病気や体調不良で入院すると、医師や栄養士から栄養指導を受けることが一般的です。
しかし、退院後、自宅での生活にその指導を活かせない人が多いのが現状です。この問題を解決するためには、在宅での栄養指導が非常に重要な役割を果たします。
具体的な例を挙げてみましょう。
腎臓病や糖尿病などの慢性疾患を持つ人々が病院で栄養指導を受けた場合、その指導を自宅で実践することは簡単ではありません。
例えば、腎臓病患者は塩分やカリウムを制限しなければなりませんが、自宅での食事準備や外食時にこれを守るのは難しい場合があります。同様に、糖尿病患者も糖質の摂取量を制限する必要がありますが、具体的な食事内容や調理法がわからないことがハードルとなります。
(実際は退院前などに指導されていますが、冊子やパンフレットだけ渡されて、どうしたら良いかわからない!っていう人ばかりです。)
こうした理由から、栄養指導を受けたにもかかわらず、病状が再燃して入退院を繰り返すケースが少なくありません。
しかし、この問題に対処する方法があります。
それは、入院中に献立や食事内容が記載された紙を持ち帰ることです。
入院中の献立を真似するんですね。
この方法の利点はいくつかあります。
①入院中に献立を見て、その食事内容を自宅で再現することで、栄養指導を受けた内容を実践しやすくなります。
②献立には具体的な食材や調理法が記載されている(こともある)ため、自宅での料理が初めての人でも取り組みやすいと思います。
さらに、この方法は患者さんの自立を促進することも期待できます。
③自宅での食事準備や栄養管理がうまくいけば、自身の健康管理に自信を持ち、再入院のリスクを減らすことができます。
ただし、この方法は自宅で料理をすることができる状況に限られてしまうのが難点です。
自宅での生活を豊かにし、健康を守るために、栄養指導の壁を乗り越えるために、この方法をぜひ活用してみてください。
なお、私が担当させていただくケースは、自費であれば(保険診療では不可なため)栄養指導をさせていただいてます。悩んでいる方がいらっしゃったら、ぜひご連絡ください。
担当医の先生に相談し、病院の栄養指導を再度受けるのもありかもしれません。とにかく、お身体の状況が少しでも良くなればと願っています。