耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

 

 

2025年度の医療福祉事業の倒産数は過去最悪。リーマンショックのときよりもひどい。

 

こんなニュースだった。リーマンショックが医療に影響を与えたとは思いづらい。医療業界で働いていると、リーマンショックだって何をおおさわぎしていたのだと思う。

 

実はコロナのときのマイナスポイントは大きかった。ここで多くが倒産してもおかしくなかった。コロナをみているところの減収はひどく、いつ倒産してもおかしくはない。しかし、国がコロナへの補填政策をどんどんたててくれたので、医療機関は生き残った。延命したけど、死ぬのが少し遅くなっただけだけど。

 

昨年からの医療機関の財政圧迫は、医療費をあげてくれないことと、物価高が追い打ちをかける。医療機関が仕入れるものはすべて値段が上がっている。たとえば点滴1本にしても仕入れる値段があがる。その1本をうって、もらえるお金はあげてもらえないのだ。下手すれば逆ザヤになる。やればやるほど赤字になっていく。いちばん儲かる診療は、保険ではない自費診療をすることと、治療などを何もしないことだ。検査もしない、院内治療も行わない。そうすればでていくお金が少なくなる。診察してひたすら処方箋をだしまくる。これがもっとももうかる方法になる。

 

2025年度はけっこう耐えている医療機関が多かったのではないだろうか。しかし、2026年の今年は違う。倒産を選ぶ医療機関が激増すると思う。2026年を乗り切っても、2027年、2028年と回復する目処はないので、早めに診療をやめてしまおうとなることだろう。

熱がでると、インフルとコロナばかり調べる。陰性になると、とたんに診断に行き詰まる。迅速検査で簡単に調べられるのは、ウイルスがほとんどであり、検査結果が陰性になると、何も対応されない。

 

2週間近く熱が下がらない。そんな患者が休日診療の今日受診してきた。上記のようなウイルス検査は行っているのだが、それ以外の検査はなされていない。本日受診時の発熱が38.5度。2週間こんな発熱が続いていたようだ。

 

仮にウイルス検査だったとしても、インフルでもコロナでも熱が続くのはせいぜい4日間ぐらい、あとは自然に収まってしまう。

 

受診時に緊急の採血検査を行った。調べたいのは、白血球数。採血し、検査をすれば10分ほどで結果がでる。白血球が13000とかなり高い。好中球優位の細菌感染である。感染源がどことは言い切れないが、上気道あたりが中心であろう。発熱して2週間ぐらいたつのだが、抗生剤はだされていない。

 

よくわからないと抗生剤をだす医師が多いが、そのような医師の診察をうけると、熱が下がって治ってしまったことだろう。熱があると安易に抗生剤をだす医師も多いが、今回は抗生剤をださないことにこだわり、細菌感染による発熱が下がらなかったのだろう。

 

風邪に抗生剤をだしてはならない。これを律儀に守っている医師も多い。風邪ではない細菌感染には、抗生剤をだしていいのだけど。それが見分けられないところが問題なのだ。

 

こちらで採血検査をしたら、すぐに診断がついてしまった。ウイルスの迅速検査しかできないところが多いのも問題だ。風邪からの細菌感染もけっこうあるから、それは見極めて対応しないと。風邪とはいえ、抗生剤が必要になる場合もあるのだ。もっとも細菌感染が起こったら、それを風邪とは言わないのだけど。

ワクチンは1回うったら終わりではなく、複数回うつものも多い。そのような場合、接種間隔が重要になる。

 

麻疹騒動が広がり、感染者のワクチン接種回数も報告されている。麻疹ワクチン2回うっているとは報道されるのだが、接種間隔がどうかがわからないのだ。接種間隔が短いと2回うった効果がない場合はありえる。うてばいいというものでもない。

 

麻疹ワクチンの場合には、1歳頃に1回めをうち、小学校入学前に2回めをうつ。5年ぐらいの接種間隔がある。この間をあけることが重要なのだ。

 

ワクチンをうつと抗体ができる。その抗体が徐々に落ちてくる。落ちてきた抗体を再度あげるのが2度目のワクチン接種の理由である。これをブースター効果とよび、2回目のワクチンをうつことで、免疫がつよくなり、長く効くようになるわけだ。

 

短期間に2回うってしまうと、ブースター効果が期待できない。2回うつ意味がなくなるのだ。

 

