ハブランサス・ロブスタス

 

学名:Habranthus robustus

科名・属名:ヒガンバナ科・ハブランサス属

英語名:

花期:6~9月

分布:ブラジル・アルゼンチン・ウルグアイ原産

撮影場所:芦屋市呉川町

撮影日:2024年7月4日

 

多年草。丈は120-30cm。鱗茎の径は3.5-5cm。葉は鱗茎の上部から出て、長さ30~40cm、幅5~10mmの線形または幅の狭い帯状で濃い緑色。地際から花茎を長く伸ばし、頂部に花径5~10cm程度の薄桃色の花を1~4輪咲かせる。花は長さ5~6cmの漏斗状で、先端は6裂して先端はやや反り返る。花は花茎に対してやや横向きに咲く。雄蕊は4~6個で大きさが不均等になり、花糸の先端は上方に湾曲する。

 

思ひ思ひに外を見てゐる夏座敷  細見綾子

ヤブカンゾウ(薮萱草)

 

学名:Hemerocallis fulva var. kwanso

科名・属名:ススキノキ科・ワスレグサ属

英語名:

花期:7~8月

分布:北海道、本州、四国、九州

撮影場所:芦屋市若葉町

撮影日:2024年7月3日

 

多年草。有史以前に中国から帰化したと考えられている。根はところどころ紡錘状にふくらむ。葉は長さ40〜60cm、幅2.5〜4cmの広線形。花茎は高さ0.8〜1mになり、直径約8cmの橙赤色の花を数個つける。花は八重咲きで、雄しべと雌しべが弁化して八重咲きになる。完全に弁化していない雄しべもまじっている。花筒は長さ約2cm。結実しない。

 

山々を低く覚ゆる青田かな  蕪村

クロガネモチ(黒金黐)

 

学名:Ilex rotunda

科名・属名:モチノキ科・モチノキ属

英語名:

花期:6月

分布:本州、四国、九州、沖縄

撮影場所:芦屋市呉川町

撮影日:2024年7月2日

 

常緑高木。高さ10m、まれに20mに達する。樹皮は灰白色でなめらか。皮目がある。葉は互生。葉身は長さ6〜10cm、幅3〜4cmの楕円形。両端ともとがり、縁は全縁。両面とも無毛。葉柄は長さ1〜2cm、紫色を帯びる。雌雄別株。本年枝の葉腋に散形花序をだし、白色または淡紫色の花を2〜7個つける。花序の柄は長さ約1cm。花柄は長さ2〜5mm。花弁は4〜6個、楕円形で長さ約2mm。萼片は4〜6個。雄花には4〜6個の完全な雄しべと退化した小さな雌しべがある。雌花には雌しべと退化した雄しべがある。子房は球形、花柱はなく、柱頭は1個。果実は核果。球形で長さ約6mm、11〜12月に赤色に熟す。

 

戸口から青水無月の月夜かな  一茶

ヒメガマ(姫蒲)

 

学名: Typha domingensis

科名・属名:ガマ科・ガマ属

英語名:

花期:6~7月

分布:北海道〜沖縄

撮影場所:芦屋市西蔵町(宮川)

撮影日:2024年7月1日

 

多年草。湖沼やため池、河川、水路、休耕田などに生育する抽水植物。ガマ属の中では、最も深い水域まで生育する。全高1.3〜2(〜2.5)m。葉は幅5〜15mm。雌花群は長さ(5〜)8〜22cm、ときに2(〜3)段に分かれる。雌花には小苞片があり、花穂は淡い褐色を呈する。果時の直径は1〜2cmでガマより細長い。雄花群は普通雌花群より長く、11〜25(〜34)cm。雌花群と雄花群の間に1.5〜7cmの間があり軸が裸出するのでガマ、コガマから識別される。

 

七月の青嶺まぢかく溶鉱炉  山口誓子

メリケンムグラ(米利堅葎)

 

学名: Diodia virginiana

科名・属名:アカネ科・オオフタバムグラ属

英語名:

花期:6~8月

分布:北アメリカ原産、関東地方以西の本州・九州に帰化

撮影場所:芦屋市浜芦屋町(芦屋川)

撮影日:2024年6月30日

 

1年草。1969年に岡山県で見いだされ、現在では東海・近畿以西の、やや湿った場所に生じる。茎は基部で四方に分岐して横に広がり、マット状を呈する。葉は広線形で対生し、表面は濃い緑色でやや革質、ほぼ無毛。托葉は合着して膜状、縁は刺状に深裂する。花は葉腋につき、白色の筒形で先端4裂する。

