ご機嫌よう。
また、雪がチラついた札幌。
簡単に春にしてはくれない。
初めての
PayPay。
平民の後輩たちから
「銀河様、PayPayやってますか？」
ぺ、ぺいぺい?
「これからは電子マネーが主流になりますから」
金貨ではダメか
「それ面倒なやつです。PayPayです。スマホ見せてパパッと払えます」
現金は災害時に必要だろう?
「ええ。ですから普段使いはPayPayなどの電子マネーやウォレットで支払い、有事の際の現金は自宅にいくらか備えておくといいでしょうね。私達はそうしています。」
銀河様は、賢く暮らす後輩たちに教えてもらい、
恐る恐るPayPayの手続きをした。頑張った。
できた。
あとは使うだけだ、銀河様。
しかし、なかなか
レジで「ぺいぺいで」と
言いそびれ、使いそびれ。
「クィックペイで」も
使いそびれ。
これではただの
積み立てだ。
PayPayの
持ち腐れ。
銀河様は設定をしたあの日からレジの前に行くとソワソワしながらマークを確認する。
銀河様は、心の中で
嗚呼！
Pay地獄！
と叫ぶ毎日。
しかし
決戦の
時は来た。
金曜の昼下がり、
サツドラにて。
銀河様は
周りを見渡した。
空いている!
今がその時！
レジは優しそうなお姉さん。
もう、いつやるの、
今でしょ！
銀河様！
ぺ、
ペイペイで。
「バーコードお願いします。」
そう。素早くPayPayのアプリをタップ！開いたら、残高じゃなくて、バーコードを開いて！
銀河様、そう、それ！
ピッ。
「ありがとうございましたー。レシートです。」
銀河様は、
涼しい顔でレシートを受け取り
静かに深く息を吐いた。
よし。
PayPay成功。
銀河様は、帰り道
PayPayの残高が
少し減っているのを眺め
便利な世の中になったものだ。
そう呟き、
ふっと微笑んだ。
銀河様、
PayPay
デビュー
おめでとう
ございます。