ジョニーです☀️
前回の続きです😊
↓前回
…前後も左右も不覚だった19歳の時に、『夜長姫と耳男』をいただけたことは人生の宝であると思います。
不良少年の行き場のない怒りを、学校の窓ガラスではなくボクシングに導く、という話をよく聞きますが、
この頃の私にも、行き場のない怒り、社会や人生への恨み辛みがあり、
本能的に、発散をするための自己表現の場を演劇に求めていたと思います。
この耳男、
簡単にいうと、この世のものではないほど美しく残酷な13歳の夜長姫、に一目惚れしてしまうわけですが、
頭が悪いので、自分の激しい感情に名前をつけられずにもがき苦しみます。
惚れた相手も相手ですし、自分の心に沸き起こる「これ」が何なのかわからないので、恐いやらなんやらで、この感情と闘うためにすっごく怒り狂いながらメチャクチャ蛇とか殺しつつすっごい恐い仏像つくって夜長姫をやっつけようとします。
そのしっちゃかめっちゃかな様こそが、この作品のすべてです。
そしてはたからみたら、お前それは「愛」とか「恋」だよ、みたいな感じだったりします。
耳男視点で書かれている小説なので、
その感情が「愛」とか「恋」であるだなんて、当然書いてません。
自分が飲み込まれそうな「恐怖」とか、それと闘うための「怒り」とかの方がしっくりきます。
ここでジョニー19歳。
人生経験も少ないですし、
頭もよくないので、
ただ読んだだけだと、耳男の中で起こったことが「愛や恋」だなんて想像ができません。
そのまんま「恐怖」とか「怒り」とかしか受け取れません。
ある意味、本当に耳男になりきるのにうってつけの人物だったわけです。
続く。