4月18日 に震度5弱の強い揺れの中を飛行し入居してきた日本蜜蜂旧女王群。リンゴ畑の殺虫剤散布を避けて、既に高原にある友人の蜂場に居候させている。さて10日後の現在、営巣状況はどのようになっているのだろうか紹介したい。

 

このようにして横からの直射日光を防ぎ、雨避けのタキロンを載せている。

 

蓋を開けるとこのような感じ。左端にある給餌器は本日の内検及び巣盤整形後に挿入して砂糖水を少量与えた。高原ゆえに気温が低く、曇った時点で低温になって流蜜が止まる。分蜂群として入居した現在、巣内には大量の卵・幼虫があって今後はますます貯蜜などの餌の消費量が増加してゆく。これを補うための砂糖水給餌である。

 

給餌器の分だけ巣枠が不足していたのだが、この空間を埋めるために仕切り板を1枚挿入し、それでも余る空間を各巣枠を少しだけ広い間隔にして埋めた。日本蜜蜂において顕著なのだが、巣箱内に空間を残しておくとなぜが巣礎枠へ増巣せずに狭い空間へ自然巣を増巣しようとする傾向が強い。よって分蜂群が入居した巣箱には、隙間なく巣枠を詰め込む必要がある。ただし一旦造巣を開始してしまえば、過分に入っている不要な巣枠は引き抜いて片付けてよい。

 

今回は全巣枠の6枚に増巣していたので、不要な巣枠を片付けできなかった。既に新働き蜂成蜂の羽化出房が始まって落ち着いている状態の蜂群であれば、小さな増巣だけの巣枠から巣盤を切り取って、他の巣枠の空き部分に貼り付けるなどする事もあるが、この蜂群は入居から10日の蜂群であり、まだ神経質な時期なのでそれはできない。新働き蜂成蜂の羽化出房は、更に10日後だ。その時からは成蜂数が急増してゆくので増巣も一気に進むようになる。

 

ちょうど流蜜が豊富なリンゴ花期に入居してきた日本蜜蜂ゆえに、貯蜜を多く貯め込んで貯蜜圏が隣りの巣へ接着するなどしており、そのまま放置した場合にはこの部分が原因で巣枠に対して直交するような迷惑な造巣をする原因になってしまう。よって入居から10日ほど経過したところだが、全巣盤の貯蜜圏の張り出しと歪みを整形した。写真の2倍ほどの大きさの巣盤が奥の3枚であり、合計6枚の増巣があった。

 

写真にある抜き上げた巣枠は昨年に使用していた巣枠で、スムシ若齢幼虫に食い荒らされてボロボロだったもの。この巣枠の右端の方にボロボロだった巣盤とその蜜蝋巣礎が見えている。あちこち齧り落したり修正してまともな巣盤を1枚作ったようだ。成蜂を押しのけて育児面を見ると、多数の産卵と2日齢までの微細な幼虫が育児されていた。

 

整形と言っても、隣りの貯蜜圏と接着している狭い範囲のみ。巣盤によっては歪んでいたので、このような巣盤は手で押し曲げてまっすぐに修正した。これら入居間もない時期の巣盤整形などは「低刺激内検法」ゆえに可能なことで、一般的にはこの時期に日本蜜蜂に触れるととても逃去しやすいので注意が必要だ。

今春は、おそらく過去一番に暖かな春であり、各種の花の開花がとても早い。そのため日本蜜蜂の分蜂期も早まるかと思ったが、ハッキリ言って「変化は無し」と言ったところ。昨年に目撃した日本蜜蜂分蜂群の最速は「4月15日」。今年の最速は「4月18日」だった。あちこち待ち箱に偵察蜂がやってき始めたのも「4月18日」だった。そして「分蜂のピークは4月末からの大型連休中」といったところだ。

 

近年は日本蜜蜂養蜂家が急増し、どこへ行っても待ち箱が仕掛けてあり、加えてアカリンダニの影響が残っており野生群数が少なく樹洞も空き部屋ばかりのため、なかなか仕掛けた待ち箱を優先的には選択してもらえない。そう、ライバルの空き部屋が多過ぎるのである。

 

私が日本蜜蜂誘引実験を含む飼育を開始した2005年から7年間ほどまでは、長野市には日本蜜蜂が高密度で生息しており、5mごとに複数の野生群が営巣している事も珍しくはなかった。それどころか隣り合う桐の木すべてに営巣しており、学校にある25m水泳プールほどの面積の中に10群くらいが営巣していた。それが私の言う「蜂マンション」があった場所だ。現在はそこも私の日本蜜蜂常置蜂場にしているが、残念ながら現在では桐がすべて倒木になって営巣している野生群はゼロ(涙)。

