母がアルツハイマー型認知症と診断を受けた直後は、とにかく情報が欲しくて、認知症カフェなるものが実家のある市でも月1開催されている事をネットで知り、早速参加しました。
参加者はスタッフの方も含めて10名程だったと思います。
介護歴の長い方が数名、介護が始まったばかりという方が1名、最近親が診断を受け、始めて参加したという方が私ともう1名。ここに市から来られた保健師さん数名という構成でした。
前半は順番に、現状報告をしていきました。
介護暦の長い人の話は、私が知りたい情報が満載で、食い入るようにして聞かせて貰いました。しかしその方達は、もっと終末期の情報が欲しいと言われていました。なるほど…です。ですが、そんな状態の人を介護されている方は、ここには参加出来ないので難しい
ただ、どんな状態であっても、情報を得る事は、介護をする側の心構えやメンタルの安定に必要な事だと痛感しました。
後半はフリートークの時間でした。
市の保健師さんが新しく参加した我々を中心に話をしに来てくれました。
まずは要介護認定を申請する。認定が出たら、介護保険を利用して、必要な介護サービスが受けらるようになる。この一連の流れを教えて貰いました。
福祉や介護の分野は無知だった当時の私には、次にやるべき事が示され、非常にありがたかったです
今から思うと…
あの時、参加しておられた皆さんは、介護保険を利用して、デイサービス*やショートステイ**を利用しておられましたが、施設入所の選択をせずに、自宅で夫を介護しておられる方ばかりでした。
私の母の場合は、結果的には診断を受けて2年半後にはグループホーム(認知症の人が共同生活を送る施設)に入所しています。施設に入所すれば、情報はそこで得られるようになり、何より家族が抱える肉体的・精神的な負担は、激的に軽減されます。
なのであの時参加していた皆さんが抱えておられたものは、いかほどのものだったのか…。後になればなる程、本当に頭が下がる思いです。
認知症カフェへの参加は、私が得たい情報が得られ安心出来ただけでなく、自宅で介護をされている方への、長期的ケアが必要だ。ここも今後の心理士には求められる分野だと痛感した、貴重な体験となりました
*デイサービス
施設に入所せず、昼間に日帰りで利用できる通所介護サービスのこと。送迎、昼食、おやつ、入浴、レクリエーションがその中に含まれるのが標準的。
**ショートステイ
家族の者の用事や休養確保のため、短期間入所して日常生活全般の介護を受けることができるサービスのこと。
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