月に1回、夫の受診で大学病院に通っている。
病院の中では、医学生と思われる若者達をよく見かける。
すぐ側に医学部があるので、病院の外を歩くと、さらにたくさんの医学生達とすれ違う。
みなさん堂々としていて、自信を持っていて、輝いているように見える。
以前の私には、彼らが眩しくて眩しくてしかたがなかった。
決して息子が経験することのない世界がそこにあった。
息子と同年代というのもあり、あまりの違いに落ち込んでしまっていた。
我が子が不登校になった親が、制服姿の学生さんを見ると涙が出てくるというのに似ている。
それと同時に、彼らのお母さんが羨ましくてしかたがなかった。
医学部に入るような子どもを育てたというのは、どれほどの喜びで、自慢で鼻が高いことだろう、、、と想像した。
あれ?ということは、私は息子を優秀な人に育てたかったのかと、自分の本音のような部分にも気づく。
(エリートというより立派な人に育てたかった)
学歴社会の中で、自分も学歴を気にする人になっていたと改めて自覚させられた。
あれから数年が経ち、今回は桜が満開の時期と夫の受診日が重なった。
車椅子の夫と一緒に医学部に繋がっている桜並木を歩いてみた。



その美しさに目を奪われていると、向こうから数人の学生がやってきた。
初々しい感じで、どうやら新入生らしい。
でも、今の私には羨ましいとか、息子が惨めだとかいう感情は湧かなかった。
私の考え方、捉え方が変化したのだ。
本当の幸せってなんだろう?
大切なことってなんだろう?
自分らしさってなんだろう?
自問自答してきた先に
学歴が全てではない。
いろんな生き方があっていい。
親の思う幸せと子どもの望む幸せは同じではない
そして、息子は息子でいいんだということにたどり着いた。
息子の将来への不安がゼロかというと嘘になるが、人と比べるということが大幅に減った。
今の私には、満開の桜の美しさを感じられる喜び
夫と桜を見られたことへの感謝
今を生きていることの素晴らしさ
そんなことのほうが大切だから![]()