このほか友人宅の隣にある 10畳ほどのお堂の床下には、最大で8群の野生群が同時営巣していた事があり、アカリンダニの影響のため昨年は3群が同時営巣しているだけだった。

 

振り返るとこの時代まであった長野市の「日本蜜蜂の高密度営巣」について、交流のあった何人かの教授方をお呼びして当時の営巣状況を映像に残しておけばよかったと反省している。それは見事なものだった。ただ、当時のそのような日本蜜蜂の高密度営巣について、長野市にて日本蜜蜂の観察と捕獲を開始した私には「あたり前の営巣状態」であったため、特に驚く事ではなく普通の事だったのである。そう、その重要性に気付けなかったのである。

 

新型コロナと同様にアカリンダニ第2波、第3波のような事はたまにあるようだが、それでも経年ごとに野生群の数は増してきており、「日本蜜蜂によるアカリンダニ耐性獲得」と「アカリンダニ自体の弱毒化(非致死化・非全滅化)」によって日本蜜蜂は更に本来の生息数へ戻りつつあるようだ。

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写真は金稜辺(品種名 常盤錦)。開花前の写真だ。

暖かな今春、努力はしたのだが既に金稜辺の全鉢が開花してしまった。早咲き開花調整した鉢のうち1鉢は既に散り始めている。マイナスの開花調整したつもりの3鉢などは、遅霜(凍霜害)を恐れて室内に置いていたところ1輪、2輪程度だが開花が始まってしまった。

 

例年同じだが、「5月20日」あたりで金稜辺を含む待ち箱を撤去しようと考えている。それ以降も春の分蜂期を迎えて飛び出してくる分蜂群は普通に存在するが、待ち箱パトロールが煩わしいので「5月20日」以降は5月末からの日本蜜蜂の人工分蜂へ向けて、待ち箱入居群の「王台除去による成虫蜂密度上昇処理」や「雄蜂児切除による(人工分蜂によって誕生してきた)新女王の可視化」などの施術が主体となる。

写真の蜂群がそれ。写真自体は昨年に撮影したものであり、現在は握りこぶし2個ほどの蜂群規模。アカリンダニが寄生しており今春には全滅したと思っていたのだが、何とかギリギリで営巣を継続できていた。ただし、本当に生きているだけのギリギリで・・・

 

ところが昨日に見に行くと、蜂群規模に見合った量の外勤程度なのだが随分と外勤が活発になってきていた。普通であればスーッと先細りになって全滅してゆくのがアカリンダニ寄生群だが、この蜂群は営巣状況を盛り返し始めている。やはり現存している日本蜜蜂たちの多くは何かしらのアカリンダニ耐性を獲得しているのであろうか・・・

 

私たちが非常に致死性の強い新型コロナを警戒し始めたのが2019年12月くらいだっただろうか。翌月の2020年1月には国内にて初めて新型コロナ感染者が発見されている。

 

ちょうどその頃、横浜あたりだっただろうか大型客船が入港して、この客船内にて新型コロナが大流行して自衛隊が出動した事は記憶に強く残っている。その後、どれほども経たぬうちにフィリピン系のスナックにて「俺コロナ!」と言いだした客が逮捕されたかどうかして、すぐにコロナ死している。同時期に世界中で新型コロナが猛威を振るい、道路を歩く人が次々に倒れて死亡し、病院では酸素吸入器が不足して酸素ボンベの奪い合いが起き、火葬場には長蛇の列が連なった。中国では建物ごと、あるいは街ごと人の出入りを封鎖(ロックダウン)した事も記憶に新しい。

 

( 初めて新型コロナに感染・発症した時に自身でおこなった抗原検査キットによる2回(間違いが無いようにするため、検査を念入りに2回おこなった)の検査は写真のように2回とも陰性だった。ところが実際にはこの時、新型コロナには感染・発症しており、治癒した1カ月後におこなった抗体検査にて当時には新型コロナに感染・発症していた事が確認された。 )

 

そんな新型コロナは「寄主である人間が死んでしまうとコロナウイルス自身も繁殖できずに死んでしまうため「弱毒化」の方向へと進んだ」。現在では新型コロナと相性の悪い持病でもお持ちでない限り新型コロナに感染しても死ぬような事は無い。私自身も3度ほど感染・発症したが、初回は窒息死しそうで救急車を呼ぼうとまで考えたことが1夜の間に5回もあったほど症状が重かったが、その後は発症毎に軽症になっていった。

 