 

五月雨はただ降るものと覚えけり  鬼貫

ハマユウ(浜木綿)

 

学名:Crinum asiaticum var. japonicum

科名・属名:ヒガンバナ科・ハマオモト属

英語名:

花期:6~9月

分布:本州(関東地方南部以南)、四国、九州、琉球

撮影場所:西宮市西波止町(香枦園浜)

撮影日:2024年6月29日

 

海岸の砂地に生える大型の常緑多年草で、葉がオモトに似ていることからハマオモトという。別名ハマユウ。葉は光沢のある細長い形をしており、長さ50~80㎝。6~9月に葉の間から長さ50~80㎝の太い花茎を伸ばし、花茎の頂端に白い花を十数個咲かせる。花には芳香があり、特に夜間強くなる。多くの変種があり、花が紅紫色のもの、葉が赤褐色のものや斑入りのものなどがある。

 

ほととぎす平安城を筋違に  蕪村

ホナガイヌビエ(穂長犬覓)

 

学名:Amaranthus viridis

科名・属名:ヒユ科・ヒユ属

英語名:slender amaranth、green amaranth

花期:6〜9月

分布:熱帯の原産、本州〜沖縄

撮影場所:芦屋市陽光町

撮影日:2024年6月28日

 

1年草。茎は立ち高さは50〜90cmで無毛。葉は長柄があり、菱状卵形または卵形、鈍頭または微凸頭。花は頂生または上部の葉腋からでる細長い穂状花序につく。苞は卵形または披針形で鋭頭、花被より短い。花被は長楕円形で尾状に尖り、1〜1.5mm。

 

夕立あと土間へ新聞すいと来る  辻田克巳

 

ザクロ(柘榴)

 

学名:Punica granatum

科名・属名:ミソハギ科科・ザクロ属

英語名:pomegranate

花期:6月

分布:西アジア原産

撮影場所:芦屋市海洋町

撮影日:2024年6月27日

 

落葉小高木。高さ5〜6mになる。樹皮は褐色で不規則にはがれる。本年枝は4稜がある。短枝の先は刺になる。葉は対生。葉身は長さ2〜5cm、幅1〜2cmの長楕円形で全縁、無毛。表面は光沢がある。枝先に直径約5cmの朱赤色の花をつける。花弁は6個、薄くてしわがある。萼は筒状で上部は6裂し、肉質で光沢がある。果実は直径5cmほどの球形、先端に萼片が宿存する。果皮は厚く、熟すと不規則に裂開し、多数の種子が顔をだす。種子の外皮は淡紅色で甘酸っぱい液を含み、食べられる。

 

妻の居ぬ一日永し花柘榴  辻田克巳

 

ジャカランタ

 

学名:Jacaranda mimosifolia

科名・属名:ノウゼンカズラ科・キリモドキ属

英語名:

花期:8~9月

分布:中南米原産

撮影場所:芦屋市海洋町(潮芦屋交流センター)

撮影日:2024年6月26日

 

ホウオウボク、カエンボクと並んで世界三大花木の一つに数えられている。日本では5月下旬から6月にかけて極めて美しいブルーの花を50花以上、ブドウのように房状に咲かせる。別名紫雲木(しうんぼく)、桐擬(きりもどき)。

 

眼前の刈る草のほか何も見ず  廣瀬町子

ムクゲ(木槿)

 

学名:Hibiscus syriacus

科名・属名:アオイ科・フヨウ属

英語名:

花期:8~9月

分布:中国中南部原産、各地に植栽

撮影場所:芦屋市陽光町

撮影日:2024年6月25日

 

落葉低木。高さ3〜4mに。樹皮は灰白色で平滑。葉は互生。葉身は長さ4〜10cm、幅2.5〜5cmの卵形〜菱形状卵形で、3本の脈が目立つ。縁には不ぞろいな粗い鋸歯がある。葉柄は長さ7〜20mm、星状毛や曲がった短毛が密生する。托葉は線形で長さ約6mm。本年枝の葉腋に直径5〜10cmの鐘形の花をつける。花弁の色は紅紫色、白色、桃色などさまざまで、中心部が紅色になるものが多い。ふつう花弁は5個だが、八重咲きの品種もある。

 

道のべの木槿は馬にくはれけり  芭蕉