梅雨が明けたら即猛暑
湿度と暑さに弱い私は、7月以降全然神社巡りに行けていません
だから家に神棚を祀りたくなったのかも
という訳で…昨年訪れてまだ記事にしていない神社の中から、
2019年10月24日(木)に訪れた神社をご紹介します
JR・阿佐ヶ谷駅北口より徒歩2分。
『江戸名所図絵』によると、日本武尊が東征の帰途阿佐谷の地で休息し、後にその武功を慕った村人が、社を設けたことが起源と言われています。
明治以降、社名を「天祖神社」と変更していましたが、平成2年にかつての
「神明宮」に戻りました。
「阿佐ヶ谷」の地名は、桃園川の浅い谷地であったことに由来しているそう。
昭和38年に地名が「阿佐ヶ谷」→「阿佐谷」に統一されました。
そのため、住所は「阿佐谷」、駅名や一般的には「阿佐ヶ谷」が使用されています
表参道の大鳥居と社号碑。
巨大な神明鳥居です
鳥居をくぐるとすぐ右手に
手水舎
大きな屋根。周囲に緑や石が美しく配され、落ち着いて心身を清めることが出来ます
水盤
社殿の位置は、鳥居の真っ正面なのですが、参道がまっすぐではありません。
緩やかにカーブを描いて、神門へと向かいます。
神門の手前は緩やかに上りです。
低~い石段と右手にはスロープもありました。
神門(瑞祥門)です。
奥に拝殿が見えます。
神門の大きな扉には、皇室の菊花紋である「十六葉八重表菊」。
右へカーブした分、神門をくぐると斜め左へ戻ります。
拝殿
かつては本殿と繋がっていましたが、切り離して壁を取り払い、拝殿を通してご本殿、摂社をお参りすることが出来るようになっています。
ご本殿
(御垣内三殿の中央)
鳥居は、伊勢神宮の第62回式年遷宮で撤下された「瀧原宮」の鳥居です
【御祭神】
天照大御神
皇室の祖神・国家の最高神です。
『古事記』では天照大御神。
『日本書紀』では天照大神、大日孁貴。
「孁」=「霊」で、女神であることを示す文字。
大日孁貴=「大いなる太陽の女神」 という意味になります。
ご本殿は、拝殿と切り離した際、曳家によって遷座されました。
この地の豪族が鎌倉時代に伊勢神宮に参拝の折、神の霊示を受け持ち帰ったという『宮川の霊石』が、御神体としてご本殿に鎮まっています。
※伊勢神宮・式年遷宮の「お白石持行事」に使用する石は、この宮川の河原で拾い集めたものです。
【天岩戸開き】
高天原でスサノオが乱暴を働き、アマテラスは天岩戸に身を隠してしまいます。
そのため世界は真っ暗闇となりました。
高天原の神々は、天岩戸の前に集まって相談し、祭り(祀り)を行います。
神宮徴古館蔵 伊藤龍涯「天照大神」
この有名な神話には、
①太陽のエネルギーが弱まる冬至がテーマという説。
②皆既日蝕を表すという説。
③火山の噴火により、火山灰で太陽光が遮断された状態という説。
などがあります。
いすれにしても、太陽のエネルギーの復活を願って祭り(祀り)を行ったことには違いありません。
このような太陽信仰は、世界的にあるものです
ヨガにも「太陽礼拝」という一連のポーズがありますよね
【誓約(うけい)の場面のアマテラス】
アマテラスは、謎の多い女神で、実は男神である、という説もあるのです
スサノオが根の国へ去る前にお別れを言いに来る場面で、アマテラスは警戒し、男性のように武装します。
これは、武力や軍事力の象徴と考えられています。
太陽の女神としての性格と、武力・軍事力に象徴される男性的なパワーを兼ね備えているアマテラス
八百万の神々の最高位に君臨するにふさわしい神と言えます。
御垣内三殿と呼ばれる御殿は、
天照大御神の鎮まるご本殿の左右に、
摂社が並びます。
向かって右に月読命。
向かって左に須佐之男命。
摂社は、かつての天祖神社の木材を一部使用して建立されています。
屋根の上の鰹木に、それぞれの御祭神の象徴を象った装飾が施されています。
天照大御神は太陽。
月読命は月。
須佐之男命は海。
【三貴子の誕生】
『古事記』と『日本書紀』では違いがあるので整理してみます。
『古事記』
伊邪那岐命が、黄泉の国から逃げ帰って禊をした時に生まれる。
左目を洗うと天照大御神 → 高天原を治める。
右目を洗うと月読命 → 夜の世界を治める。
鼻を洗うと須佐之男命 → 海原を治める。
『日本書紀』
伊弉諾尊と伊弉冉尊の間に生まれる。
第一の一書では…
左手に白銅鏡を持った時に大日孁貴。
右手に白銅鏡を持った時に月弓尊。
首を回して後ろを見た時に素戔嗚尊。
【三神の治める場所】
『古事記』と『日本書紀』の本文、一書を見ると、
アマテラス→天上、天地、高天原
と統一されているのに対して、
ツクヨミ→天上、天地、滄海原、日神と並んで天、夜食国
スサノオ→根国、天下、滄海原、海原
とバラバラです。
ツクヨミとスサノオはエピソードが重なることから、同一神説があったり、
アマテラスとツクヨミの神話に後からスサノオが挿入されたのではないか、と言う説もあります。
夜の世界と海が混在しているのは、月の引力🌙が潮の干満と結びついているためと思われます。
天照大御神の弟神にあたり、須佐之男命の兄神。
実は、記紀には性別の記述はありません。
『出雲国風土記』『万葉集』には男性であることを示す神名が見られます。
拝殿の右手に、
元宮。
【御祭神】
伊弉冉命・伊弉諾命・日本武尊
三貴子の父神・母神と、創建の起源となった神を祀っています。
夫婦けやきの奥に、
猿田彦神社。
【御祭神】猿田彦神
天孫降臨の場面で、一行を日向の高千穂まで案内した導きの神です。
元々は、伊勢志摩地方と縁の深い神で、アメノウズメに送られて伊勢国の五十鈴川のほとりに帰り、アメノウズメと結婚します。
阿佐ヶ谷神明宮の授与品の中でも人気なのが、『神むすび』
レースのブレスレット型のお守りです。
【御朱印】