現在、「日本蜜蜂が何かしらのアカリンダニ耐性を獲得しつつある」中で、一方では「新型コロナの弱毒化と同じことがアカリンダニでも起きている」と考えられる。

アカリンダニが感染した日本蜜蜂蜂群がことごとく全滅し、長野市近隣市町村では野外の花に日本蜜蜂の訪花をまったく見なくなった年もあったほど猛威を振るったアカリンダニだが、そんなアカリンダニも寄主の日本蜜蜂が全滅してしまったのではアカリンダニ自身も繁殖できず全滅してしまう。よって新型コロナがたどった道と同じ「弱毒化」の道をアカリンダニが歩み始めているようだ。

 

まさに現在はアカリンダニの弱毒化への移行期であり、私のようにこのような事象に興味を持つ者にとっては「またとない機会」である。既に4月22日の投稿分にも書いているが、移行期である現在に生きている私たちは相当に様々なものを見て体験している。それゆえに私はこのような移行期に生を受けたことに強く感謝している。

「日本蜜蜂の飼育に使用している巣枠を見せてほしい」

との希望メールが届いたので、わかりやすく撮影したものを掲載したい。

 

これが私が日本蜜蜂の飼育に使用している巣枠である。西洋蜜蜂用ラングストロス式巣枠(通称 ラ式巣枠)の上端(上桟の下面)に短い西洋蜜蜂用巣礎を張り、日本蜜蜂にここへ自然増巣させている。

 

巣盤を支える針金3本は、本来は等間隔で張れるように横桟に穴があけられてある。この針金のうち、最上段の針金によって蜜蝋巣礎を支える事から、節約のため短い蜜蝋巣礎で済むように購入時の最上段の針金の更に上方に穴をあけて針金を張って、ここへ短い巣礎を張っている。接着剤を使って写真の蜜蝋巣礎のような感じにベニヤ板を張りけても同じ効果を得られるが、ベニヤ板の方が制作作業の手間がかかるうえ、この巣枠を西洋蜜蜂用に使用する場合にベニヤ板張りの巣枠ではベニヤ板部分がすべて雄蜂児になってしまうので都合が悪い。なお、接着する関係でベニヤ板仕様のものはベニヤ板を取り外しできない。

 

上の写真のタイプであれば、巣礎を張り替えて即、西洋蜜蜂用に変更・転用も可能だ。ちなみに針金には「♯22(おそらく22番線)」と言うものを使用している。通常、巣枠には「#23(23番線?)」という針金が使用されるが、「#23」では有蓋雄蜂児切除の際に針金にナイフの刃が切り込んでいってしまい断線してしまう。また、針金の細さゆえに夏の暑さによるものなのか針金が伸びて緩んでしまう。このあたり、わずかに太いだけなのだが「#22」の針金を使用していただくと、気温が上昇しても針金の伸びは無く緩まない。また、ナイフや包丁を使って有蓋雄蜂児切除をしても針金に切り込む事は無く便利だ。それゆえに私は巣枠の針金に「#22」を使用している。

( 針金の太さ表示は、数字が大きくなるほど細くなる )

 

巣枠の針金3本について、1本通しで張らずに独立してそれぞれ2本づつの3本で張る理由は、その時の都合で1本だけあるいは2本を取り外すなどの細工をする事があるから。

 

どんどんと完成してくる日本蜜蜂用ラ式巣枠。

 

このようにして時間がある時に巣枠を作っておく。巣枠の背に見えている黒色の2本線は、「日本蜜蜂用」の意味。これらの巣枠を日本蜜蜂に使用して飼育したのが下の写真。

 

 

 

( 春の分蜂期に分蜂群が入居してから建勢が進み、入居してから40日後、今度は夏に再び分蜂期を迎えたラ式巣枠飼育の日本蜜蜂 )

ようやく日本在来種のセッコクが花期を迎えた。写真は「山採り」という表記があるだけのセッコクなので品種名は無い。どなたかが野生の小型のセッコクを採集してきたもの。淡い桃色の花が咲く。セッコク特有の芳香を放ちとても心地よい香りがする。もともと自生していたものなのか不明だが、和歌山県那智勝浦町にある「那智の滝」へ行くと周辺の樹々に着生してセッコクが繁茂しており、その周辺の売店でもセッコクが販売されている。ただし、この写真のものとは異なり、もう少し大柄なセッコクだ。

 

