白と黒と灰色
きれいな、澄んだ世界は、一瞬だけで、色褪せ、それはいつのまにか当たり前になる。刺激はこれで飽き足らず、どんどん欲していつのまにか依存となる。理想は虚像。現実は、実像。辛く、苦しい、生きにくく、死をも渇望してしまうほど、他者と気持ちを共有できず孤立してしまう。子供の頃から、信頼できる大人に出会えず、絶えず裏切られ、信じることができず、諦め、喪失感に溢れてしまう。そうして、過去を切り離し、心を切り離す為自傷行為にいたる。クスリをやる。いや、こんなことは誰にでもある。人間は、元来酔うことを求めてきた。忘れたいこの一瞬から、酒をキメる。食べる。人間みな、現実は如何にも、辛いもの。人間を信じ、信頼し、生きてゆく。生きる希望が、生きる喜びが、湧いてゆく。物に頼らず、ヒトにもたれ、頼ること。うっすら、弱い繋がり。強くなくていい、ほんのり香るコーヒーのような言葉が漂い、その空間を味わうこんなに、生きにくくしているのはなぜなのだろう。わたしも、それに加担しているかもしれない。無意識のうちに、ウチと外をわけ、外物を排除してしまっているのかもしれない。人間、うまくいかない。難しい。