最近はツ反をやらなくなった | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

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以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

ツベルクリン反応。

僕ぐらいの世代の医者はみんな知っていると思うし、普通の人でも聞いたことがあることだろう。ただ、20~30代の若い世代は知らないかもしれません。

 

これは結核に感染しているかどうかをみる、スクリーニング検査です。昔はこれが陽性になると、結核に感染しているかもしれないから、要注意とされていました。

 

若い頃の話です。健康診断で、このツ反をやったら、「強陽性」の反応がでてしまいました。普通に考えると、結核に感染しているのではないかと疑います。

 

呼吸器科の部長に相談しました。

「僕も強陽性だよ。仕事柄しからないよね。」

と言われてしまいました。熱、咳などの症状もなく、レントゲンで異常がなければ、経過観察でいいと言われましたね。

 

咳がする患者が診察にくると、その中に結核患者がまじっていて、どうしても、その反応が強くでてしまうというのです。呼吸器科の医師も、耳鼻咽喉科の医師もそんなものだろうと言うんですね。

 

専門家が言うので、安心しました。

 

最近は、あまりツ反はやらないですね。健康診断ではやっていないと思います。唯一やっているのは、BCGでやって反応が強くでた場合に、このツ反で反応をみるぐらいかな。もちろん、子供に限ります。コッホ現象がでてしまった場合にはやっていますね。