「母さん、10時の電車で行くからね」と、息子か言う。



え、何だっけ???



一瞬、戸惑ったが、「今日は、病院だよ」と言われて「あっ、今日だったね」と気づいた。



カレンダーに書いてなかったし、最近いろいろ考える事が多くて、すっかり忘れていた💦



以前の私だったら、絶対にこんなことはなかった。



息子のスケジュールは全て把握して、前日には必ず伝えていた。



そして、行けなかった場合はどうするかまでシミュレーションするなど、先の先まで考えていた。



どうして私がそうなったかというと、1つには仕事柄というのがあったと思う。



次のことを常に頭に置いて、先手先手で準備していかないと、仕事は回らなかった。



むしろその方が、仕事のできる人として評価されていた。



私の場合、そんな思考の癖が子育てにも(めっちゃ)発揮された。



もう1つは、息子の特性もある。



息子は、何をやるのも切り換えが難しく、抵抗してぐずることが多かった。



先のことを見通すことも苦手で、ついつい親が手出し口出しして、なんとか集団生活についていけるようにお膳立てしていた。



準備したり、根回ししたり、まるで敏腕秘書のようだった爆笑



子どもが大きくなってもそのパターンからなかなか抜けられなかった。



以前に、「お母さんがしっかりし過ぎていると、こうなる」みたいなことを言われたことがあって、正直、その時は傷ついた。



こんなに必死でやっているのに、なぜそんなことを言われなければならないのか、なぜ分かってもらえないのかと、悔しい気持ちもあった。



でも、今になって思うと、成長するに従って子どもの領域のことは子どもにまかせるという視点が欠けていたと感じる。



親が抜けているくらいが、子どもは、『しっかりしなければ』と自覚するのかもしれない。



親が過干渉になリすぎて、子どが本来持っている生きる力を奪わないようにしたいものだ。






先日、NHKのファミリーヒストリーで武井壮さんの家族を取り上げていた。



涙なしでは観られない、壮絶な人生だった。



9歳の時、両親が離婚してお母さんが出ていった。



お父さんは、家に帰ってこないで、時々わずかのお金を置いていくだけだった。



小学生だった武井さんとお兄さんは、2人だけで暮らしていた。



近所のゴミ出しを手伝ってお金をもらったり、勉強を頑張って奨学金で進学できるようにしたり…



お父さんの事業の失敗で、電気ガス水道も止められたこともあったそうだ。



その生き抜く力と努力は、凄まじいものだった。



俳優をしていた弟想いのお兄さんは、24歳の若さで亡くなった。



武井さんは、両親のことを恨むでもなく、「幼い頃に母親からもらった愛情で生きてこれた」と話していた。



お母さんは再婚されて、すでに亡くなっていて、遺品の中から武井さんの切り抜きの写真が出てきた。



会えなかったけれど、陰ながら息子のことを見守り応援していたのだろう。



稀有なケースかもしれないが、親子関係について、子どもの育ちについて、感動とともに考えさせられた番組だったおねがい