指導医の立場 | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

僕の性格は、けっこう放任主義です。

「自分で考えて行動して。好きなようにしていいよ。何かあったら、自分が責任とるから。」

だいたいいつもこんな感じでした。

 

ある病院の部長が退任するということで、部長、若手医師の間に、自分が入り3人体制になりました。自分が中間管理職です。

 

若手の医師が患者の対応したときに、トップの部長医師がすごく怒ったのです。

 

「なんで勝手なことをするんだ。君がきちっと指導しろ。俺が部長でいる間は勝手なことをするな。俺が辞めたら、自分の好きなようにしていいから。」

 

僕自身、その若手医師の行ったことは間違っているとは思いません。ただ、上の部長の考えとは違っていただけです。ただ、責任者として、何かトラブルがあったら自分の責任になるんだから、きちっと報告しろというのも正論です。

 

その部長が退職し、自分が部長になり、下にその若手医師との二人体制になりました。

 

僕自身は、下の若手医師にほとんど任せていました。研修医というわけではないので、自分で判断して対応してほしいと思っていたのです。真面目な勉強熱心な医師だったので、自分が指導することなどほとんどなかったですし。

 

辞めた元部長から電話がありました。近くで開業しているので、かかわりはあるのです。「なんで若い医者の好きなようにさせているんだ。俺が部長の時にはそんなこと許さなかった。」というわけです。「俺が辞めたら好きなようにしろ」と言っていたのにですよ。僕自身は、その若手医師がまちがっていることをしているとは全然思いません。どう対応するかは、いろいろな意見がわかれるところです。

 

自分が部長になった以上は、何かあれば自分の責任とは思っていますが、「何も起こすな」というようなことをしていると、下の医師が委縮してしまうのです。「好きなようにやって。何かあればそれは部長である自分の責任だから。」