ISHIYA「静岡ハードコア」 | やっぱJ-POPが好き 自己満日記

やっぱJ-POPが好き 自己満日記

J-POPと本が好き。水着が食い込んだアイドルの尻はもっと好きです。週末は図書館をうろちょろする、ケチで自由な独身のオッサンです。もちろん友達はいません。

「静岡ハードコア」は冒頭からツッコミ必須のこんな言葉ではじまる。

日本で、いや世界で1番モヒカン人口が多い都市であると思われる静岡県(以下略)

おいおい、そりゃないだろ!と思いつつも、読み進めていくうちに、マジかもしれないと思えてくるし、バンドメンバーがインタビューで放つ「~もんで」や「俺っち」といった方言に静岡民の自分は妙な親近感を感じてしまうし、気づけば一気に読み終えていた。

 

80年代後半、静岡といっても静岡市でもなければ浜松市でもない、清水市(現在は清水区)と磐田市というパッとしない地(失礼)で、ハードコアというコアもコアな音楽を演る10代後半の若者たちがいたことが興味深かった。とりわけ、DEADLESS MUSS(デッドレスマス)とSO WHAT(ソーワット)という、静岡にハードコアを根付かせた2大バンドを知れたことは自分にとって大きな収穫となった。

 

静岡のハードコアを語る上で欠かせないバンドのインタビューが多く収録された本書のなかでも、80年代後半から90年代はじめに活動していたMENTALのギタリスト、マキシュー氏が当時を振り返り語った言葉がかっこよかった。

なんかそのころ「バカバカしいことでもなんでも、とことんやってみよう」っていつも思ってて、単純なことを命懸けで思いっきり演ったら「すごいかっこいい何かがあるだろう」って確信があったんですよね。当時どのバンドも「コイツは世の中捨ててるな~」って世間から外れた自由なやつがたくさんいたし、早くに人生全うしたやつもいたし、みんな潔い侍みたいな感じだった