マイナカードは強制になった | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

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以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

 


マイナカードを作るかどうかは任意ですよ。
ただ、作れば非常に便利ですからね。

常に国はこう言い続けてきた。便利さなど関係ないと言う人は作らなくてもいいし、便利さの裏で情報漏洩の問題がある。現在、スマホを使った悪用例がでてきたことは、ニュースに流れている通りである。

情報漏れがあった場合に、「それは国の責任ではありません」と最初から国の責任は問われないようにしてある。ここから漏れた情報で、強盗詐欺の被害者になろうが、国には一切の責任がないということが明記されており、同意できない人はマイナカードを作らないでくださいという話なのだ。

ところが、従来の保険証をなくし、12月以降はマイナ保険証しか認めなくなる。強制でないマイナカードを作らない人は、医療保険の対象外という話になってしまったのだ。

困るのはお年寄り。そこに多くの情報があり、また暗証番号なども覚えておかなければならない。認知症がすすんだお年寄りには、まったく使いこなせない。施設の職員は、そこにすべての情報が集約されているものを、預かりたくはないのだ。預かることがあれば、悪用する人たちがでてくる可能性も高くなるからだ。

任意と言う名の強制。しかも、アラだらけのシステム。ヤバいことはわかっているが、そこでトラブルが起こっても、「国の責任ではありません」と最初から明記してある。国に訴訟を起こしても、まず敗訴することだろう。

使いたい人が使う。これならば、誰も反対したりはしない。