品性と選挙 | メガネ先生のブログ

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 今回の東京都知事選挙を見ていると、来るところまで来てしまった感が否めません。昔は少なくとも選挙で皆に投票してもらおうという時に、笑いや、面白で得票しようという感覚は学生しか考えなかったように思う。生徒会であれば、少々奇抜な格好でウケを狙っても許されるだろう。しかし今回は知事選挙だ。日本の首都のトップを決める重要な選挙に、ポスターで女性の裸に近いものが掲載されたり、亡くなった芸能人が掲載されるようになれば、公職選挙法に関して今後は規制しなければならなくなるだろう。法律で規制されていないことはやっても構わない、法に触れなければ何をやってもいいという短絡的な知性や品性の持ち主に投票しようとは普通の人は思わないだろう。かつてはそんな人間は立候補することがなかった。無論彼らが当選することはないのだろうが、問題はそこではない。結局そうした蛮行は規制強化に繋がり、今後の供託金の増額や、ますます選挙というものもを閉ざされた行事に変えてしまうだろう。法律は不測の事態にも対応できるように万全にすべきだが、日本の政治家は権力闘争に夢中で、時代に即した法律を作成する暇などないのでしょう。

あえて彼らの意図を組むとしたら、マスコミの偏向報道に対する抵抗の意志を示すことであろうし、それは理解できる。が、さすがにやりすぎで、もはや政治活動を模したテロ行為に等しい。

 選挙なんてだれに投票しても同じだという無関心な態度が、日本をここまで駄目にしてしまったともいえる。政治家が評価される国は世界的に見ても少ない。ウルグアイの大統領ムヒカ氏(世界で最も貧しい大統領として有名)のように、国民のために尽力した大統領は世界的に見てもまれである。韓国では大統領経験者が退任後に汚職や賄賂でよく逮捕される。子供たちに立派な大人だとお手本のように尊敬される政治家はもはや日本には現れないのかもしれない。