含め現代のビジネスマンにこのような意識をもっている人がどのくらいいるか?とても疑問です。「昔はよかった」というフレーズは使いたくないけれど、今のビジネスマンの成功は、お金に裏打ちされたものが多いのが事実。

かっこ見た目は悪いけど、中身は堂々としていたい。