前田隆弘さんが「今を生きる人の死生観はどうなっているのか」をテーマに、ライター、映画監督、漫画家、ミュージシャンといったクリエイターを中心にインタビューした一冊、「何歳まで生きますか?」を読んだ。本書が出版されたのは10年以上も前。だから取材当時と今では死に対する考え方が変わってきている方もいるだろう。ただ、死生観は常に興味深いテーマだ。
本書のなかでも、ベッドの周りをみんなが囲んでいるような状態で自分の死に際を看取られるなんて絶対に嫌だという映画監督、入江悠さんには共感できた。僕自身、親族や親しい人に囲まれて一生を終えるのは、なんだかドラマのワンシーンを連想してしまい照れくさく思う。
ちなみに「何歳まで生きますか?」と訊かれたら、僕は「健康でお金があるならば何歳でも生きます」と答えるだろう。死後の世界がわからないのに死ぬのは怖い。だからできる限り長く生きていたいのだ。