Y子さんは、子供の幼稚園のお迎えを済ませたら、そのまま、園庭で子供を遊ばせて、母親たちとしばし、おしゃべりするのが日課だった。
ある日。
砂場で、子供たちが遊び、数名の母親たちと、砂場の縁に腰かけて話し込んでいた。
Y子さんは、強烈に頭痛がした。
実は、以前にも、砂場付近で、頭痛にみまわれることがあった。
Y子さんは、先生に、このあたりにいると頭痛がします、と言ってみた。
先生は、そういえば、と、近くの花壇の隅を指差し、猫除け超音波装置(正式名はわからない)があると言った。
閉園時など子供が園庭にいない時、猫が砂場に用を足さないよう、設置したらしい。
Y子さんは、子供が園庭にいる時は、電源を切って欲しいと頼んだ。
子供の身長を考えると、直に影響があると思った。
園側は了承してくれた。
本来、ひとが感知しない音域で、健康被害はないという装置だろうが、Y子さんのように感じる人がいる。
いや。
例えば、夜の静けさだったら、可聴音域の広い子供の耳には聞こえるかもしれない。
騒々しい日中の園庭では、聞こえないだけかもしれない。
猫が逃げるほどの不快な音なのだから、その場から逃げずに遊ぶ子供たちの心身に、いいわけがない。
私は、以前住んだ家の天井のエアコン音に、悩まされたことがある。
電磁波測定器であらゆる種類の電磁波を測っても、大きな問題はなかった。
低周波騒音という言葉を知って、そのエアコンは使わなくなった。
鬱っぽくなり、立ち上がれない感じが、炬燵の電磁波のダメージに似ていた。
Y子さんは、幼稚園を選ぶ時、近所に送電線や携帯基地局がないか調べた。
子供にスマホは触らせない。
子供と一緒に寝る寝室にスマホを持ち込むことはない。
Y子さんは言う。
子供は自衛できないから。と。
