本日、検診業務がすべて終了 | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

小学校4校、中学校3校、高校1校、保育園1つ。合計9つ。

これが自分の学校医数である。

学校検診を6月までに終えなければならない。この法律にしたがい、6月までの間は毎週のように学校検診が入ってくる。学校医をやるのが嫌だということはないのだが、数が多すぎるのではないだろうか。

 

耳鼻科医はみんな同じ数ぐらい学校がわりあてられる。その結果、みんな同じぐらいの数を担うことになる。自分だけ特に多いということではない。一方で、おそらく内科の医師は1~2校ではないだろうか。その理由は医師数が多いからである。耳鼻科医は数が少なく、これぐらい受け持たないと、校医がいないということになりかねない。子どもの数が少なくなり、学校も合併、廃校などで少しは減ってはいる。しかし、それ以上に耳鼻科医の数の減少のほうが多いかもしれない。

 

もう、すべての学校の学校医を受け持つのは無理になっているような気もする。できれば4校ぐらいに減らしてもらいたい。もっと言えば、各学校、何人もの学校医を決める必要があるのだろうか。学校医は一人にして、その人がすべての業務を行えばいいと思う。病気などがわからなければ、周辺の診療科に行くようにすすめればいいだけなのだ。その医師が一人でなんでも対応する必要性もない。

 

個人的な意見を言えば、耳鼻科の学校医など必要ない。学校医は各学校内科医一人にすればいい。ただ、そうするには、さまざまな法律改正をしなければならず、思っても変えられない実情があるのだ。

 

先日ここでも書いたとおり、一つの学校医を辞退することになった。自分が辞めると、誰かが変わりにやらなければならない。うちの地域での耳鼻科医事情を考えると、他の誰かに負担をかけてしまうことになり、ベストな解決策とは思わない。しかし、何も言わずに自分が黙ってしまえば、親御さんにあらゆる悪口を書き連ねられる可能性もあり、全耳鼻科医のためにも、学校医辞退ということにさせてもらった。学校医というのは、別にイヤイヤやる必要もないのだ。嫌ならいつでもやめられる。このような前例を作ることが、しかたなくやっている耳鼻科医たちにとってはいいことであろう。

 

今年の春の学校検診のノルマは終わった。あとは秋の就学時検診が4校残っている。一つの学校は、年間契約なので年度末までは勤めるつもりである。年度内で来年は契約を更新しないという形になる。すでに区の学務課、医師会などにはそのことを伝えており、年度内の退任は認められた。それでも来年度はまだ8校ある。