休みです。
明日は出勤、明後日は休み。
どうもリズムが狂いますが、今日はビジネス書。
●実学・経営問答 人を生かす 稲盛和夫 日本経済新聞出版社
京セラ元会長、稲盛氏の経営問答集。本書には著者が主宰する盛和塾の塾生から寄せられた「ひと」に関する質問について、回答が書かれています。
著者の「ひと」に関する考え方は、いわゆる経営資源の一つとして取り扱うことをしません。「ひと」中心の会社づくりが大切だと説いています。
以下、気になった部分と感想。
「私の思想、哲学を命をかけて伝えるような・・・そういう幹部をつくらなければ」
組織が小さなうちは、社長自ら直接思いを伝えることができますが、大きくなったらそれも難しくなります。そこで、社長の思想を正確に理解してくれ、それを伝える能力がある幹部社員が必要になるのです。
「経営者は一流の心理学者たれ」
人事評価はどんなに基準を作っても、それは常に動くし、人間が評価する以上、絶対ということはあり得ません。そこで、経営者に必要なのが社員の心の動きを正確に読み取る力なのです。
「あなたが現場にいくです」
いわゆる経営コンサルタントが言っていることの、反対のことを言っています。社長は現場に出ないで、経営をするのだ、と。でも、それは現場が動いてくれることを前提としているのです。だからこそ現場に出て、その姿を見せることで社員にメッセージを伝えるということ。理にかなっています。
「意見が出ないなら、あなた自身が・・・」
会議の一場面。どの会社でもある光景。現状を変えるためにトップは率先垂範しなければならないのです。
「それを売ることが、どういう社会的意義があるのか」
社員をモチベートすることがトップの仕事です。
「あまり細かく分けすぎてしまうと、採算を上げるための創意工夫の余地がなくなってしまいます」
独立採算で一組織として採算が見られるような組織形態にすべき。
「「ワンマンではダメ」という言葉に耳を傾ける必要なし」
社長が身をもって見本になるということです。
「「儲」ける、という漢字は分割すると「信者」」
自分の人格も含めたところで、尊敬に値する経営者になることです。
「ベーシックな倫理感を堅持」
究極は人格を高めること、それに尽きます。
どの言葉も、現場でたたき上げてきた経験に裏打ちされているため、説得力があります。でも、著者の求めている社長像は本当に努力しなければなりません。
世の中にハウツーものとして、「こうすれば経営がうまくいく」といった類の本が多く出ています。しかし、経営の本質は小手先の技術ではなく、こうした社長の姿勢なのかもしれません。
社長道は、本当に厳しい道です。
龍