
写真は私が日本蜜蜂を大量に飼育してみようとして、巣箱と巣枠を自身で作った時のもの。巣枠はキットで購入して自身で釘を打って組み立てた。巣箱については友人の大工さんがカットをしてキットにしてくれたものを自身で組み立てたもの。

沢山の新たな巣箱を用意する前年までに、私は3群程度の日本蜜蜂を興味本位で自宅にて飼い始めている。

初めて捕獲しようと待った日本蜜蜂はビデオカメラを設置して分蜂群の飛来を待っていたが入居せず、飛来した分蜂群は私の頭と巣箱の上を通り越してその 20m ほど先にあったすぐ目の前の杉の樹洞に入居してしまった。その翌日又は数日後、同様にして自然巣から30mほどの所で金稜辺花付きの待ち箱を設置して入居を待ったのだが、入居してくる前に自然巣から分蜂が起きてリンゴの幹へ蜂球になった。それがこの写真である。これを器(うつわ)ですくい取るようにして巣箱へ入れ、初めて日本蜜蜂の飼育を開始した。

( 使用している金稜辺は「月章」。箱の蓋の上にある新聞紙は、木漏れ日が当たっていたので日除けのため一時的に設置。 )

( 金稜辺に付着しないようにするため、分蜂群本隊がやってきた時には金稜辺を自動車内へ片付け撮影した )

写真のように、金稜辺付きで撮影しながら分蜂群を誘引したり、その下の写真のように入居が決定したと思われる100匹近い偵察蜂の巣箱内における行動の様子を撮影したりと様々な観察をしてきた。このあたりももしかしたら鉄腕DASHにて参考にしていただいたのかな? と思う。

飛来入居してきた日本蜜蜂はすぐにこのような小さな巣盤を通り始め、少しでも内検しようものならば大騒ぎする日本蜜蜂について、
「触れるだけで大騒ぎする日本蜜蜂をどうやって扱い、どうやって内検したらよいものか」
と随分と悩んだが、悩みながらも内検を繰り返すうちに「低刺激内検法」の概念・基礎ができあがった。もっとも、既にテレビにて私は鷲谷いずみ先生が日本蜜蜂を扱う様子を見ており、
「そうかぁ、日本蜜蜂も巣枠で飼育して内検できるのかぁ・・・」
とは知っていた。
そして何とか捕獲した日本蜜蜂の飼育を始めたのだが、巣箱は西洋蜜蜂用のものしか手元になかったので「西洋蜜蜂用巣箱を使用した巣枠式(ラ式巣枠)」で日本蜜蜂を飼い始めた。偶然にしてこれが奏功して日本蜜蜂を自由自在に飼いならせるようになったのである。
( 巣落ち防止棒の有無の差はあるが自然巣を作らせる樹洞型巣箱や角形巣箱を使う人の中には「巣枠式で飼うにはお金がかかる」という思いを持っている人がいるらしい。確かにその通りだが、自身で組み立てる「キット巣枠(西洋蜜蜂用)なら1巣枠あたり 100円」ほどするし、ここへ西洋蜜蜂用の(パラフィン入り)蜜蝋巣礎を使用すると5等分ほどして使うので1巣枠当たり「巣礎代 40円」ほどかかる。蜜蝋巣礎の代わりにに薄いベニヤ板などを使用するなら巣枠1枚当たり「20円」くらいだろうか。「合計 巣枠1枚当たり150円」ほど。これを入れる巣箱が幾らか高いのだが、自身で組み立てる「西洋蜜蜂用のキット巣箱でなら6000円」ほどからある。 )

これは日本蜜蜂捕獲群が成長してきたものを内検しているところ。

この頃はまだ筋力トレーニングをしていないが、もともと握力が強いので筋張った筋肉質の腕をしている。その後に腰痛をきっけに筋トレを開始して11年5カ月を過ぎたあたりであろうか、最近は筋トレをさぼり気味・・・


日本蜜蜂の飼育開始の翌年からは、自宅にてこのようにして日本蜜蜂の人工分蜂も普通におこなう事ができた。だが、しばらくすると地球温暖化が著しくなり、高気温になるようになってしまって日本蜜蜂を自宅で飼育する事は不可能な時代に入っていった。

このように巣箱を配置して隣り合った巣箱同士の女王を入れ替えたり、ドミノ倒しのごとく次々に隣りの蜂群との女王同士を入れ替えたり、変性王台を養成したり、西洋蜜蜂の王乳で育てた日本蜜蜂女王を養成したり、無王群を復活させるなど、様々な事が日本蜜蜂でも可能になった。


地球温暖化による自宅付近の高気温化のほか、飼育群数が増えてくると自宅での飼育では糞害がすごくて近所に迷惑がかかるので、里山に蜂場を設け、やがて私は写真のようにして日本蜜蜂を山林で飼い、軽トラックを利用して西洋蜜蜂のように日本蜜蜂を転飼する移動養蜂をするようになった。
しかしながら現在、まだアカリンダニ禍から脱し切れておらず安定した日本蜜蜂養蜂はおこなえない。アカリンダニの寄生によって蜂群が全滅する蜂群が多いからである。よって春に新たに日本蜜蜂を捕獲する必要がある。当時は自身の日本蜜蜂飼育群の中のみで造群して希望者へ蜂群を用意できたが、現在ではそれは不可能に近い。もっとも、当時であっても写真に写っている日本蜜蜂蜂群の半数を依頼により毎秋に研究施設へ持って行っていたので、不足する数群数分は春の分蜂期に捕獲していた。
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やはり
「日本蜜蜂へのアカリンダニ寄生によって安定した日本蜜蜂養蜂ができなくなった」
という影響は大きなものだった。それまで高密度で生息して豊富にいた日本蜜蜂だったが、野生群の数が大幅に減少してしまい、加えて飼育群も安定営巣をしてくれなくなったため、様々な実験事ができなくなってしまったのである。その分の手間を私は西洋蜜蜂へ向けることができたので、現在の「西洋蜜蜂におけるミツバチヘギイタダニ防除」について、養蜂産業振興会 会報第4号にて取り上げていただけるだけのものは構築できた。
現在は「西洋蜜蜂の防疫」について観察をしているが、「アカリンダニが寄生している日本蜜蜂健全群の生態」についても観察を深め始めている。はたして今後どのような結果が得られてくるのであろうか。乞うご期待!