イタリア旅行記 37:チヴィタ・ディ・バニョレージョ | 旅中毒

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2019/1/2

 

ここがチヴィタ・ディ・バニョレージョの中心。と言うか、他の町と比べたら、中心しかないと言うほどの規模ですね…。真っ直ぐ端から端まで歩くなら5分かからないと思う。町に実際に住んでいるのは、冬場は10人くらいだと言うのは本当だろうか…。他の人は対岸のバニョレージョに住んでいて、職場に通っていると。写真の真ん中にあるのは緊急車両。あの橋を通れるサイズでないといけないので、こんな可愛いバギーに。

 

これが私が泊まったチヴィタB&Bです。広場に面している、町で一番お安い宿。他は貸しアパートメントのゲストハウスだけど、ここだけは昔ながらの宿屋らしいわ。私の部屋は3階の向かって左端。

 

入り口を開けるとすぐ階段があって2階に上がりまして、2階はレストランになっています。ランチ中のお客さんがたくさんいました。実はこれは翌朝の写真。

 

これも翌朝に撮った写真ね。階段の上から。

 

階段を上った3階に部屋が4つあります。ダブルルームが2つとダブルorツインルームが1つと、キッチン付きのアパートメントが1室。食堂の上に宿を備えた、昔からあるタイプの旅籠なのね。

 

窓からの景色。お向かいは元お役所で今は博物館(両日とも閉まっていて入れず)。役所と教会と食堂兼宿屋が広場に面している。いいね、いいねえ。物語が頭に浮かんで来るよ。

 

昔の雰囲気を残したお宿でも水周りだけは現代的。宿泊者もそれを望むだろうし、宿としても掃除やメンテの面でその方が楽だろうしね。

 

とかやってるうちにランチ営業は終わってしまった。バカ…。ブルスケッタでいいなら出せるよと言われたのでいただきました。

 

ここでちゃんとした食事をしたかったなあ。冬はレストランは夜の営業はしていないんだって。冬だからお客も少ないし、日帰りが多いし、陽が落ちるのが早いからあまり利用客がいないんでしょうね。

 

宿のご主人も、受付にいた女性も、すっごく感じが良くて親切でしたよ。

 

さて、お腹も膨れたことだし、散策にお出かけしましょう。これは広場から教会の横を東に抜ける道。ここがメインストリートですね。広場を中心にこの細長い町は東西に二分されている。

 

中世の町が本当によく保存されているんですよ。これで地面さえ崩れなければねえ…。今は補強工事はしているんでしょうけど、いつまでもは無理だよね。100年後にはいくつかの家がもうなくなってしまうのかな、この町…。

 

これはサン・ドナート教会。町で唯一の教会です。5世紀に遡るロマネスク様式が確認できるそうです。また、教会と鐘楼の両方に、キリスト教が定着する前の異教とキリスト教の聖堂の痕跡もあるらしい。600年から司教座が置かれていたそうですが、1695年の大地震で町も教会も大きな被害を受けたので、司教座はバニョレージョの聖ニコラ教会に移されたんですって。

 

古いわ壊れるわで、何百年もの間に拡張工事や補強工事が行われているのですけど、1967年から13世紀当時の姿に戻すための工事が行われたそうです。

 

これは翌朝に撮った写真ですが… 鐘楼も古く、12世紀のロンバルド・ロマネスク様式(初期ロマネスク様式)ですって。元は教会のファサードにはポルティコ(柱廊と言うか柱付きの庇みたいなアレ)がついていたらしい。地震で壊れたのかな。(と言うようなことはこちらのサイトからの引用です)

 

シーズンオフの真冬でもこんな小さな町にこれだけの人が訪れる、人気の観光名所。だけど、これが夜になったらいきなり人の姿が消えましたわ、本当に。

 

町が高台にあるのが良くわかりますでしょ。

 

保存状態は本当に良いのですよ。規模が極小で目が行き届くからなんですかね、町の中には荒れた部分が全然ないの。廃屋もないし、汚らしいスプレーペイントなんかもない。

 

手入れされていない部分があるとすれば、こういう、建物に植物が張っていたりするくらいですかね。それだって別に放置されているからってわけでもないんでしょうけど。

 

ここ ↑ は橋へと続く道です。町の出口ですね。門楼の下にもお土産屋さんがあるよ。この日のうちにお買い物をして、次の日の朝にお店の前で会ったら、「また来たの!?」と驚かれました。「泊まったんだよ」と言ったらまた驚かれた。やはり泊まる人は多くはないんでしょうね。つか、宿の数が限られているので、泊まりたくても泊まれない人たちもいたであろう。私はかなり早めに予約しました。

 

死にゆく街の黄昏の姿を撮りたくて展望台まで来ました。

 

そのまま待っているうちに夜になっていきました…。