昨夜、布団に入った母がなにやらブツブツ呟いていた。
襖越しに聞こえたのだが、寝言とは口調が違い、まだ起きていて喋っているのがわかった。
「子供たちにウンタラカンタラ…しないといけない…ウンタラカンタラ」
暫く放置していたが一向に止まらないので
「ママ、いい加減に喋るのやめて寝たら?早く寝ないと明日の朝が大変だよ」
と言ってみた。
母
「そうだな。ひとりで喋ってても仕方ないな」
えらくマトモなお言葉。
てっきり幻視の相手にでも話しかけているのかと思ったが、独り言の自覚があったとは…。
いや『暗闇の中で独り言をブツブツ』はぜんぜんマトモではないけれど。