こちらはコチョウラン。昨年の初夏に直射日光下に置き忘れ、直射日光に照らされた根の全てが枯死し、葉も直射日光を受けて壊死している。それでも茎を挟んで太陽光と反対側にあった根は生きており、葉も壊死した部分には穴が開いたが生き残った。現在では上り調子に勢いを増しており、それまで先細りのコチョウラン栽培だったが、現在は末広がりの成長になっている。これまでの先細りの成長・栽培の原因は、地球温暖化による高気温と、強すぎる日照条件だった。コチョウランの適合照度は、フウランと同程度の暗めの日照条件だったようだ。悪条件を排除して生育に適した条件にした途端に勢いを増して大柄に育つようになった。

 

上にある写真のセッコクはもともとは健康に育っていたのだが、近年著しい地球温暖化に伴って調子を崩してゆき、一度は廃棄処分にしようとするところまで行った。ところがセッコクをはじめ金稜辺や寒蘭、フウランに至るまで猛暑の影響で枯死へ向かうものが多数出始めたことから、その原因として「地球温暖化による高気温」を疑って3年前に避暑させたところ、全種の蘭が勢いを取り戻して健康に育つようになった。この時にコチョウランの先細りの生育理由にも気が付いた。

 

ところで、「そこまで言って委員会」に出演している竹田恒泰さん(政治評論家)が

「世界中が地球温暖化対策に予算を出していないのだから、日本も地球温暖化対策に予算など出す必要はなく、その予算を他へ回すべき。日本だけが地球温暖化対策したところで、地球は大きいので何も変わらない。」

という話を何度となくしている姿をテレビ等で拝見したが、できることならあくまでも「テレビ出演者や芸能枠としてのネタであってほしい」と願っている。本心から言っているとしたら、未来の地球を壊してしまう事になる大失言だからだ。

 

この春も桜開花は早かった。間違いなく経年ごとに桜の開花日が速まっている長野市だが、これも地球温暖化によるものであり、今春など暖か過ぎて梅雨末期の大雨や巨大台風の襲来などが今から恐ろしくて仕方がない。ここ数日の間に長野県と東北沖では大きな地震が相次いだが、これとて地球温暖化の影響を受けている事は否定できない。

 

「地球表面の温度変化が地中まで到達するのに何年もの長い時間がかかる」

という問題はあるが、降雨や川水がやがて地下水として更に地下へ流れ込んでゆくものがあるので、想像以上に地下でも地球温暖化の影響を受けているはずだ。温度上昇によって海水は膨張して体積が増え、地殻も膨張する。また温度上昇によってメタンガスの放出が増えており、これによって地球温暖化が急速に進み始めるという事も起きてくる。海水膨張と地殻の膨張は、地中にかかっている圧力に変化をもたらすので地震の原因になる。決して地球温暖化を甘く見てはいけない。

 

振り返ると「2005年」あたりからの地球温暖化はとても顕著で、以降からは必ず前年を上回る高気温になってきた。途中 1度だけ「冷夏」の年があっただろうか。私たち養蜂家や自然観察家などは常に周囲の各種生物相に注意を払って観察をし続けているため、このあたりの変化を身近に感じ取れている。私など幼少期からこのような事を続けているし、四国徒歩遍路に出た前後あたりと、なぜか日本蜜蜂の飼育を開始したあたりから地球温暖化など自然界の変異の様子に目が行くようになった。日本蜜蜂の飼育開始云々の時期には、ちょうど地球温暖化が顕著になり出した時期でもあるのでどうしても気になるのだ。

 

このあたり、振り返ると私たちは「またとない経験」をしている。

具体的には先にも書いた「これまでに経験が無いような地球温暖化」である。このほか100年に1度の大疫病である「新型コロナ」、「新型インフルエンザ」、「阪神淡路大地震」、「東日本大地震」・・・。

蜜蜂の世界では「日本蜜蜂のアカリンダニ禍」、「西洋蜜蜂に寄生する薬剤耐性ミツバチヘギイタダニ大繁殖」、等々。

そして現在もまだ終わりが見えてこないウクライナ・ロシア戦争における「戦争のロボット化(ドローン化)」。

何とも「時代の大きな変動期」に生きているかのようにすら思えてしまう。

 

「新型コロナ」など、完全に世界の形が変わってしまった。その余波で中国など経済がいき詰まってしまっている。日本国内とて病院施設や諸官庁では基本的にマスクを皆さんが着用するようになった。そのため平素はマスクをしない私だが、常にスマートホンバッグと自動車内などには必ず新品のマスクを複数用意して、必要毎に取り出して着用するようにしている。このほか現在においても人混みを避けるようになったお年寄が多い。そんな新型コロナの真っ最中に開催した日本の夏季五輪は

「新型コロナの中において、よくぞ開催しきったなぁ」

と感心するばかりだ。