令和6年3月土曜健康サロン
テーマ:「飢餓で長寿の謎」
講師:水前寺とうや病院 副院長 松永敏郎 先生
一品料理:「桜あんムース」
冷え込みを感じるこの時期、
3月16日の土曜健康サロンは参加者11名での開催となりました。
「食べることは生きること」と言われているが
BMIが高い肥満傾向にある方は日常生活動作が低下しやすく、
介護面に関しては痩せている高齢者は認知機能が悪化しやすいが、
逆に肥満傾向は認知機能低下を抑えるとの事。
しかし「カロリー制限で長寿」との説もあり、その理由として
過栄養で人の体内に発生する活性酸素の増加で
様々な臓器障害が起きるが「飢餓状態(※1)」になると
オートファジー(※2)の誘導による筋肉の融解が起こり
臓器機能障害が回避されるとのこと。
食事の過少(肥満か痩せ)が人の健康状態や寿命の延伸有無への影響の線引きとして、
「高齢者においては75歳でギアチェンジし、しっかり食べて寝たきりにならずに
健康長寿を目指していくことが大事」と話される。
※1 飢餓状態
…ここではファスティング(断食)を例に挙げられる。
※2 オートファジー
…細胞内の不要な物質を分解する仕組み。
リサイクルシステムですべての真核生物にみられる。
「Auto:自ら」「Phagy:食べる」=自食作用とも言われる。
栄養部からの一品料理は「桜あんムース」。
この時季ならではの桜餡と桜花の塩漬けを使用したスイーツでした。
桜餡は白餡に桜花の塩漬けを加えたもので
甘塩っぱい風味があるそうです。
桜の花びらにはビタミンA、Bが含まれており、
香りはリラックス・安眠が期待されるとの事で
参加者の皆さんにも大変喜んで頂いた土曜健康サロンでした。