インフルエンザ注射ワクチンは、子供は2回接種が推奨される。接種間隔は1~4週間になっているはずである。4週間ぐらいしてうつのが理想だが、1週間の短期間でうちに来る人もいる。たしかに2回うってはいるが、効果が落ちる。

 

2回うてばいいとばかり、短期間で2回うつ人がいる。本来は医師のほうが説明すべきだが、忙しくてうちにこれないから、本日うってくれとゴリ押ししてくる。接種間隔が短くうってしまう場合、たしかに2回うっていても、症状があまりおさえられなかったりもする。

 

せっかくお金をだして接種する以上は、正しくうつのが基本だ。しかし、医療機関はうてばお金になるので、効果より打つことを重視してしまいがちだ。

 

 

北千住の、当院のすぐ向かいに麻雀店がオープンした。従来の麻雀店は、タバコの匂いがくさく、汚いイメージがあった。きれいなイメージのマージャン店を目指しているところなのだろう。

 

ウエブを確認したが、「賭けていい」とも「賭けてはだめだ」とも書いてはいない。従来のように、賭け麻雀が行われている可能性も高い。店が賭けることを推奨したりできないから、明言しないのだとは思う。

 

フリーでうちに来る人は、すごく麻雀が強い。こんな人と賭け麻雀をするとカモられるだけである。多くの人は見ず知らずの人とは麻雀卓を囲まない。最初から4人以上のグループを作り、この場所で麻雀を行う。賭けないけど、卓の使用料金は必要になる。賭けないので、安心なのだ。

 

高校の近くに麻雀店があった。うちの高校の生徒のお気に入りだった。あるとき、警察の手入れがあり、高校生がかなりつかまった。うちのクラスからも5~6人補導されたはずである。初犯の生徒は、校長訓戒で済んだんじゃないかな。補導されたメンバーも劣等生ではなく、みんないい大学入っています。医師1人、弁護士1人いる。ちなみに自分は麻雀店に入ったことないです。高校時代の麻雀メンバーは仲がいいので、同窓会で集まるたびに麻雀うちに行っています。

僕ら世代は、抗生剤を以前より使っているあるいは製薬会社が望むからと使っていました。なんの抗生剤をどう使うのか、医学的観念など何もありませんでした。つまり、抗生剤の使用方法なんて教わったことがないのです。

 

その後、耐性菌がバンバンでてきて、抗生剤の使い方を学び、実践するようになりました。

 

僕らより上の世代は、抗生剤などなんでもいいと思ってきたので、使うのは、最新の高い抗生剤です。周囲の開業医を見ていると、メイアクト、クラビット、ラスビックあたりが人気があるかな。あっ、クラリスも。ペニシリンはほとんど使われません。

 

逆に若い世代は抗生剤の使い方をがっちり教わるので、30代ぐらいまでは、ほぼペニシリン系抗生剤を中心に使っています。そして、メイアクトやクラビットなどをだす医者を酷評しています。

 

ペニシリンの問題点は効くんだけど、安いというところです。厚労省は古い薬をどんどん安くするので、製薬会社が売りたがらないのです。利益がでませんから。製薬会社が売りたい薬を、医師は選ぶ傾向にあります。製薬会社が喜ぶから。利益が大きいですからね。医師と製薬会社がもちつもたれつの関係にあるからです。もちろん、医師は何も知りません。抗生剤などなんでもいいと思っているので、製薬会社が喜ぶ利益の高い薬を使うことになるのです。一番損をするのは、患者さんですね。効かない高い薬を使われるわけですから。薬剤費負担があがり、しかも治らない。

 

開業医でもペニシリンをお薬手帳で見かけます。30代ぐらいまでの若い医師なんだろうなと予想がつきます。

 

病気というのは抗生剤をだせば治ると思っている医師が多いのです。ですから、風邪に抗生剤だしまくっています。治らないのが当院に集まってきます。もちろん、風邪だったら抗生剤飲んでいる間によくなります。でも、抗生剤なくても風邪ならよくなるのです。飲んでも飲まなくても治るのならば、医師は抗生剤をだします。しかも、高い抗生剤がでていますよ。患者もよく言います。風邪でも抗生剤がよく効くと。それは抗生剤を飲まなくても治るか、細菌感染を風邪と説明されているかのどっちかですね。