テレビで芸人、芸能人やスポーツ選手などの有名人がツイッターで「家にいよう」とメッセージを送っています。中には幸福そうな家族とともに写っている動画もあります。装飾品に囲まれて贅沢な私室をこの際紹介する動画もあります。立派なトレーニング室で体操を紹介している人もいます。
なにこれ?
勿論善意からなのは理解できますが、この人たちに2DKで家具がいっぱいの4人家族の気持ちなどわかるのでしょうか。家に居場所のない子供たちの気持ちがわかるのでしょうか。所詮は成功を遂げて上級国民の仲間入りをした人たちの言葉ではないでしょうか。
違和感マックスですね。
しかしそんな中、杏さんのギターの伴奏での「教訓1」の弾き語り動画は異種のものでした。普通の家庭の一コマを垣間見る思いです。杏さんは歌詞に思いを託しながらも自分からメッセージを上から目線で伝えることはありません。カメラ目線でもありません。
特に愛しく映るのは左にいる子供さんです。お母さんの演奏を聴き入ることもなく、ただ横で本を読み漁っている姿はヘタなメッセージ以上のものがあります。ごく自然な様子でした。
これを見た父親はどう感じたことでしょう。涙があふれ出たのではないでしょうか。杏さんもこのような心細いときに、子供さんがもし父親を慕っているならば、父親にいてほしいと、心が揺さぶられることでしょう。この動画は杏さんから東出さんへのメッセージを含んでいるのではないでしょうか。
あるいはこの動画はご夫婦の亀裂を修復するものになるのではないかとすら思えます。